大幅な節税対策を考えるとき、オフショア法人で知られるラブアン法人を活用するのは非常に重要だといえます。タックスヘイブンのため、税金が圧倒的に少ないからです。

ただ、こうしたタックスヘイブンにてオフショア法人を設立する場合、事前に作業や手続きがどのような流れになるのかを把握しなければいけません。同時に節税するための条件や登記住所がどうなるのかを学んでおけば、実際の法人設立はスムーズです。

もちろんラブアン法人設立を自分の力だけで行うのは不可能です。必ず専門家に依頼する必要があり、そうでなければ会社設立できないようになっています。ただ必要書類などは自分で集めるため、これらの情報を把握しておくというわけです。

ここでは私が実際にラブアン法人を設立し、マレーシアにてビジネスをしていることから、どのような海外法人設立の流れになるのか解説していきます。

法人登記自体は誰でも簡単に2週間ほどで可能

タックスヘイブンのすべてに共通しますが、法人設立自体は誰でも簡単に行うことができます。香港やシンガポールなど、難易度が高いといわれるオフショア法人であっても可能であり、これはラブアン法人でも共通です。

このときラブアン法人であれば、申請して2週間ほどで設立できるようになります。必要書類を集める必要はありますが、ラブアン法人設立の専門家へ依頼することで、わりと手軽に法人を設立できるというわけです。

参考までに、以下は私のラブアン法人が認可されたときに発行された書類です。

もちろんオフショア法人を作るだけでは意味がなく、法人口座を作成したり、ビザ取得をしたりとその他の作業は必要になります。ただラブアン法人を設立するだけなら、必要書類さえ集めれば2週間ほどで可能というわけです。

法人の登記住所は秘書会社と同じ

なおラブアン法人では、必ず秘書会社を雇うことになります。ラブアン当局とのやり取りについては、秘書会社を通さなければいけません。

そのため税金支払いを含めてすべてラブアン当局ではなく、秘書会社とのやり取りになるのですが、このときラブアン法人の登記住所は基本的に秘書会社と同じになると考えるようにしましょう。

例えば私の会社であれば、オフィスを設置していない状態からラブアン島にて法人登記されることになりました。特にオフィスを保有していないにも関わらず登記が完了したのは、「秘書会社がラブアン島で運営しているオフィス」と同じ住所を活用できるからなのです。

登記住所は「資本金を海外送金する」「他社のプラットフォームを利用してビジネスをする」など意外と必要になる場面があります。そこで、登記住所がどうなっているのか事前に確認するといいです。

法人開設後、銀行口座開設のためにマレーシアへ渡航

こうしてラブアン法人設立が完了したら、次に行うのが銀行口座開設になります。法人口座がなければビジネスできないため、ラブアン法人専用の銀行口座を作らなければいけません。そのため、マレーシア移住する前は一度、クアラルンプールへ渡航する必要があります。

ラブアン法人を作る場面においては、日本(またはその他の国)に住みながらでも可能です。ただ法人口座開設については、審査が厳しく必ず現地の銀行員との面談を受けなければいけません。

そのために移住前のマレーシア渡航が必須になりますが、私についてもラブアン法人を作った後は以下のように銀行員と面談しました。

このときは私のビジネス内容の説明をすることになりました。そうして問題なく法人口座を開設できたわけですが、いずれにしても「移住前に一度は絶対、クアラルンプールを訪問する必要がある」ことを理解しましょう。

高卒でも問題なく、外国人一人で登記可能

なお海外法人を設立するとき、私たち日本人にとって厳しい条件であることはよくあります。例えば「現地人が株式の60%以上を保有しないといけない」「現地の発起人が3人以上必要」など、外国人にとって圧倒的に不利な条件でなければ法人設立できないのは普通です。

ただラブアン法人については、外国人一人(あなた一人)だけでも問題なく登記できます。そのため会社を乗っ取られることはありませんし、無駄な出費が加わることもありません。

またオフショア法人の中でも、香港やシンガポールだと最終学歴が大卒でなければ厳しいですが、ラブアン法人であれば高卒でも問題ありません。

タックスヘイブンの中でも、ラブアン法人は非常に基準がゆるくなっています。それでいて税金がアジア最低のため、条件面でいうとかなり優れているといえます。

500万円以上の余裕資金をもつ経営者でないと不可

ただオフショア法人の設立ではどこも共通しますが、ある程度の初期費用が用意できなければ設立は無理です。確かに圧倒的に節税できますが、最初の金額を出せないと法人を作ることはできません。このときの条件としては、500万円以上の余裕資金が必須となると考えましょう。

