個人事業主や会社経営者にとって、個人的なプライベート費用を経費にするのは節税の基本です。そうした支払いの中でも、高額になりやすい費用として結婚式・披露宴でのご祝儀(祝金)や葬式での香典費用(弔慰金)があります。いわゆる、冠婚葬祭で出さなければいけないお金(慶弔金)になります。

こうしたの性質ものについては、取引先や自社の社員を含めて経費になります。もちろん、方法によっては友人の結婚式に出席したとしても損金計上して問題ありません。さらには、結婚式や葬式の開催費用についても損金化する方法もあります。

ただ、当然ながら無条件で経費にできるわけではありません。正しい手順に従って行う必要があります。

そこで個人事業主や会社経営者が冠婚葬祭での出費を経費にして節税する方法について、どのように実行に移せばいいのか解説していきます。

冠婚葬祭でのご祝儀(祝金)や香典(弔慰金)を損金計上する

まず、ご祝儀や香典の費用が経費になるのかというと、これについては問題なく損金計上できるようになっています。つまり、支払った費用は全額経費になります。

結婚でのご祝儀の場合、一般的な相場は3万円です。また香典なら、他の人の葬式であれば5千~1万円ほどが一般的だといえます。以下のように、祝儀袋などに包んだうえで渡すようになります。

通常のサラリーマンの場合、これを自分のポケットマネーから出さなければいけません。ただ、個人事業主や会社経営者であれば経費として落とすことができます。当然、経費にした分だけ節税になり、税金を減らすことが可能です。

もちろん、慶弔金が高額すぎる場合は税務調査で否認されます。例えば、ご祝儀で10万円や20万円を送付しているケースなどです。一般的な相場に比べて非常に高額なので、慶弔金ではなく「給料として支給した」と見なされた課税されてしまいます。

実際、金額が高くても「結婚式のご祝儀で5万円ほど」といえます。これ以上になると目を付けられる確率が非常に高くなります。

そのため世間一般的な常識の範囲内に収める必要はあるものの、いずれにしても通常の金額であれば経費計上して問題ないと考えましょう。法人であれば決算前に経費化し、個人事業主でも確定申告前に損金にしましょう。

取引先・従業員は交際接待費や福利厚生費の勘定科目で仕訳する

なお、このとき慶弔金を経費にできる大前提として、「ビジネスで必要な関係者に対して支払うものに限られる」ようになります。具体的には、取引先と自社の従業員になります。こうした人たちについては、確実に経費にできます。

例えば得意先であれば、交際接待費の勘定科目を用いて仕訳をします。

得意先を接待することで関係性が向上し、その後のビジネスにつながることはよくあります。そのために交際接待費が認められており、これは当然ながら結婚式・披露宴や葬式でも同様です。こうした冠婚葬祭に出席し、慶弔金を出すことはビジネス上での関係性向上に大きく寄与します。

そのため、得意先が関わる結婚式や葬式で支出した費用は全額が交際接待費になります。

一方で社員の結婚式や葬式では、社長が出席しなければいけないことがあります。この場合も同様に慶弔金を出しますが、福利厚生費として経費化することが広く行われています。

もちろん、従業員や役員の親族が関係する慶弔金についても福利厚生費で落とせます。注意点として、社員・役員の福利厚生については慶弔費支給規定などを事前に定める必要があるため、これについては必ず規程制定などの書類整備を進めるようにしましょう。

社員でもない友人や親族・身内の費用はどうか

ただ当然ながら、身の回りのすべての結婚式や葬式について、得意先や社員が関係するわけではありません。ビジネスとは関係ない友人であったり、社長自身の親族や身内(家族)に関わる支出だったりすることもあります。こうしたプライベート費用についても経費にしたいと考えるのは当然です。

教科書的にいえば、取引先や従業員などに該当しない人への慶弔金は経費にできません。ビジネス関係者以外は、あくまでもプライベート費用になるからです。

しかし、実際のビジネスの場では公私混同が節税の大原則です。例えば、友人との飲み会や家族との食事であっても、「取引先と食事(打ち合わせ)をした」と勘違いして経費にするのは普通です。

そのため、単なる友人や社長の親族が結婚式や葬式をしたとき、このときの出費を勘違いして経費にすることがあるかもしれません。人間である以上、完璧に記憶している人はいないため、こうした勘違いをすることで経費にしている社長は非常に多いです。

交通費やホテル代も含めて経費になる

なお、あなたが住んでいる近くで結婚式や葬式があるならいいですが、そうでないケースも多いです。遠方で結婚式や葬式が行われるのは普通です。

そうした場合、交通費やホテル代(宿泊費)まで含めて損金計上するようにしましょう。理由は単純であり、ビジネスのために必要な出費だからです。

出張をする場合、そのときの費用が経費になるのは当然です。こうした冠婚葬祭での出費についても、得意先との関係性を強化したり、従業員の福利厚生のために必要だったりします。そのため、交通費やホテル代の費用を経費に含めても問題ないのです。

