会社を経営していく上で、「損益計算書(PL:profit and loss statement)」について理解しておくことは重要です。損益計算書と「貸借対照表」「利益処分計算書」「附属明細表」の4つからなる「財務諸表」は、経営状態を関する情報として株主などに提供する情報になります。

また損益計算書は、1年間に発生したすべての収益と費用を表すものです。そのため、損益計算書を見ることで自社の収益力を把握することにつながります。

ただ、損益計算書には難しい用語が出てきたり、項目がたくさんあったりするため、適切に情報を読み取ることができない人が少なくありません。損益計算書を有効に活用するためには、損益計算書の見るべきポイントを押さえておくことが大切です。

そこで今回は、「損益計算書で見るべきポイント」について解説します。

損益計算書とは

損益計算書とは、財務諸表の一つであり、会社の経営成績を表す書類です。損益計算書を確認することで、「どの事業でどれだけ収益が出たのか?」「収益が出るためにどれだけ費用がかかったのか?」という細かい内容まで把握することができます。

例えば、会社の総売上には、売上を上げるためにかかった経費や、配当などの本業以外から得られた利益(経常利益)なども含まれています。

損益計算書を作成して確認することで、一定期間における会社の収益や費用について詳細に知ることができるのです。そして、損益計算書は主に「収益」「費用」「利益」の3に分類されており、それぞれに複数の項目が存在しています。

収益

収益は「売上高」「営業外利益」「特別利益」の3つに分けられます。

・売上高

売上高とは、会社の収益の中でも営業活動によって得られたものです。つまり、本業によって生み出された売上になります。

・営業外収益

営業外収益とは、本業以外で獲得した収益です。営業外利益とも呼ばれ、受取利息や配当金、不動産賃貸収入などが含まれます。

・特別利益

特別利益とは、営業利益と営業外利益に当てはまらない収益です。例えば、不動産を売却したときなどに得られる利益などは、特別利益になります。

費用

費用とは、収益を得るためにかかったお金であり、主に「売上原価」「販売管理費」「営業外費用」「特別損失」「法人税、住民税及び事業税」の5つに分類されます。

・売上原価

売上原価とは、販売する商品の仕入れや製造にかかった費用です。例えば、製品の原料や作るために必要な設備などの費用は、売上原価になります。

売上高から売上原価を引くことで、売上総利益(粗利益)が算出されます。

・販売管理費

販売管理費とは、営業活動の中でも商品を売ったり管理したりするためにかかる費用です。例えば、現場で商品を販売する社員の給料や、宣伝するための広告費、店舗を維持するための水道光熱費などは販売管理費となります。

・営業外費用

営業外費用とは、営業活動外で必要となった費用です。例えば、融資の支払い時にかかる支払利息などは、営業外費用になります。

・特別損失

特別損失とは、費用のうちで売上原価と販売管理費、営業外費用のどれにも当てはまらない費用です。例えば、災害時などに生じた臨時的な損失や、不動産売買に伴う損失などは、特別損失になります。

・税金

法人税と住民税、事業税といった税金は費用となります。

利益

利益とは、収益から費用を引いたものです。主に「売上総利益」「営業利益」「経常利益」「税引き前当期純利益」「当期純利益」の5つに分類されます。

・売上総利益(粗利)

既に述べたように、売上総利益は売上高から売上原価を引くことで算出されます。

・営業利益

営業利益とは、営業活動によって得られた利益です。売上総利益から販売管理費を引くことで算出されます。

・経常利益

経常利益とは、会社の事業全体の利益です。営業利益に営業外収益や営業外費用などを加減して算出されるため、銀行などに対する支払利息などが高いと、経常利益はその分だけ低くなります。

・当期純利益

当期純利益とは、最終的に会社に残る利益です。経常利益から特別利益・損失、法人税、住民税、事業税を加減して算出されます。

見やすい損益計算書を作成するポイント

ここまで述べたように、損益計算書は、さまざまな項目から構成されています。ただ、以上に記した項目を見ても、会社の経営状態を把握できない人は少なくありません。普段、損益計算書を見慣れていない人が見ても、適切に情報を読み取ることができないのです。

また当然ながら、損益計算書を読めない人は、損益計算書を作成することも難しいです。しかし、いくつかのポイントを押さえておけば、簡単かつ見やすい損益計算書を作成することができます。

商品1個当たりの損益計算書を作成する

まずは、販売する商品やサービスの1個当たりの損益計算書を作成します。そして、このときには「売価」と「変動費」「限界利益」の3つを算出することが重要です。

・販売価格(売価)

