上手く資金繰りを行っていくためには、銀行などの金融機関からの融資がポイントになります。会社の規模を拡大していく上では、先行投資が欠かせないためです。

ただ、融資は申し込みをすれば誰でも好きなだけお金を借りられるわけではありません。少額であっても融資を断られる場合もあるのです。そして、必要なときに融資を受けられなくなると、当然ながら資金繰りは悪化します。

そうしたことを避けるためにも、金融機関から融資を受けるためのポイントを押さえておくことが大切です。

そこで今回は、「融資時の銀行交渉を有利に進める5つのポイント」について解説します。

1行取引は避ける

銀行と取引をする中で、1つの銀行と取引をしている経営者や事業者は少なくありません。特に中小企業には、1行だけと付き合っているところが多いです。

しかし、銀行との取引は1行ではなく、最低でも3行と行うことをお勧めします

リスクが高い

1行だけの銀行と取引することは、多くの経営者が考えているよりもリスクが高いです。

例えば、銀行は常に金融再生の流れの中にあるため、取引先の銀行がいつ合併するかわかりません。そして、もし取引先の銀行が合併して、なおかつ吸収される側であれば、あなたにとっては好ましくない状況になる可能性が高いです。

取引先の銀行が合併する側であれば、さほど影響はないかもしれません。ただ、吸収される側の場合、これまでとは銀行内の仕組みが大きく変わることになります。

その結果、今までのように融資してもらえない可能性があるのです。また最悪の場合には、合併後に取引自体がなくなってしまうこともありえます。

このように、取引先が1行だけだと、合併のリスクがあることを理解しておく必要があります。

銀行を競合させる

さらに、1行としか取引をしていないと、自然と銀行側が優位な関係性を作ることになります。こうした状態は、いってしまえば「独占市場の状態」となっているといえます。

商売を行う上では、相見積もりをして価格を比較することが基本です。つまり、複数社で競わせることで、値段を下げるように交渉します

これは、銀行との取引でも同様です。例えば、融資を受ける際の貸出金利に関しても、他社との相見積もりを上手く活用することで、交渉しやすくなります。また、「保証協会付融資」と「プロパー融資」といったような条件を比較することも、融資の交渉を有利に進めるポイントです。

このように、複数の銀行を競合させることで、融資時の銀行交渉を有利に進めやすくなります。

支店長からの信頼を得ておく

銀行融資の最終決裁者は、支店長もしくは本部である場合がほとんどです。もちろん、最終決裁者が本部であっても、支店長が認めなければ本部に融資の話は通りません。そのため、銀行融資を成功させるためには、支店長からの信頼を得ておくことがポイントになります。

支店長へアピールするポイント

支店長から信頼を得ていると、スムーズに融資を受けられるようになります。ただ、支店長は基本的に忙しい立場にあるため、接点をもつことはなかなか難しいのが現状です。

そうした中でも、「決算説明」を活用することで支店長にアピールすることができます。

決算説明とは、企業が1年に1回だけ行う、銀行に対して決算書の内容を説明する機会です。これは、強制的なものではなく、企業側が自主的に行えるものです。

通常では、あまり表に出てこないような支店長でも、決算説明であれば直接話を聞いてもらえる場合が少なくありません。そのため、銀行側の担当者に「支店長に決算説明を行う場を作ってほしい」と伝えるようにすれば、支店長と接点をもつ機会を作れる可能性があるのです。

決算説明は書面に残す

そして、支店長に決算説明をする機会を得られた場合には、その場でアピールをするようにしましょう。せっかく得た機会を、決算書の説明だけで終わらせるのはもったいないです。

例えば、サービス内容の紹介や他社との違い、経営理念など、さまざまなことについてアピールします。さらに、口頭だけでは忘れられてしまう可能性が高いため、書面にして渡すことが大切です。そうすることで、支店長の頭に強い印象を残すことにつながります。

こうした決算説明を行っている会社は少ないのが現状です。そのことからも、決算説明をすることは、支店長に対して強くアピールすることになります。

銀行が融資拡大する時期を狙う

銀行から融資を受ける場合には、銀行が融資拡大を行う時期を狙うことが大切です。つまり、銀行が融資先を必死に探しているタイミングに融資を申し込むことで、有利に交渉することができるようになります。