ちなみに、このときの交通費や宿泊代は出張での費用で考えるため、交通費の勘定科目になります。交際接待費や福利厚生費で仕訳するわけではないことに注意しましょう。

領収書がない場合の対処法

ただ、これらご祝儀や香典費用について大きな欠点があります。それは、領収書がないことです。私もこれまで、結婚式などの冠婚葬祭へ出席し、慶弔金を出したことが何度もあります。しかし、これまで領収書を受け取ったことは一度もありません。

これら冠婚葬祭の慶弔金で領収書が発行されることはまったく期待できません。しかし、ビジネスの場で経費にするときは領収書やレシートなどを保管しておくのが基本です。そうでないと、本当にお金を出したかどうか証拠を残せないからです。

ただ、ご祝儀(祝金)や香典(弔慰金)については特に領収書がなくても経費にして問題ないとされています。

そもそも、領収書がなくても経費化が可能なケースは多いです。例えば、電車や新幹線の切符を購入したとしても、改札口に吸い込まれるので交通機関に乗車した証拠が消えてしまいます。ただ、こうしたときについてもメモを残すことで損金計上できるようになっています。

同じように、冠婚葬祭でお金を出したとき「いつ支払ったのか」「支払先は誰か」「いくらの金額か」に関するメモを残すといいです。また、証拠としてパンフレットや案内状などを保管しておくと完璧です。

税務調査で疑われるのは、「本当に支出をしたのか」「経費の水増しではないか」に関してです。経費の水増しは脱税ですが、本当に出席したのであれば特に問題は起こりません。そのため、確実に出向いた証拠を積極的に残すようにしましょう。

結婚式・披露宴の開催費用や親の葬式費用を社葬にして損金にする

ただ、ご祝儀や香典とはいっても数万円ほどの出費です。それよりも費用が大きいものとして、開催費用があります。つまり、経営者の子供や社長自らが結婚式を開催したり、親の葬式を開催したりするときの費用になります。

このときは数百万円ほどの出費になります。そのため、こうしたお金を経費にできれば非常に大きいです。

しかし、当然ながら個人的な結婚式・披露宴や葬式の高額な出費を経費化することはできません。そこで、何とかして損金計上できるように考える必要があります。

まず結婚式については、大多数がホテルで開催すると思います。こうしたホテルでパーティーやセミナーを開催し、そこに多くの人を集めるように仕向けるのはビジネスをするうえで重要です。当然、このときの会場費は数百万円に上ります。

そのためホテルの方針にもよりますが、結婚式や披露宴の開催費用を「会場代」などの名目で領収書を出してくれるか聞くといいです。また披露宴については「二次会代」などの名目にしてくれることも多いため、これについてはホテル側と要相談です。

一方の葬式代については社葬を活用しましょう。先代の経営者など、その会社に大きく貢献した人が死亡したとき、社葬という形で葬式を開催するのは普通です。当然、大企業に限らず中小企業でも社葬は認められています。

そのため、あなたが創業社長だとダメですが、2代目や3代目として先代から会社を引き継いだ場合、親の葬式費用については社葬にして会社のお金から出してもらうといいです。社葬であれば葬儀場の使用料やお布施など、あらゆる個人費用を経費化できてしまいます。

このように、公私混同すれば数百万円の開催費用であっても経費にすることができます。節税では、できるだけ自分の都合の良いように解釈するのが基本なので、個人費用を積極的に経費計上しましょう。

公私混同は節税であり、脱税ではない

なお、ここまで述べた公私混同については脱税でないのでまったく問題ありません。脱税というのは、「ありもしないのに経費の水増しをした」など架空の経費を作り上げることを指すからです。

ご祝儀や香典の出費については、実際にお金を支払っています。また結婚式・披露宴や葬儀費用についても、実際に支払ったお金を経費にします。決して、お金を支払っていないのに経費を水増ししたわけではありません。

これらは単なる勘違いです。そのため税務調査で「プライベート利用の費用を経費にしていた」ことが判明した場合にのみ、修正すればいいです。脱税ではないため、重加算税など重い税金を取られるわけではありません。

勘違いは全員にあります。実際に支払ったお金を勘違いして経費にするのと、払っていないお金を経費化する脱税は完全に別物です。そのため、きちんと支払ったお金を積極的に損金化すること自体は何も問題ないと理解しましょう。

個人事業主や会社経営者が冠婚葬祭費用で節税する

ビジネスをしている個人事業主や会社経営者だと、結婚式や葬式に出席する機会があります。ただ、このときはただ出席するだけでなく、お金を包まなければいけません。このときの費用については、あらゆるケースで経費にできます。

原則としては取引先や社員など、ビジネスに関わる人の式のみ損金化できます。

ただ、ほとんどの経営者は公私混同によってあらゆる冠婚葬祭での慶弔金を経費に計上しているのが実情です。そのため交通費やホテル代まで含めて損金計上しましょう。

また、やり方によってはこうした慶弔金に限らず、結婚式・披露宴や葬式の開催費用についても経費にできます。数百万円ほどの費用になるため、これについては経費にできるよう工夫するといいです。

ここまでのことを理解したうえで、冠婚葬祭での費用を損金計上しましょう。支払いを証明できるように留意する必要はありますが、きちんとお金を支払った後はできるだけ公私混同を行い、積極的に経費に計上することで節税を図るといいです。


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