ラブアン法人だと、ザックリとした内訳は以下になります。

  • ラブアン法人の設立費用(ビザ代を含む):100万円
  • 資本金:300~400万円
  • マレーシアへの引越し代:100万円

「既にマレーシアに住んでいる」「ラブアン法人を設立するが、いま居住している国(タイなど)に住み続ける」という人であれば、例外的に引越し代金は不要です。

またマレーシアに住まない人の場合、就労ビザの取得は不要のため、資本金は1ドルでも問題ありません。就労ビザ取得の審査に資本金の金額が大きく関わるものの、マレーシア以外に住む場合は関係ないのです。

ただ、それでもラブアン法人の設立費用は必要になります。またマレーシアに住む場合は資本金の支払いが必要です。

ただ、オフショア法人を活用するとき、わずか500万円の貯金すらない経営者にラブアン法人を利用する資格はありません。500万円とはいってもタックスヘイブンの中では金額が圧倒的に安い初期費用ため、これくらいの費用をすぐに出せる人のみ海外移住節税が可能だと考えましょう。

ビザ申請の許可がおり、ラブアン島で手続きをする

なおラブアン法人を設立し、マレーシア現地での銀行員との面談も完了したら、あとはビザ申請の許可が下りるのを待つだけです。ビザの許可には1ヵ月半から2ヵ月ほどかかるため、ビザが最も時間がかかるようになります。

そうしてビザの許可が下りたら、ようやく移住となります。このときは家族全員でラブアン島へ行き、以下のようにイミグレーションで手続きをすることになります。

このときの手続きは依頼している秘書会社の人がアテンドしてくれます。そのため、特に心配する必要はありません。

こうして就労ビザまで取得すれば、すべての段取りが完了することになります。あとはマレーシア国内で住む家を探せば問題ありません。ここまでがラブアン法人を設立するうえで必要な基本的な流れとなります。

法人登記とビザ申請に必要な書類を集める

ただ手続きを進めるためには、当然ながら必要書類を集めなければいけません。香港やシンガポールに比べて条件のゆるいラブアン法人ですが、それでもきちんと書類を作らなければいけないのです。

もちろん、自ら用意するべき必要書類とは別に、ラブアン当局へ申請するための専用書類は大量にあります。私についても、以下の書類を印刷してクアラルンプールにある秘書会社へ郵送する場面がありました。

ただこうした専門書類については、ラブアン法人設立のエージェント会社がすべて用意してくれます。あとは書類を印刷して自筆にてサインするだけのため、そこまで難しいわけではありません。

ただ必要書類については、あなた自身が頑張って集める必要があるため、事前の理解が必要になります。このときラブアン法人設立やビザ申請で必要な書類は以下になります。

  • パスポートのコピー&公的機関による認証
  • 士業(弁護士、税理士など)からのリファレンスレター
  • 個人口座の預金残高証明書(英文)
  • ビジネスプラン(英文)
  • 卒業証明書(英文)

もちろん運転免許証コピーなど、その他の提出物は存在します。ただこれらの書類は簡単に用意できるため、それ以外の面倒な書類に何があるのか把握しなければいけません。それぞれの書類について、どのようになっているのか解説していきます。

パスポートのコピー&公的機関による認証

ビザを取得するとき、必ずあなたのパスポートコピーを提出しなければいけません。海外において、身分証明書はどれもパスポートになります。

ただパスポートについて、対象のパスポートが偽装されたものではなく本物であることを証明する必要があります。そのため、公的機関に依頼して認証を受けるようにしましょう。別途、費用はかかりますが確実に本物であると認めてもらうのです。

私についても、以下のようにパスポート認証をして書類を作成してもらいました。

エージェント会社がパスポート認証の書類を用意してくれることはないため、必ずあなたが動くことでパスポート認証を実施するようにしましょう。

士業(弁護士、税理士など)からのリファレンスレター

また、あなたが問題ない人物であることについて、士業の人からリファレンスレターをもらう必要があります。要は、弁護士や税理士、司法書士など法律系の国家資格を有する人から「問題ない人ですよ」という声明文をもらうと考えましょう。

これについてはエージェント会社からひな型をもらうことになるため、知り合いの士業に署名だけしてもらうようにしましょう。

ちなみに私の場合、顧問税理士にリファレンスレターをお願いしました。税理士が何人かいる税理士法人だったため、所属している税理士2人からリファレンスレターをもらったというわけです。

なお法人であれば、「顧問税理士」「登記を依頼した司法書士」などと、必ず2人以上の専門家が関わっているはずです。そのため、リファレンスレターを集めるのはそこまで苦労しないと思います。一方の個人事業主については、頑張って依頼可能な専門家を見つけるようにしましょう。

個人口座の預金残高証明書(英文)