3月と9月が狙い目

銀行の決算期は、3月と9月です。3月が本決算、9月が半期決算であり、これらの数字が重要になります。そのため、3月と9月に決算数字を上げる目的で、融資拡大をする銀行が少なくありません

さらに、銀行員にはノルマが課せられているのが一般的です。当然、ノルマの達成は会社側からの評価に大きく影響します。そのため、銀行員も3月と9月には融資先を必死に探しているのです。

このように、3月と9月は銀行自体も融資拡大を行っているだけでなく、銀行員も必死に行動している時期になります。こうしたことから、融資を受ける場合には、3月と9月の2ヶ月を狙うことで、銀行との交渉を有利に進めることができるようになるのです。

2月と8月に融資申し込みを行うべき

ただそうはいっても、3月と9月は銀行も忙しい時期です。銀行には、検討している案件に関する書類が山積みになっています。

そのため、3月と9月に融資を申し込んでも、なかなか話が進まないことが少なくありません。

そうしたことを避けるためにも、融資の申し込みは2月と8月にあらかじめ行っておくことがポイントです。そして、3月と9月に銀行との交渉を進めるようにしましょう。

このように、銀行から融資を受ける場合には、2月と8月に申し込みをして3月と9月で交渉を行うことで、融資実行を有利に進めることができるようになります。

事前の準備をしっかり行う

銀行と融資に関して交渉を行う上で、事前に必要事項を準備しておくことが大切です。銀行との交渉は、準備によって大きく左右されるといっても寡言ではありません。

資産と負債の状況を把握する

そして、銀行と交渉する際には、まずは自社の資産と負債の状況について把握しておくようにしましょう。金融知識に疎い経営者に対して銀行員は、お金を貸そうと思わないか、もしくは「不利な条件で融資を受けてもらおう」と考えます。

例えば、銀行やお金の仕組みについて理解していない経営者は、銀行員から「扱いやすい社長」と捉えられます。その結果、銀行員が都合の良いように話を進められてしまうのです。

そうなると、当然ながら銀行と良好な信頼関係は築けません。

また、銀行員は事前にあなたの会社について徹底的に調べています。そして、その中でわからないことがあれば、あなたに尋ねてきますし、必要な書類の提出を求めます。当然、入金口座を持っている銀行であれば、お金の出入金は全てチェックされています。

銀行員は、これほどあなたの会社について詳しい状態なのです。そのため、銀行員との交渉を有利に進めるためには、せめて事前に資産と負債の状況は把握しておかなければいけません。

具体的には、以下の6点に関しては、確実に把握しておくようにしましょう。

・資産がある場所

・資産に対する銀行ごとの担保額、資産の時価

・担保についているのは抵当権か根抵当権か?

・これまでに受けたプロパー融資と信用保証協会付融資

・保証人

・連帯保証人

資金繰り表を作成する

銀行と交渉する前には、必ず経営者自身で資金繰り表を作成するようにしましょう。経営者の中には、資金繰り表を他人に任せている人が多いです。しかし実際には、資金繰り表は経営者が作ることが大切になります。

資金繰り表は、会社における現金の出入を表すものです。つまり、資金繰り表を作るということは、会社のお金の流れの状態を把握することになります。

そして、資金繰り表を作成することで「何が原因でお金が足りなくなったのか?」「なぜ今後お金が必要なのか?」ということが明確になります。こうした「融資が必要な原因」を明確に把握していない経営者に対して、銀行がお金を貸してくれるわけがありません。

こうしたことからも、銀行と交渉をする前には、必ず経営者自身が資金繰り表を作成しておくようにしましょう。

銀行別に記録を整理する

銀行と交渉する際には、銀行別に記録を整理することが大切です。銀行側は、これまでの交渉内容をしっかり記録しており、それを元に話を進めるためです。

融資に限らず、銀行交渉はその場限りで終わるものではありません。これまで行ってきた積み重ねによって最終的な結論が決まります。そして、銀行側はこれまでの交渉内容を記録しており、こちらのことを十分に把握した上で話を進めます。

