クレジットカードとは異なる性質をもつカードとしてデビットカードがあります。自己破産者や高校生であっても問題なく発行できるカードがデビットカードになります。
この中でも、法人向けのデビットカードが存在します。そうしたものにジャパンネット銀行のJNB Visaデビットカード(別名:Visaビジネスデビット)があります。法人デビットカードなので、同様に自己破産者であっても問題なく発行できる個人事業主・法人向けのカードとなっています。
それでは、ジャパンネット銀行の法人デビットカードを発行するときはどのようなメリットがあるのでしょうか。
事前にカードのスペックやジャパンネット銀行について理解しておく必要があるため、どのような特徴があるのかを確認していきます。
JNB Visaデビットカード | |
対象 | 個人事業主・法人 |
券面 | |
年会費 | 無料 |
与信審査 | なし |
還元率 | 0.2% |
限度額 | 最高1日500万円 |
国際ブランド | ![]() |
もくじ
法人デビットカードは与信審査がない
個人事業主や会社経営者の中には、過去に破産したりクレジットカード払いを何度も遅らせたりして、新規にクレジットカードを発行できなくなっているケースがあります。こうした人をブラックと表現しますが、個人信用がブラックの状態だとクレジットカード審査に通過することはありません。
ビジネスカードの場合、会社の状況だけでなく社長個人の信用状況も審査対象になります。そのため、代表者がブラックリストに掲載されていると個人クレジットカードに限らず、法人カードの発行もできないと考えましょう。
そこで、法人デビットカードを利用します。法人デビットカードであれば、前述の通り自己破産者を含めて100%の確率で審査に通過します。与信審査をすることがないからです。
法人口座(事業用口座)から直接引き落とされる
なぜ、法人デビットカードで与信審査が存在しないかというと、カード利用時に銀行口座からの直接引き落としになるからです。つまり、銀行口座から出金しているのと同じ状態になります。
クレジットカードであれば、「お金を後で支払ってくれる」という信用のもとで取引が行われます。そのため、クレジットカード会社がお金を立て替えておき、1~2か月後に法人口座(個人事業主では事業用口座)からお金が引き出されます。
一方でデビットカードの場合、カード決済したその瞬間に銀行口座からお金が差し引かれます。そのため、カード会社にとって支払い遅延や貸し倒れの危険性がなく、与信審査が必要ないのです。
これが、自己破産者や高校生であっても問題なくデビットカードを保有できる理由です。当然、法人デビットカードについて、ブラックの状態であっても問題なくカードを保有できるようになります。
年会費や入会金などの手数料はゼロであり、限度額が高い
こうしたJNB Visaデビットカード(Visaビジネスデビット)を利用する場合、年会費や入会金などは必要ありません。
一般的に法人カードだと、年会費無料のクレジットカードは非常に珍しいです。ただ、Visaビジネスデビットを含め法人デビットカードでは年会費無料になっているのです。
しかも、利用限度額は非常に高額です。JNB Visaデビットカードの場合、初期設定で1日50万円(月1,500万円ほど)までカード決済できます。最高で1日500万円という限度額を設定することもできます。これについては、公式サイトにも以下のように明記されています。
銀行口座からの直接引き落としのため、このように高い限度額を実現可能にしています。
なお、Visaビジネスデビットという名前から分かる通り、国際ブランドはVISAです。そのため日本国内に限らず、全世界でカード決済できます。通常のビジネスカードと同じようにカード決済でき、特に困ることはありません。
ポイント還元率0.2%なのはデメリット
ただ、JNB Visaデビットカードの最大の欠点は還元率が非常に低いことです。つまり、クレジットカードのように高めのポイント付与がありません。ポイントを貯めにくいため、大きなデメリットとなっています。
ジャパンネット銀行が発行する個人向けのデビットカードについては、還元率0.2%と非常に低くなっています。これと同じように、法人デビットカードでも還元率0.2%になると考えましょう。
500円のカード決済につき1ポイント(1JNBスター)が貯まります。「1JNBスター=1円」の価値であるため、還元率0.2%となっているのです。
