大きな店舗を有するビジネスだと、その分だけどうしても高額なコストが毎月かかってしまいます。そうした業態の一つにパチンコ店があります。

経費削減を実施するのは、パチンコ経営をするうえで非常に重要です。人件費や光熱費だけでなく、パチンコ店では機械代という「一般的なビジネスでは絶対に存在しない高額な支出」があり、これを支払わなければいけません。

そこで、少し店舗運営の方法を見直すだけで大幅なコスト削減が可能になります。特にパチンコ業界だと一店舗の規模が大きいため、わりと簡単に年間にして何百万円もの経費削減が可能になるのです。

それではパチンコ屋はどのように経費削減を進めていけばいいのでしょうか。ここでは、パチンコ経営でコスト削減をするやり方について解説していきます。

高額な経費が機械代、人件費、広告宣伝費

一般人にとってみると儲かっているように思われがちなパチンコ店ですが、実際にパチンコ経営をすると経費の金額が非常に大きく、実際のところそれなりに頑張らなければビジネスとして儲からないことは、この業界の全員が体感していると思います。

そうした中でも、パチンコ屋で高額になりやすい経費が以下になります。

  • 機械代
  • 人件費
  • 広告宣伝費

パチンコ屋であれば、最も分かりやすい経費はこの3つです。これらについて、経費削減することは可能なのでしょうか。

機械購入代やメンテナンス代は経費削減できるが微妙

パチンコ屋の経営状況を左右するうえで非常に重要な要素が機械です。パチンコ店では新台購入費用が非常に高いです。そのため、こうした機械代を抑えれば誰でも簡単にいますぐコスト削減を実現できます。

ただ、お客さんは話題性のある機械がある店舗に出向くなど、機械代を削減すると店舗自体の競争力が減ってしまいます。

そもそも、コスト削減は「無駄をカットすることで利益を出しやすくして、パチンコ・スロットの台を購入することで競争力を高めたり、差別化を図ったりすること」が目的です。そのため、機械代の購入費用を削減することはできません。

経費削減できたとしても「中古の台を買う」くらいですが、このアイディアについてはわりと簡単であり、可能な場合は既に実施していると思います。

同じことはメンテナンス代にもいえます。メンテナンスが行き届いていない場合、お客さんはすぐに違うパチンコ店へ通い始めます。機械代と同じように、メンテナンス代についても経費削減は微妙といえます。

人件費の削減案を検討するべき

新台購入やメンテナンスの費用を削減できないとして、次に考えるべきは人件費です。これについて、方法によってはわりと大きな経費削減が可能です。シフトの変動制についてはどのパチンコ屋でも導入していると思いますが、もちろん他の方法によって無駄な人件費をカットします。

まず、パチンコ屋を運営するに当たり完ぺきを目指してはいないでしょうか。パチンコでは新台購入費用やメンテナンス費などのように削減してはいけない部分があれば、手を抜いても特に問題ない部分があります。

例えば景品カウンターです。景品カウンターに朝早くから人を配置する意味はそこまでありません。自動払い出しの機械を一つ設置して、特殊景品が出るようにしておけばそれで問題ありません。特に平日の朝はどのパチンコ店も客が少ないため、そうした時間に人員を配置する意味はないといえます。

・掃除時間を朝にずらす

また、掃除時間をずらしても問題ありません。閉店後すぐに清掃、ゴミ出し、自転車整理、トイレ点検などの作業をする意味はありません。たばこの吸い殻や空き缶などが無ければ、ひとまずそのまま閉店すればいいです。

深夜労働(22:00から翌朝5:00まで)については、25%の割増賃金にしなければいけないと法律で決められています。パチンコ店はほぼ深夜まで営業しているため、店を閉めた後にすべての清掃をしているとなると、高額な人件費がかかります。

そこで、閉店時は最低限の作業だけにして清掃作業を朝に変更しましょう。開店前の午前中に清掃要員のおばちゃんが残りのそうじをすればいいです。深夜だとおばちゃんは働くのを嫌がりますが、朝であれば喜んで仕事をしてくれます。もちろん割増賃金はなく、パートとして最低賃金で働いてくれます。