その中で、あなたが記録を残しておらず銀行について把握していない状態であれば、交渉を有利に進められるはずがありません。

そうしたことを避けるためにも、必ず銀行ごとに交渉内容の記録を整理しておくことが大切です。

銀行交渉を工夫する

銀行交渉を有利に進めるためには、準備だけでなく当日の行動も重要になります。交渉時の態度や交渉の仕方を工夫することで、交渉を有利に進めることができるのです。

決算書を良く見せる

銀行員は、決算書の中でも貸借対照表の「純資産合計」と、損益計算書の「営業利益・経常利益」を重点的に確認します。そのため、これらの数値を良く見せることが、交渉を有利に進めるためのポイントになります。

純資産とは、資産から負債を引いたものです。銀行員は、純資産が多いほど「会社の財務状況が良好であり、返済能力が高い」と判断します。

そもそも、純資産がマイナスであると融資を受けることは難しいです。

そして、純資産を多くするためには、毎期黒字を出しておくことが重要になります。さらに「増資」によっても純資産を多くすることは可能です。

また、その他に銀行員が重視する営業利益とは、企業の事業活動によって得られた利益です。その一方で、経常利益は事業活動による利益に受取利息などの「営業外収益」を加え、借入利息などの「営業外費用」を差し引いた数値になります。

これら2つの数値を見ることで、会社がどれだけの利益を上げているのかを確認することができるのです。

このように、銀行員は純資産と営業利益、経常利益の3つを重点的に確認します。そのため、これら3つの数値を良くすることで、銀行交渉は有利に進められるようになります。

強みをアピールする

銀行員が融資を判断する主なポイントは決算書です。ただ、決算書以外でも、銀行の担当者や支店長に良い印象をもたれていれば、融資審査は有利になります。

例えば、自社の工場や施設を見学してもらったり、業界内での立ち位置を明確に示したりするは、自社の強みをアピールすることになります。また、マスコミに掲載された実績があるのであれば、その記事を見せることも有効です。

このように、銀行に強みをアピールすることは、銀行交渉を有利に進めるためのポイントになります。

あえて弱みを見せる

そうはいっても、強みばかりをアピールしていては、銀行からの信頼を得ることはできません。銀行は、強みだけでなく、自社の弱みを把握している会社の方が信用するのです。

例えば、あなたが誰かと話をする際に「私の良いところは○○です」とだけいう人と「私の良いところは○○であり、弱いところは××です。そして、××を克服するために△△のような取り組みをしています」という人では、どちらを信用するでしょうか?

おそらく、ほとんどの人は後者を信用するはずです。銀行も同様であり、強みばかりアピールする会社よりも、弱みを把握して、なおかつ弱みに対する対策を行っている会社の方を信用します。

そのため、銀行交渉の際には、あえて弱みを見せることも大切なのです。

銀行への答えは即答しない

中小企業の経営者の中には、銀行と交渉する際に、すぐに返答する人が少なくありません。銀行員も、経営者に対して即答を求めるような話し方をしてくるためです。

しかし、銀行側から条件を提示された場合には、基本的には即答しないようにしましょう。銀行側が進んで提示してくる条件は、銀行側に有利な条件であることがほとんどです。そのため、必ずどれだけ良いように思える条件であっても、「いったん持ち帰る」ということが大切です。

そうすることで、じっくりと融資の条件について検討できるだけでなく、交渉を重ねるごとに担当者のとの関係性も構築できるようになります。

銀行交渉で避けるべきフレーズ

銀行交渉を行う際に、必ず避けるべきフレーズがあります。それは「運転資金」です。

銀行に融資をお願いする経営者の多くは「運転資金が足りないから融資して欲しい」という言い方をします。

ただ、運転資金という言葉は、資金用途が明確ではなく、銀行員に対して「何のために必要なのだろうか?」「そもそも運転資金が足りないということは経営が上手くいっていないのではないか?」という疑問をもたせてしまうことになります。いってしまえば、銀行員からの信用を下げてしまうのです。

そのため、銀行交渉においては運転資金という言葉は避けるべきだといえます。

そうではなく、「仕入れ資金」や「設備投資の資金」など、資金調達の目的が明確にわかるような言葉を使うことが大切です。

今回述べたように、融資を受ける際に銀行との交渉を有利に進めるためには、以上に挙げたポイントを押さえておくことが重要になります。こうしたポイントを意識するだけでも、銀行からスムーズに融資を受けることができるようになるはずです。


年間350万円以上を節税

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