個人事業主・フリーランスや法人経営者が節税を考えるとき、購入したテレビを何とかして経費にできないか考えることがあります。
これについては、正しく行えばテレビ購入費用を問題なく経費にすることができます。たとえ実際にはプライベート利用であったとしても、方法によってはテレビのお金を経費にすることで節税を図れるのです。
テレビは数万円ほどの金額であるため、損金計上すれば税額をそれなりに減らせます。
それでは、どのように考えてテレビを経費で落とすようにすればいいのでしょうか。また、このときの勘定科目はどのようになるのでしょうか。ここでは、個人事業主・フリーランスや法人がテレビを買うときの節税方法について解説していきます。
もくじ
会社オフィスや事務所の設置は全額経費
テレビを経費で落とすことを考えるとき、重要なのは「ビジネスで必要な支出だったかどうか」になります。そうしたとき、会社オフィスや事務所にテレビを設置する場合はほぼ100%の確率で全額経費にできます。
会社事務所であれば、テレビを設置することで以下のことが可能になります。
- スライドを映してのプレゼン
- テレビ会議
- 応接室での顧客の時間つぶし
このように、テレビがなければ実現できない仕事は多いです。そのため、事務所へのテレビ設置であれば問題なく経費化ができるのです。
もちろん休憩所にテレビを設置して、昼間に社員が見ているだけの状態でも特に問題ありません。会社オフィスにテレビがある以上、そうしたテレビを用いて会議をすることがあるかもしれないからです。そのため、事務所にテレビがある場合は特に何も考えることなく経費にするといいです。
自宅兼事務所の場合は言い訳による
一方で会社オフィスではなく、家の場合はどうなのでしょうか。オフィスを借りている法人経営者であっても、自宅で仕事をすることはよくあります。そのため、自宅兼事務所としてテレビを経費にできるような気がします。
ただ、個人事業主・フリーランスや法人経営者が自宅のテレビを損金計上するとき、「ビジネスで必要だ」と言い張れるかどうかが重要になります。
例えば、映画評論家が仕事のために自宅でいろんなDVDを見る必要がある場合、テレビがないと仕事にならないので当然ながら経費になります。また、仕事部屋にテレビを設置している場合、これについても「いろんな人とテレビ会議している」と言い訳できるため損金計上できます。
一方で自宅のリビングに置いてあるテレビについてはどうでしょうか。この場合、さすがにビジネス利用のためにテレビを購入したと言い訳するのが難しくなります。そのため、リビングに置いてあるテレビについては経費にできません。
ただ、やり方によってはリビングのテレビも経費で落とすことができます。
・会社や仕事部屋のテレビとリビングのテレビを交換する
既に述べた通り、会社オフィスや仕事部屋に置いてあるテレビであれば問題なく経費にできます。そのため仕事用のテレビを換えたい場合、会社や仕事部屋にある中古のテレビをリビングへ運ぶようにしましょう。
その後、会社や仕事部屋に新品のテレビを設置して損金計上します。
中古品については、どこに存在したとしても特に文句を言われることはありません。むしろ、捨てるよりも自宅のリビングで有効活用したほうがいいといえます。
家のリビングに新品のテレビを購入して経費にすることは無理でも、「事務所へ設置するためにテレビを購入し、中古テレビをリビングへ設置する」という方法であれば経費計上できます。
社宅は備品としての経費は厳しい
ちなみに、中には社宅にテレビを設置して経費にできないかと考える人がいます。ただ、これについては経費にすることができません。
賃貸マンションに最初からテレビが設置されていることはありません。「家具付きのマンション」であればテレビがあるものの、社宅でそのような貸し出し方法をすることはないのです。
エアコンであれば、どの社宅であっても最初から設置されているのが普通です。ただ、テレビはそうはなっていないのです。そのため、テレビを社宅に設置して経費にすることは考えないようにしましょう。特別な理由がない限り、社員にテレビを個人的に購入してもらうのが基本です。
DVDレコーダー、ブルーレイレコーダーは経費になる