・自動化をして、安い時間を有効利用する

いくつか例を挙げましたが、ポイントは「自動化を積極的に行う」「安い時間を利用する」の2つといえます。

いまの時代、多くの部分について自動化できます。例えば、いまでは完全無人のゴルフコース場があります。お客さんに自ら予約をしてもらい、機械のゲートを通らせることで人件費をほぼゼロにしています。これと同じように、パチンコ店で自動化できる部分はないでしょうか。

さすがに掃除の部分は自動化できませんが、先に挙げた景品カウンターのように、一部だけでも自動化することができます。

またアルバイトの時給が高くなりやすい深夜に人を働かせたり、正社員に無駄な労働をさせたりしてはいけません。そうではなく時間になったらすぐに帰宅させ、他の空き時間で「より安い賃金で喜んで働いてくれる仕組みを作れないか」を考えましょう。

広告宣伝費は効果的な場所のみに集中投下する

また、広告宣伝費をどこに出すのかも重要です。広告は効果が分かりにくいものの、無駄にカットすると店舗の売上に直結してしまいます。

このとき、広告宣伝費で見直さなければいけないのは「広告を出すエリア」だといえます。具体的には、店舗の半径1~2km以内に集中投下して広告を出しましょう。

パチンコ店(ライバル店)はあらゆる地域・場所に存在します。そのため、わざわざ遠くにあるパチンコ屋に出向く意味はありません。よほどのプロでない限り、家の近くにある2~3店舗のパチンコ屋をおさえているのが一般客です。

そこで、あなたが運営する店舗周辺に住んでいる人を積極的に狙うようにしましょう。

また、同時に広告を出す媒体も重要です。例えば新聞折り込み広告を出したとしても、見込み客からの反応は薄いです。パチンコ屋に出向く客というのは、言葉は悪いですが「レベルの低い層の人たち」といえます。少なくとも、ビジネスで成功している富裕層やエリート社員がパチンコ店に入り浸るのは稀です。

こうした客層を考えると、新聞ではなくポスティングサービスによって特定エリアだけにチラシをばら撒くやり方のほうが効果的です。またはSNS広告を使用して、属性を絞って集客を考えてもいいかもしれません。いずれにしても、広告の出し方を工夫しましょう。

特殊景品交換で余った端玉用のお菓子を安くする

それでは、こうした分かりやすい経費削減の方法ではなく、他にコスト削減できる部分はあるのでしょうか。これについては、景品代を削減しましょう。機械代や人件費、広告宣伝費は売上に直結するものの、その他の部分については売上に関係ないため、積極的にコスト削減しなければいけません。

例えばパチンコ店の場合、出玉に対する景品としては主に以下があります。

  • 特殊景品
  • タバコ
  • 一般景品(お菓子など)

この中で特殊景品は削減不可ですが、一般景品については削減可能です。余った出玉については多くの人がお菓子と交換します。このとき、お客さんの中でお菓子の品質にこだわる人などいません。要は、原価が非常に安いお菓子であったとしても特に問題ないというわけです。

このときは単に原価の安いお菓子のみを揃えてもいいですし、自社ブランドのお菓子によって原価を低くしてもいいです。例えば月100万円分のお菓子が交換されているのであれば、8掛けを6掛けになるように調節するだけでも、毎月20万円(年間240万円)ものコスト削減です。

高額な電気代の削減が可能

それに加えて、電気代の削減を考えるようにしましょう。電気代削減については、パチンコ屋だけでなくあらゆる業界にて有効な手法になります。

電気代を削減するとはいっても、閑散店などでよくある「お客様が席に座るまで台の電源を入れない」などの対応をするのではありません。こうしたことをしたとしても、削減できる電気代はわずかです。また、むしろ人件費のほうが高くなるのでまったくコスト削減になっていません。

そうではなく、より根本的に電気代を減らしましょう。具体的には、電力会社に着目します。主要電力会社ではなく、いまは非常に多くの新電力会社が存在します。そこで、電力会社の切り替えをしましょう。

店舗規模にもよりますが、一般的な大きさの店舗であったとしても、月200万円ほどの電気代がかかるのは普通です。つまり、電気代だけで年間2,000万円以上も支払っているわけです。そこで電力会社の切り替えをすれば、いますぐ平均15%(だいたい10~30%の間)の電気代削減が可能です。

例えば以下は、年間1629万5172円の電気代を支払っていた法人での電気代削減の事例です。

この法人では電力会社の見直しによって、基本料金と1kWhあたりの単価が下がった結果、年間で約249万円の削減を実現できました。特に努力することはなく、電力会社の見直しをしただけですが、これだけ大幅なコスト削減が可能になります。

