個人事業主や会社経営者で社員がいる場合、経営者が出張したときに従業員に対してお土産を購入することがあります。これについては、経費にすることができるのでしょうか。

それだけではありません。会社であれば、福利厚生として社員旅行を企画することがあります。このとき社員旅行の費用については経費になりますが、慰安旅行に参加していない従業員も存在します。そうした社員へプレゼントを購入した場合、経費になるのでしょうか。

お土産を経費にできるかどうかについては、状況によって変わります。これについて理解していないと、経費にして節税することができません。ここでは、社員へ渡す手土産を経費にする方法について解説していきます。

社員へのお土産は福利厚生費

経営者が出張へ行き、得意先へ渡すために贈り物を購入したとします。この場合、交際費として中小企業や個人事業主であれば全額を経費にできます。

それに対して、経営者が社員に向けてお土産を購入した場合はどうなるのでしょうか。これについては、福利厚生費として全額経費になります。ただ、個人事業主は福利厚生費を活用できないため、あくまでも会社組織だけの適応になります。

福利厚生費は社員全員を対象にしていることが条件です。そのため、特定の社員に対してお土産を購入する場合、経費にすることができません。

ただ、お土産を購入するとき、従業員に買ってきたお菓子を渡し、「全員で食べてくれ」という感じになると思います。このように、誰もが平等にお土産を受け取れるときは福利厚生費になるのです。

送別会のプレゼントはどうなのか

しかし、社員へ贈り物を送るにしても、全員に対して平等に与えるというわけではないケースもあります。

例えば、送別会や忘年会のプレゼントがこれに当たります。特に送別会となると、お土産を渡す対象は限定されてしまいます。渡す人が絞られるため、この場合は福利厚生費として経費化は無理なのでしょうか。

一つの飲食店でプレゼントを含めすべて完結する場合

プレゼントとはいっても、その形はさまざまです。送別会はよほどの理由がない限りは飲食店で行いますが、このときのプレゼントとしては「ケーキを注文してふるまう」などのケースもあるはずです。また、要望を聞いてくれる飲食店であれば花の注文をしてもらい、当日に用意してもらっても問題ありません。

この場合、プレゼント代は飲食店の費用にすべて含まれます。これであれば、飲食代を福利厚生費として落とすことができます。

福利厚生費は社員全員が対象でなくても、営業所など部署単位での開催でも認められます。そうしたとき、所属部署ごとに送別会代の経費を割り当て、飲食店でプレゼントを含めすべての飲み食いを完結させると福利厚生費になります。

プレゼントを別に購入する場合

それでは、飲食店での支払いとは別に、他の店でプレゼントを購入するときはどうなるのでしょうか。このケースであると、特定の一人に対して贈呈するので福利厚生費にはなりません。そこで、交際費として経費にするようにしましょう。

前述の通り、交際費は取引先に対してお土産を送ったときに経費化できます。従業員への手土産は交際費ではありません。

そこで、たとえ従業員の送別会で送るプレゼントであったとしても、「取引先への贈答品」ということにして、交際費で経費にするといいです。そうすれば、個人事業主や中小企業なら経費にできます。

社員旅行へ参加しなかった従業員へのお土産はどうなのか

社員へプレゼントを送る場面は他にもあります。それは、社員旅行のときです。会社組織であれば、慰安旅行として社員全員を対象にした社員旅行を計画するのは普通です。

このときの慰安旅行は経費にできます。交通費や宿泊費などは会社のお金から出すことができるのです。

福利厚生での慰安旅行では、誰でも参加できることが経費化の条件です。ただ、中には日程が合わず社員旅行へ参加できない社員が必ず出てきます。そうした人に対して、お土産を購入した場合は経費にすることができるのでしょうか。

慰安旅行に参加している場合、交通費や宿泊費を出してもらっているため、参加していない従業員へプレゼントを購入し、経費化するのは問題ないように思ってしまいます。ただ、社員旅行に来ていない従業員に対して購入したお土産代は経費になりません。確実に税務調査で否認されてしまいます。

福利厚生による旅行へ参加していない社員へお土産や現金を贈呈する場合、その金額分は「社員への給料」と捉えられます。追徴課税を食らうため、そのまま経費にしてはいけません。

交際費であれば経費にできる

ただ、中にはそれでもお土産代を経費にしたいと考える経営者はたくさんいます。そうしたとき、どのようにすればいいのでしょうか。

社員旅行に来ていない社員に対しては、「送別会のプレゼント」で説明したときと同じように交際費にしましょう。得意先の誰かの贈答品ということにするのです。

社員旅行であれ視察旅行であれ、旅行先で社長が取引先に対して手土産を購入するのは普通です。その中に社員用のプレゼントを紛れ込ませるのです。この方法であれば経費で落とすことができます。

会議費にしても問題ない

なお、社員研修に参加していない従業員へ手土産を購入する場合、そこまで大きな金額にならないのが普通です。福利厚生費ではなく交際費にすればいいと述べましたが、数千円ほどであれば会議費にしても問題ありません。

一人5,000円までであれば、会議をして飲食を頼んだときの費用は全額経費にすることができます。一人5,000円なので、わりといいお弁当を頼むことができますし、大きめのピザを注文しても問題ありません。

そこで、社員旅行のときに社長が「会議のときに出すお菓子としてよさそうだった」という理由でお土産を購入するのです。会議をするときのお茶菓子代というわけです。

当然、会議費で購入したので本来は会議のときだけに買ったお菓子を出さなければいけません。ただ、会議費にはするものの、実際は社員旅行へ参加していない従業員へ渡すのです。そうすれば、会議費として経費計上しながらお土産を贈ることができます。

常識の範囲内でのプレゼントにするべき

福利厚生費や交際費として経費にできるからといって、何でもいいのでお土産を購入してはいけません。例えば前述の通り、福利厚生費にするのであれば多くの人で共有できるお土産(お菓子の詰め合わせなど)である必要があります。

また、交際費であれば特定の一人に向けた贈り物であっても問題ないものの、このときは高価すぎない製品である必要があります。

例えば、金のネックレスをお土産にすると税務調査で否認されてしまいます。プレゼントとして高価すぎるため、交際費にすること自体が不自然だからです。

また、金のネックレスなど換金性の高い商品は簡単に脱税できてしまいます。

例えば金のネックレスを20万円で購入した場合、これを経費にすれば法人税(税率を30%と仮定)は「20万円 × 30% = 6万円」を節税できます。その次に、このネックレスを90%で売れば「20万円 × 90% = 18万円」の非課税のお金(自由に使える現金)が手元に残ります。

こうした脱税ができてしまうため、高価すぎるプレゼントは非常に不自然であり、高確率で否認されることを理解しなければいけません。

科目を使い分け、正しくお土産代を経費にする

経費にするとき、さまざまな科目があります。その中でも、社長が社員へ手土産やプレゼントを渡すときは「福利厚生費」「交際費(交際接待費)」「会議費」の3科目を使い分けるようにしましょう。

これら科目の性質を適切に理解していなければ経費化することができません。例えば、送別会のプレゼント代を福利厚生費にしている場合、否認されてしまいます。

経費にして節税するとはいっても、そのやり方にはルールがあります。ルールを知らずに適当に経費にしてはいけません。経費の性質を理解したうえで、どの科目で落とせば確実に節税できるのかを考える必要があります。

勘定科目を理解し、お土産代を確実に経費にしましょう。社長のポケットマネーから出すのではなく、どれだけ会社のお金を有効活用できるのかが重要になります。


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