タックスヘイブンとして知られており、非常に税金の低いオフショア地域がラブアン島です。こうしたラブアン島にて法人設立し、節税しながらビジネスをするためには、必ず銀行口座開設をしなければいけません。

香港でもシンガポールでも、法人を作ること自体は誰でも可能です。ただ法人口座を保有できないため、結果としてビジネスが機能しないケースはよくあります。これと同じように、ラブアン法人でも法人口座を開設しなければいけません。

そうしたとき、どのような注意点が存在するのでしょうか。また実際のところ、お客さんからのお金の入金など資金の流れはどのようになるのでしょうか。

ラブアン法人を設立していない場合だと、分からないことが非常に多いです。そこで、どのように考えてオフショア法人の銀行口座開設を行い、資金を動かせばいいのか解説していきます。

ラブアン法人にて現地の銀行口座を開設するのは必須

どのような法人であっても、銀行口座がなければビジネスを行うことはできません。会社名義の銀行口座を保有しているからこそ、ようやく会社としてビジネスを行えるようになるわけです。

当然、ラブアン法人を設立してタックスヘイブンでビジネスを展開するにしても、マレーシア現地の銀行にてオフショア法人口座を開設しなければいけません。

・リンギット取引は無理であり、外貨取引のみとなる

なおオフショア口座とはいっても、要はマレーシアの銀行が付与する「ラブアン法人のための銀行口座が必要」というだけです。

このときラブアン法人はマレーシア国内の個人・法人との取引が禁止されています。そのためリンギット決済を行うことは基本的にできません。つまり、外貨建てでの銀行口座になります。要は、日本円や米ドルの銀行口座をマレーシア国内に保有し、そうした銀行口座を用いてやり取りを行うというわけです。

例えば私の会社だと、日本円にてお金を受け取るケースがほとんどです。そのため私のラブアン法人では、日本円の銀行口座(法人口座)をマレーシアの銀行で開設しているというわけです。

銀行員との面談があり、ビジネスの実態を説明する

ただ、このときの法人口座開設には審査があります。審査は非常に厳しく、簡単には開設できないと考えましょう。

日本でも法人口座開設が厳しく、日本人であっても平気で審査に落とされることが知られています。これはマレーシアも同様であり、しかもタックスヘイブンのラブアン法人となると、マネーロンダリング(資金洗浄)などの犯罪に使われることがよくあります。

税金の安いオフショア口座のため、脱税でよく利用されるのがラブアン法人です。そこで、法人口座開設のときは銀行員との面談があります。私についても、ラブアン法人を作るときは事前にマレーシアへ渡航し、以下のように現地の銀行員と面談をしました。

このときは自分のビジネス内容を説明することになりました。こうした説明が必要なのは、「ラブアン法人を使った脱税などの犯罪」を防ぐ意味があるからです。きちんとビジネスを実践しており、その実態があるかどうかを確かめられるのです。

例えば銀行口座開設をするとき、FXや仮想通貨などの投資をしている人だと、銀行員との面談ではそうしたことを隠さなければいけません。FXや仮想通貨の利用実態だと銀行員への印象が悪く、ほぼ審査に通過しないからです。

同様にコンサル業という説明も微妙です。マネーロンダリング犯罪で一番の多いのがコンサルティング関連の業種であり、「コンサルティングをしたことにして、ラブアン法人へお金を流す脱税」が広く横行しているからです。そのためコンサル業にしても、「どういう業種で誰に何をアドバイスしているのか」について詳しく説明する必要があります。

ラブアン法人にて節税することを考えるにしても、銀行口座開設を正しく行えなければその時点で法人口座を保有できなくなります。そのため、かなり慎重に対応するべき事柄でもあります。

どの銀行が最適なのか把握する

そうしたとき、どのような銀行へ依頼するのが最適なのでしょうか。ラブアン法人において、銀行の審査で特に甘い銀行は存在しません。すべての銀行において、厳しく審査されると考えるようにしましょう。

ただ、銀行によってそれぞれ特徴は異なります。その中でも、ラブアン法人での口座開設で使用することになる銀行は決まっており、以下の2つになります。

  • スタンダードチャータード銀行
  • CIBM銀行

それぞれ、どのような特徴になっているのか解説していきます。

スタンダードチャータード銀行が第一選択

ラブアン法人を設立するうえで、おそらく最も一般的な銀行がスタンダードチャータード銀行になります。

「就労ビザの取得後でなければ口座開設できない」「オンラインバンキングがない」などの銀行もあるなか、スタンダードチャータード銀行については就労ビザの取得前であっても問題なく銀行口座開設が可能です。

ラブアン法人において、最も時間がかかるのが就労ビザの取得です。通常は法人設立し、その後に就労ビザを取得するわけですが、就労ビザ申請の許可が下りる前にマレーシアへ渡航して法人口座を開設し、すべての準備を整えておくのが一般的です。

またスタンダードチャータード銀行の場合、デビットカードを利用できるようになっています。そのためカード決済も可能です。

デメリットとしては、最低預金額が非常に高額なことがあげられます。外貨預金の銀行口座については、最低10,000ドル(約100万円以上)の預金残高がなければいけません。この預金残高を下回った場合、月末に10ドルほどがペナルティーとして差し引かれるようになります。

なお外貨口座については複数保有することも可能です。そうしたとき、それぞれの口座について10,000ドル相当以上のお金を預金しなければペナルティーになることを理解しましょう。

