会社を経営していく上で、「資金繰り」に悩まされたことがない人は少ないはずです。資金繰りに関しては、大企業であれば財務部門が担当しているところが多いです。その一方で、中小企業のほとんどは、経営者である社長が行っています。

そして、経営者にとって、支払い不足になることないようにお金をやりくりすること(資金繰り)は、最も重要な仕事だといえます。

資金繰りを上手く行うことができれば、会社の資金がショートすることもありませんし、いわゆる「黒字倒産」のような事態も避けることができます。つまり、会社を存続していくためには「いかに資金繰りを行っていくか?」ということが重要になるといえます。

そこで今回は、「資金繰りとは何か?」ということについて解説します。ここでは、資金繰りの意味を述べた後、「キャッシュフロー」「資金繰り表」「資金繰りの悪化」「黒字倒産」といった、資金繰りに関係する言葉について説明していきます。

資金繰りとは

会社を経営していく中で、「資金繰り」という言葉は日常的に使われるものです。ただ、経営者ではない立場にある人や、会社の財務に関係ない人にとって、資金繰りは聞き慣れない言葉です。

おそらく、「お金に関係する言葉だろう……」「資金繰りが悪化するということは、会社の経営状態も良くないのだろう……」というような、何となくのイメージをもっている人がほとんどだと思います。そこで以下に、資金繰りの意味や資金繰りと混同されやすい「キャッシュフロー」という言葉について記します。

資金繰りの意味

資金繰りとは、一般的にイメージされているように「お金のやり繰り」のことをいいます。これは、一般家庭の収入と支出で考えるとわかりやすいです。

例えば、あなたが会社員であれば、会社から支給された給料を元に、家賃や食費、光熱費などの支払いを行います。当然あなたは、給料以上の出費にならないように支出をコントロールしているはずです。資金繰りとは、このように、入ってくるお金と、逆に出ていくお金を調整して、収支のバランスを保つことをいいます。

ただ、会社などの事業を行う場合には、事業を運転していく元となるお金のことを「資金」というため、資金繰りという言葉になるのです。

このように資金繰りとは、「会社における収支のバランスを保つこと」になります。

融資と出資

また、会社を運営していくためには、設備投資など、事業を行っていくためのお金が必要になります。

例えば、病院を開くとなれば、病院施設を建てたり、必要な医療機器を購入したりする必要があります。ただ、こうした資金を個人で用意できる人はほとんどいません。そのため、銀行などの金融機関から「融資」をしてもらい、事前に必要資金を準備することになるのです。

融資とは、銀行などの金融機関や投資家などからお金を借りることをいいます。つまり、借金をするということです。

もちろん、一個人でも車や住宅を購入するときには、金融機関から融資をしてもらいます。いわゆる「ローン」と呼ばれるものです。ただ、個人と会社では、借りる額や融資の返済期間が大きく異なります。具体的には、住宅ローンなどが最長で35年の返済期間があるのに対して、会社の場合は長くて5~10年です。

つまり、会社として融資を受けた場合には、短期間で借りたお金を返済しなければいけないのです。

融資と似た言葉に、「出資」があります。融資が借りたお金を返さなければいけないのに対して、出資してもらったお金は返済する必要がありません。もちろん、出資者には配当を受け取ったり、経営に対して意見を述べたりといった権利が与えられます。

ただ、資金繰りという観点だけで考えると、融資より出資してもらった方が、返済の必要がないため断然楽です。

こうした融資と出資は、資金繰りを考える上で重要になるため、しっかりと意味の違いを理解しておく必要があります。

資金繰りとキャッシュフローと違い

また、資金繰りと「キャッシュフロー」の違いを把握していない人も少なくありません。キャッシュフローとは、その名の通り、「お金の流れ」のことをいいます。そして、資金繰りとキャッシュフローは、共に「お金の流れを表している」という点では同じです。ただ、資金繰りとキャッシュフローでは、それぞれを把握する目的が異なります。

具体的には、資金繰りは「未来のお金の流れ」を考えるためのものであるのに対して、キャッシュフローは「過去のお金の流れ」を把握するためのものです。

例えば、資金繰りであれば、「今月に○○円の入金があったけど、2ヵ月後に□□円の支払いがあるから、このままでは2ヵ月後にお金が足りない」ということを考えます。その一方でキャッシュフローは、「今期の決算は黒字だったけど、現金は○○円増えた(減った)」といったように、過去の情報を表しているのです。

そのため、資金繰りを把握することは、「今月どうしたら良いのか?」という短期間に行うべきことを明確にすることにつながります。それに対してキャッシュフローは、「今期の結果を元に、来期はどうしていったら良いのか?」というように、長期的に行っていくべきことを決めるために役立つのです。