なお、テレビではなくDVDレコーダーやブルーレイレコーダーを購入することもあります。この場合については、テレビとは違ってリビングに置いていたとしても経費にできる確率が高いです。
税務調査のときにどう言い訳するのかにもよりますが、DVDレコーダーやブルーレイレコーダーの場合、そうした機器がなければテレビの録画ができませんし、DVDを再生させることもできません。
当然、仕事をするうえでビジネスに必要なテレビを録画し、後日に見ることで情報収集することはよくあります。また、仕事に必要なDVDを再生して勉強する機会もあります。そうしたことを考えると、リビングにDVDレコーダーやブルーレイレコーダーがあったとしても仕事利用だと言い張ることが可能です。
また、より確実に損金計上する場合、税務調査のときだけDVDレコーダーやブルーレイレコーダーを仕事部屋に移動させてもいいです。そうすれば、プライベート利用ではないと言い張ることができます。
固定資産でなく、消耗品費の勘定科目で損金化する
このとき、実際にテレビを購入したときの仕訳や勘定科目についてはどのようにすればいいのでしょうか。いまの時代、テレビの購入費用はそこまで高額になるわけではありません。4~5万円ほど出せば、それなりに大型のテレビを購入することができます。
そのため無理をしなければ、金額が高額になりすぎることはありません。
このとき10万円未満の費用については消耗品費の勘定科目を活用し、無条件で全額を損金算入できるようになっています。
10万円あれば、よほど高価なテレビに手を出さない限りは大丈夫です。そのため、事務所や家の仕事部屋に設置するテレビ購入費用は消耗品費にしましょう。
高額なら固定資産や減価償却
ただ、10万円以上の費用になる場合は注意が必要です。この場合、高価な備品になるので固定資産となり、減価償却しなければいけません。
しかし、青色申告を出している個人事業主・フリーランスや法人経営者であれば、30万円未満の固定資産であればその場で損金計上できる特例が存在します。そのため10万円という基準ではなく、実際には30万円未満の製品までは問題なくその場で経費にして問題ないことになっています。
なお、テレビの法定耐用年数は5年です。30万円を越えることはほとんどないと思いますが、30万円以上のテレビを購入した場合は固定資産として減価償却の対象になるので注意しましょう。
そのため、節税目的でテレビを経費にすることを考える場合、30万円未満の製品を購入するといいです。
テレビの購入費用を経費化して節税する
プライベートの費用を経費にできれば、その分だけ無駄な税金を減らせるようになります。つまり、節税できます。
そうしたとき、プライベート費用の代表的なものに家電製品があります。家電製品の中でも、テレビは数万円ほどの金額になります。そのため経費化すれば、数千円や数万円ほど税金を減らすことができるのです。
会社オフィスや仕事部屋に設置したテレビについては、理由を付ければ問題なく損金化できます。しかし、リビングに置いてあるテレビはそのままの状態だと経費にできません。そのため経費にしたい場合は作戦を練るようにしましょう。
一方でDVDレコーダーやブルーレイレコーダーは経費にしやすいので、積極的に損金算入するといいです。こうしたことを理解したうえで、テレビを買ったのであれば積極的に経費計上するようにしましょう。
ビジネスの継続を考えるとき、最も重要なのは節税です。節税策を一つ実施するだけで100万円以上の無駄な税金が減るのは普通ですが、何も対策をしなければ会社経営者や相続額が多い人は無駄に税金を支払い続けることになります。
ただ、私は優秀な節税の専門家(税理士やファイナンシャルプランナー)に依頼したことで「家賃の個人負担が家賃総額のわずか6%」「出張に行くたびに30万円以上の非課税の現金を手にできる」「社会保険料を年間130万円削除」など、何も対策をしなかったときに比べて一瞬で年間350万円以上も節税できています。
現在では、海外法人(タックスヘイブン)の活用や再保険(キャプティブ)の利用など、あらゆる節税策によって年間にして何千万円もの節税を実現しています。
高額な財産を相続する人や会社経営者は節税に精通した専門家が必須です。そこで、実際に節税に強い税理士やファイナンシャルプランナーを紹介します。節税コンサルを受けるだけで、あなたの会社の財務状況は一変するようになります。