ラブアン法人では300~400万円以上の資本金にて登記するのが一般的です。資本金の最低金額は定めがないものの、就労ビザ審査に通過するためにはこうした資本金を用意し、法人口座開設後に送金する必要があるのです。

そのため、そうした資本金分の余裕資金を保有していることを証明しなければいけません。そのため、残高証明書を英文で提出する必要があります。

英文の残高証明書は銀行へ行けばもらえます。またネットバンキングなら、ネット上から無料でダウンロードできます。以下が実際の預金残高証明書です。

こうした書類を提出することによって、資本金以上の預金を個人で有している事実を証明しましょう。なお、法人ではなく「個人での預金に関する残高証明書」である必要があります。

ビジネスプラン(英文)を作成する

どのようなビジネスをしているのかについて、就労ビザ申請のために「これまでのビジネス内容をもとにして、ラブアン法人でどのようなビジネスをするのか書面で説明する」ようにしましょう。このときのポイントとして、なぜマレーシアである必要があるのか説明する必要があります。

例えばアフィリエイトにてネットビジネスをするにしても、日本だけで完結するため、本来はマレーシア移住する必要がありません。そのため、「タイやベトナムでもWebビジネスを拡大させるため、そのような地域に近いマレーシアを拠点にする」などのような説明になります。

同じように投資家についても、「カンボジアへの広い投資を考えている」などのように説明します。

実際にはもっと詳細にビジネスプランを記載しなければいけませんが、いずれにしても「節税したいから」だけではビザ申請が通りません。そこで、広くアジアでビジネスを考えていることを説明しましょう。

ちなみにビジネスプランについては、すべて日本語で考えれば問題ありません。その後、英語の翻訳サービスを利用しましょう。私だと「Gengo」というオンライン上での翻訳発注サービスをいつも利用しています。

翻訳の値段は安いため、いずれにしてもこうしたサービスを利用し、きちんとした英語にてビジネスプランの提出を行うといいです。

最終学歴の卒業証明書(英文)を取り寄せる

それと同時に卒業証明書を取り寄せる必要があります。最終学歴での卒業証明書になりますが、問い合わせ先は卒業校の事務担当部署になります。

私の場合は大学が最終学歴になります。そこで出身大学の事務担当部署へ申請書類を送り、以下のように英文での卒業証明書を郵送にて送ってもらいました。

「〇〇大学 卒業証明書 英文」などで検索すれば、どのようにすれば取り寄せできるのか記されているため、その通りに行動して書類を取り寄せましょう。

また中卒や高卒の場合、卒業校へ問い合わせてみるといいです。なお大卒ではなく、中卒・高卒の場合は専門資格があるとビザ申請に有利です。国家資格など公的機関が認める専門資格がある場合、資格の英文証明書を取り寄せておくといいです。

オフショア法人の必要書類や登記条件を理解する

タックスヘイブンの中でも非常に税制の優れるラブアン法人について、どのような設立の流れになるのか解説してきました。

事前に登記するための条件を理解することは重要であり、海外法人では非常に不利な条件にて法人設立しなければいけないことはよくあります。その点、ラブアン法人は完全外資のみで一人でも設立できるので安心です。

また同時に必要書類を集めるようにしましょう。ラブアン法人やビザ申請に必須となる書類を集めることで、ようやくラブアン法人を利用して節税するために手はずが整うようになります。

ここまでのポイントを理解したら、あとはラブアン法人設立のエージェント会社に依頼するだけです。エージェント会社を通さずにオフショア法人を作るのは不可能なため、こうした会社を利用したうえでラブアン法人を設立するようにしましょう。

年間350万円以上を節税

ビジネスの継続を考えるとき、最も重要なのは節税です。節税策を一つ実施するだけで100万円以上の無駄な税金が減るのは普通ですが、何も対策をしなければ会社経営者や相続額が多い人は無駄に税金を支払い続けることになります。

ただ、私は優秀な節税の専門家(税理士やファイナンシャルプランナー)に依頼したことで「家賃の個人負担が家賃総額のわずか6%」「出張に行くたびに30万円以上の非課税の現金を手にできる」「社会保険料を年間130万円削除」など、何も対策をしなかったときに比べて一瞬で年間350万円以上も節税できています。

現在では、海外法人(タックスヘイブン)の活用や再保険(キャプティブ)の利用など、あらゆる節税策によって年間にして何千万円もの節税を実現しています。

高額な財産を相続する人や会社経営者は節税に精通した専門家が必須です。そこで、実際に節税に強い税理士やファイナンシャルプランナーを紹介します。節税コンサルを受けるだけで、あなたの会社の財務状況は一変するようになります。

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