このように、資金繰りとキャッシュフローでは、それぞれを把握する目的が異なるということを知っておく必要があります。

資金繰り表とは

一般的に、資金繰りを把握するためには「資金繰り表」を作成します。資金繰り表とは、その名の通り、資金繰りの状況を表している表です。

基本的に、資金繰り表を作成することは強制ではありません。ただ、会社における資金繰りの状況を把握して資金繰りを上手くコントロールするために、作成している会社がほとんどです。資金繰り表を作成していると、将来的な資金不足を予測することができるため、早期に対策を立てることができるようになります。

また逆に、資金繰り表から将来的に資金に余裕があることがわかれば、早い段階で事業活動に投資することができます。つまり、効率的に事業を展開していけるということです。

さらに、資金繰り表を作成しておけば、ある程度今後の見通しができるため、経営者の精神的な安定につながります。

このように、資金繰り表を作成することには、さまざまなメリットがあります。

ちなみに、キャッシュフローの状況を把握するための「キャッシュフロー計算書」は、上場企業は必ず作成しなければいけません。

資金繰り悪化による黒字倒産とは

資金繰りが悪化するとは、簡単にいうと「事業を行っていくためのお金が足りない」という状況をいいます。そしてそうなると、最終的には会社が倒産することになるのです。

また、資金繰りが悪化してしまうと、たとえ決算書上で黒字であっても倒産してしまうことになります。こうした決算書では黒字であったにも関わらず、資金繰りが悪化することで倒産する場合を「黒字倒産」といいます。

決算書では、会社における実際のお金の流れを示していません。そのため、決算書で黒字となっていても、資金繰りが悪化して現金が不足してしまうような場合もあるのです。

なぜ、黒字倒産が起こるのか

例えば、いま手元に100万円があるとします。ここで、80万円の商品を仕入れてすぐ支払ったとすると手元残金は20万円です(100万円-80万円=20万円)。このとき、商品80万円分がすべて売れたとしても、実際のビジネスではすぐにお金が振り込まれるわけではありません。現金商売をしている会社の方が少ないからです。

商品を売ったとしても、「実際にお金が振り込まれるのは3ヵ月先」ということはよくあります。ビジネスではお金を振り込むという約束をした上で先に商品やサービスだけ提供することがよくあるのです。

例えばクレジットカードであれば、実際に引き落としされるのは翌月です。「後でお金を支払う」ということを約束した上でクレジットカードを活用できるのです。これと同じように、法人間のビジネスでは後払いが普通です。

さて、80万円の商品を120万円で売ったとすると、利益は40万円です(120万円-80万円=40万円)。このとき、決算書では「40万円の黒字」となります。

ただ、商品を売ったときに顧客から支払われなければいけない120万円について、3ヶ月後に支払われるとなればどうでしょうか。帳簿上は40万円の黒字であったとしても、手元に残っているお金は20万円のままです。20万円で残り3ヵ月を何とかしのがなければ、会社を存続させることができません。

残りのお金で再び商品を購入しなければいけませんし、社員がいる場合は給料を支払う必要があります。事務所の家賃も払わなければいけません。

そして、手元の資金でこうしたお金を支払えなくなったとき、黒字であったとしても会社は倒産します(黒字倒産)。帳簿上が黒字であったとしても、会社の銀行口座に資金がなければ意味がないのです。このように、お金を支払わないといけないにも関わらず、お金がない状態を一般的に「資金繰りが厳しい」といい、資金繰りが厳しくなると会社は倒産しやすくなります。

在庫を抱えると資金が流出しやすくなる

いくら決算書が黒字であったとしても、あまり重要ではありません。それよりも、どれだけのお金がいま現在手元にあるのかが重要です。売上・利益が多かったとしても、手元資金が少なければ支払いが滞り、黒字倒産してしまいます。

逆にいえば、銀行から融資を受けるなどして手元にある資金が豊富であれば、いくら会社が赤字であったとしても倒産することはありません。

特に多くの在庫を抱えると在庫購入資金が流出する反面、販売がとどこおっている状態になるため、資金が不足ぎみになります。

会社のリアルなお金の流れを知るためには「決算書ではなく資金繰りの状態を把握しておかなければいけない」といけません。こうした黒字倒産という事態を防ぐためにも、会社を運営していく上では、資金繰りの状態を把握しておくことが大切になります。

今回述べたように、資金繰りとは、会社におけるお金のやり繰りのことをいいます。会社の経営状態を把握する一つの指標として決算書がありますが、実際の経営状況を把握するためには、決算書だけでなく資金繰り状況を理解しておくことが重要です。

決算書だけでなく資金繰りについて把握しておくことで、黒字倒産といった事態を避けることができるようになります。


年間350万円以上を節税

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