法人デビットカードとしてVisaビジネスデビットを作るのであれば、還元率は期待しないようにしましょう。あくまでも、経費事務の簡素化を目的としてJNB Visaデビットカードを利用するといいです。
銀行を指定できず、ジャパンネット銀行への入金が必須
このとき、法人カードのように好きな銀行を引き落とし口座として指定することはできません。あくまでもジャパンネット銀行が発行するVisaビジネスデビットを利用する必要があるため、カードの引き落とし口座はジャパンネット銀行のみになります。
そのためJNB Visaデビットカードの発行を検討する場合、必ずジャパンネット銀行に銀行口座を開設しなければいけません。
当然、ジャパンネット銀行に口座残高がなければ法人デビットカードを利用することはできません。銀行からの直接引き落としのため、ジャパンネット銀行にお金があるからこそカード決済できるのです。
ただ、メインバンクからジャパンネット銀行にお金を毎回送金していては面倒です。場合によっては、ジャパンネット銀行への送金を忘れていたために法人デビットカードを利用できなくなることもあります。入金すれば問題なくカード決済できるようになりますが、お金が足りないと決済できないのです。
そのためJNB Visaデビットカードを利用するとき、得意先からの入金先の一部をジャパンネット銀行に変えたり、メインバンクをジャパンネット銀行にしたりしましょう。
ネット銀行なので振込手数料は安い
なお、ジャパンネット銀行にお金を置くにしても、ネット銀行であり他の銀行への振込手数料は安いので特に問題はありません。具体的な振込手数料は以下のようになっています。
振込先 | 振込手数料 |
ジャパンネット銀行の口座宛 | 50円(税別)/件 |
他の金融機関宛(3万円未満) | 160円(税別)/件 |
他の金融機関宛(3万円以上) | 250円(税別)/件 |
リアル店舗で支店を構えている銀行に比べると、非常に安い振込手数料となっています。そのため、ジャパンネット銀行での取引割合を増やしても問題ありません。
いまでは多くの場合、ネット上から振り込みをすることになります。銀行のATMや支店に出向いて振込作業をする人は少なく、ネット振込以外は圧倒的に非効率だからです。そうしたとき、手数料の安いネット銀行は最適です。
コンビニや銀行ATMで取引できる
なお、場合によっては銀行からお金を引き出したり、反対にお金を振り込んだりする場面があると思います。ネット上だけで完結するビジネスであれば問題ありませんが、そうでない商売をしている個人事業主や会社は多いです。
そうしたとき、ジャパンネット銀行であれば全国にあるコンビニや銀行のATMで取引をすることができます。具体的には、以下のようなATMを利用できます。
- セブン銀行
- ローソン銀行
- 三井住友銀行
- ゆうちょ銀行
セブンイレブンやローソンなどのコンビニは全国どこにでもあります。また、ゆうちょ銀行についてもド田舎を含め存在します。そのため、日本のどこでビジネスをしていても不都合なことは起こりません。
以下はローソン銀行ATMですが、こうしたATMを利用することでお金の振り込みや引き出しが可能になるのです。
JNB Visaデビットカードを利用するためには、ジャパンネット銀行で法人口座(事業用口座)を新たに開設しなければいけないというデメリットがあります。ただ、全国どこに住んでいたとしても問題なくATMを利用できるようになっています。
ジャパンネット銀行の法人デビットカードを発行する
一般的な法人カードとは異なり、どのような人であっても100%の確率で新規発行できるカードが法人デビットカードです。こうした法人デビットカードとして、ジャパンネット銀行のJNB Visaデビットカードが知られています。
Visaビジネスデビットとも呼ばれていますが、法人デビットカードを作るときはジャパンネット銀行に銀行口座を開設するようにしましょう。その後、「法人デビットカード兼キャッシュカード」を発行してもらうのです。
当然ながら、発行できるのであれば法人カード(通常のクレジットカード)を利用するほうがいいです。しかし、特別な事情があってデビットカードしか発行できない人がいます。その場合、ジャパンネット銀行のJNB Visaデビットカードを活用しましょう。
JNB Visaデビットカード | |
対象 | 個人事業主・法人 |
券面 | ![]() |
年会費 | 無料 |
与信審査 | なし |
還元率 | 0.2% |
限度額 | 最高1日500万円 |
国際ブランド | ![]() |