ちなみに電気代について、遊技機の消費電力はテレビと同じくらいなので大したことありません。遊技機よりも、圧倒的に大きな電気代が空調設備に関するものです。ただ空調温度を弱めると顧客満足度に直結するので難しいです。

そこで、電力会社自体を変えることで大幅なコスト削減を実現しましょう。これであればお客さんの満足度に影響せず、デメリットなしに経費削減できます。

損害保険(火災保険など)の固定費削減を行う

それと同時に、損害保険についても見直しましょう。特に店舗運営者であれば、火災保険と店舗損害賠償保険には高確率で入っているはずです。

火事や台風、地震などの自然災害から建物を守ってくれるのが火災保険です。火災保険に入っていなければ、台風や地震などによって大きな被害があったとしても、すべて自己負担になってしまいすぐに店が潰れます。

また賠償責任保険に入っているからこそ、店舗内でお客さんがケガしたり、物損事故が起こったりしたとしても補償してくれます。

こうした損害保険料については、加入している損害保険会社の切り替えをすることによって大幅に値段を安くすることが可能です。例えば以下は、年間で109万5,840円の賠償責任保険の保険料について、年72万5,160円に下落できた事例です。

削減率は約34%であり、ほぼ同じ保険内容で補償額は変わらないものの、こうしたコスト削減が可能です。もちろん、火災保険などその他の損害保険も加えるとより威力は大きくなります。

経費削減案としてこうした具体策を実践していけば、より効果的に無駄なコストを減らせるようになります。

パチンコ経営で実施するべきコスト削減案

店舗経営の中でも、一店舗が大きな敷地面積を有し、高額なコストが発生する形態としてパチンコ業界があります。

何も深く考えずにパチンコ経営をすると、無駄な経費が非常に多くなって経営を圧迫します。このとき機械代については削減が難しいにしても、人件費と広告宣伝費はアイディア次第によって問題なく高額な経費削減が可能です。

これに加えて、集客や顧客満足度に影響しない部分のコストカットを進めましょう。一般景品のお菓子であれば、大幅な原価カットをしても何も問題ありません。また電気代や損害保険料の削減は特に労力なしに可能です。

これらの経費削減案を一つずつ試していけば、年間だと何百万円ものコスト削減をいますぐ実現できるようになります。一店舗だけでこれだけの威力なので、正しく経費削減すればパチンコ店経営で大きく利益を残せるようになります。


法人コスト削減法の中でも、損害保険(自動車保険、賠責・工事保険、取引信用保険、火災保険)の削減を考えるのは重要です。そこで、専門業者を利用することで損害保険の一括見積をしましょう。

新規加入は当然として、既に法人用の損害保険に加入している場合であっても、こうした見積もりによって大幅に損害保険の金額を下落できます。

もちろん、法人によって加入している保険や必要な保険は異なります。そこで必要な損害保険の値下げを考えましょう。損害保険は内容を同じにしつつ、さらなる値下げが可能であるため、いますぐ大幅なコスト削減が可能です。

【自動車保険】

車を法人所有している場合、法人自動車保険の契約・乗り換えをしましょう。自動車保険は高額であるため、コスト削減の威力は大きいです。

【火災保険】

店舗経営者やオフィスを利用している法人であれば、ほとんどの人で火災保険に加入しています。そこで一括見積をすれば、一瞬で保険料の減額が可能です。

【賠償責任保険・工事保険・労災上乗せ保険】

賠償責任保険や工事保険、労災上乗せ保険など、損害賠償に備えるための保険は多くの会社で必須です。ただ賠償額が大きいと保険金額も高くなります。そこで、これら賠償責任保険や工事保険、労災上乗せ保険の見直しをして無駄な経費を抑えましょう。

【貨物保険】

貨物自動車の運送事業者について、お客さんから預かった荷物が輸送中に破損してしまうリスクがあります。そこで、物流に関わる事業をしている会社にとって貨物保険は必須です。

【取引信用保険】

法人経営でよくあるリスクが取引先の倒産や一定期間の支払遅延などの債務不履行です。これによって連鎖倒産してしまいますが、取引信用保険を利用すれば貸倒損失リスクを軽減できます。特に売掛金が多い場合、取引信用保険を活用しましょう。