参考までに私のラブアン法人はスタンダードチャータード銀行にて銀行口座開設をしています。以下は許可が下りたときに送られてきた書類です。

私の場合はIT業をしていましたが、スタンダードチャータード銀行の人と面談をすることで、このように問題なく銀行口座が開設されたというわけです。

CIBM銀行での口座開設も問題ない

ラブアン法人での法人口座開設では、CIMB銀行を活用しても問題ありません。マレーシアにおいて、CIMB銀行は大手銀行の一つになります。

スタンダードチャータード銀行は世界展開している銀行ですが、CIMB銀行はマレーシアに根付いた銀行になります。そのため最低預金額は低く、外貨口座であっても500ドル(約5万円)ほど預けていればペナルティーは特にありません。

デビットカードはないものの、CIMB銀行ではオンラインバンキングを利用できます。実際のところラブアン法人でデビットカードを使用する場面はほぼないため、オンラインバンキングさえ利用できれば問題ありません。

そのため非常に利便性の高い銀行ですが、唯一にして最大のデメリットとして「就労ビザの取得後でなければいけない」ことがあげられます。このデメリットのため、多くの人にとって最初の利用銀行がCIMB銀行にならないというわけです。

ただ「2番目の銀行として口座開設する」「既にマレーシアに住んでおり、就労ビザの取得後でも問題ない」という人であれば、CIMB銀行にて銀行口座を保有する意味は大きいです。

口座開設後、資本金を海外送金する

このときラブアン法人では、最低でも300~400万円ほどの資本金を設定することになります。そうしなければ、ビザ申請の許可が下りないからです。

そこで銀行口座を開設できたら、できるだけ早めに日本の銀行から海外送金し、マレーシアの法人口座へ資本金分を移動させるようにしましょう。参考までに、私のラブアン法人は以下のように資本金400万円であり、こうしたお金を会社設立時に送金しました。

なおダメなエージェント会社に依頼すると「資本金は送金しなくてもいい」とアドバイスを受けることがあります。

ただ就労ビザは2年更新であり、更新時には「きちんと資本金を送金しているかどうか」がチェックされます。もちろん送金していない場合、ビザ更新の審査に悪影響を及ぼします。そのため資本金はいずれ送金する必要があり、法人口座を作ったあとはできるだけ早めに海外送金するようにしましょう。

入金など、資金は日本の銀行口座利用がメインとなる

なおラブアン法人としてこうした銀行口座を保有することにはなるものの、実際の資金の受け渡しは日本の銀行口座となります。

実際のところ、「日本人を相手にビジネスをしているため、日本の会社(または個人)からお金を受け取る」という人が大半です。そうしたとき、すべてにおいてマレーシアの銀行口座に海外送金してもらうとなると、お客さんとしては非常に大変です。また、海外送金の手数料も高額になります。

そのため、ラブアン法人で銀行口座開設をするとはいっても、オフショア口座を頻繁に利用することはなく、お金の受け取りはあなたの個人名義の日本国内口座を利用するというわけです。

海外に住んでビジネスをしているものの、日本人顧客がメインという人はたくさんいます。そうしたとき、日本にある個人名義の口座について、ラブアン法人での代理口座として活用するのです。これは、あらゆるラブアン法人で行われていることでもあります。

毎回、マレーシアの銀行口座へ海外送金してもらうのは現実的ではない以上、資金の受け取りについてはあなたの日本国内の個人口座を積極的に活用しましょう。また日本企業へお金を支払うときについても、あなたの個人口座を介して支払いをするといいです。

日本の銀行口座の資金移動は何も問題ない

なおこのとき、中には「日本の銀行口座をメインに利用していると、日本の居住者と認定されないのか?」と心配する人もいるでしょう。これについては、マレーシアへ移住してラブアン法人にてビジネスをしているのであれば、たとえ日本の銀行口座をメインで使用していても問題ありません。

タックスヘイブンを活用した移住節税については、実態が重要になります。

例えば日本に住民票を残したままであったとしても、マレーシアなど海外へ住んでおり、実際にアパートを借りてその場所に居住している場合、日本で納税する義務はありません。

同じように、ラブアン法人を設立して海外に住んでビジネスをしているのであれば、日本で納税する義務は一切ありません。たまたまお金の受け取りが日本の銀行口座というだけであり、それだけで納税義務を生じることはないのです。

日本の個人口座を利用して資金が動いていたとしても、ビジネスの実態がマレーシアにある場合、日本での納税義務は発生しないことを理解しましょう。

法人口座を開設し、資金の流れを把握する

タックスヘイブンでの海外移住節税で非常に重大な要素の一つが法人口座の開設です。オフショア法人での節税では「ビザの取得」「法人口座開設」という2つの大きな問題があり、これを解決しなければいけません。今回、その一つである銀行口座開設について解説してきました。

オフショア法人である以上、ラブアン法人の口座開設は非常に厳しくなっています。そのため口座開設前に現地の銀行員との面談は必須になるため、事前に事業内容の説明を行えるように準備しておきましょう。

また銀行については、多くはスタンダードチャータード銀行またはCIBM銀行での口座開設になります。このうち、どちらがいいのか事前に確認しておくといいです。

これらのポイントを理解したうえで、マレーシアにて銀行口座を開設するようにしましょう。ビザ取得の審査がおり、法人口座開設が完了すれば全部の段取りが済んだといえます。あとは、ラブアン法人にて節税するだけです。


年間350万円以上を節税

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