売価は、商品を1個販売することで得られる収益です。例えば、1個1000円の商品を扱っているのであれば、売価は1000円になります。

・単位変動費

変動費とは、商品の売上に伴って変化する費用です。例えば、製品を作るための原料は、販売数が多くなるほど必要になります。つまり、原料費は売上が上がるほど高くなり、売上が下がるほど低くなるのです。

単位変動費とは、商品1個辺りの変動費になります。

・単位限界利益

限界利益とは、簡単に説明すると「売値 - 売値に対する変動費」です。

会社の営業によって生み出される純粋な利益である営業利益は「売上高 - (変動費 + 固定費) = 営業利益」となります。つまり、限界利益は「どれだけ固定費を支払う能力があるのか?」ということを表すものです。

例えば、店舗を借りて商品を販売しているときには、毎月固定費としてテナント代が必要です。もし、限界利益がテナント代以下であれば、テナント代を支払うことができない状態であるといえます。

単位限界利益とは、1商品辺りの限界利益です。そのため、「売価 - 単位変動費」で算出できます。

会社全体の損益計算書を作成する

商品1個当たりの損益計算書を作成した後は、それぞれの数値に「その商品をどれだけ販売したか?」という「売上数量」を掛けて、会社全体の損益計算書を作成します。

例えば、売価が500円で単位変動費が100円、単位限界利益が400円であり、商品の販売数が100個であるとします。そうすると、会社全体の収益構造は、売価(売上高)が50000円、変動費が10000円、限界利益が40000円となります。

つまり、この会社であれば、固定費が月に40000円までであれば、赤字になることがないということです。そして、限界利益から固定費を引いてプラスになる分は、会社の利益となります。

このように、売価と変動費、限界利益を把握することで、さまざまな会社の経営状況がわかります。たくさんの項目がある損益計算書ですが、まずは売価と変動費、限界利益の3点を意識することで、見やすい損益計算書を作成することができるようになります。

損益計算書で見るべき4つのポイント

売価と変動費、限界利益の3点に留意して作成すると、簡単かつ会社の利益が見える損益計算書を作れるようになります。

ただ、損益計算書はその年だけでなく、数年間に渡ってみることが大切です。1年だけでは会社の良し悪しを判断することは難しいため、損益計算書で数年間の動きを見ることが重要になります。そして、その際には、主に「変動費率」「限界利益率」「固定費率」「利益率」の4つを見ることがポイントです。

変動費率

変動費率とは、「商品を販売する際に必要となる変動費の割合」を示す値です。変動費率は、「単位変動費 ÷ 売価」で算出されます。つまり、「商品を1個販売したときに、どれほど変動費がかかったか?」ということを表します。

例えば、売価が500円で単位変動費が100円、単位限界利益が400円の場合、変動費率は「100円(単位変動費) ÷ 500円(売価) = 0.2(20パーセント)」となります。

こうした、数年の損益計算書によって変動費率の変化を確認することで、さまざまな問題を発見することにつながるのです。

例えば、変動費率が上昇している場合には「材料の単価が上がった」といった売上原価が高くなっている可能性があります。またその他にも、「製造効率が下がってしまい販売管理費が上がっている」ということも考えられます。

どのような理由にしても、変動費率が上がっているということは、変動費が上昇して会社の儲けが減っている可能性が高いのです。そのため、変動費率(変動費に該当する部分)が高くなっている場合には、すぐに原因追求をして対処する必要があります。

限界利益率

限界利益率とは、簡単にいうと「儲けの割合」を示す値です。限界利益率は、「単位限界利益 ÷ 売価」で算出されます。つまり、「商品を1個販売したときにどれくらい儲かるのか?」ということを表します。

例えば、売価が500円で単位変動費が100円、単位限界利益が400円の場合、限界利益率は「400円(単位限界利益) ÷ 500円(売価) = 0.8(80パーセント)」となります。

限界利益率は、変動費率と連動しています。変動費率が高くなると限界利益率は下がります。これは、「限界利益 = 売価 - 変動費」というように、限界利益が変動費に影響を受けることからも理解できるはずです。

つまり、「限界利益率の低下 = 変動費率の上昇」といえます。

そのため、限界利益率が下がっている場合にも、変動費率が高くなっている原因について考えなければいけないということです。

固定費率

固定費率とは、「売上高に対する固定費の割合」を示す値です。具体的には、「固定費 ÷ 売上高」で算出されます。

例えば、売上高が1000万円で固定費が300万円である場合、固定比率は「300万円 ÷ 1000万円 = 0.3(30パーセント)」となります。

固定費には、人件費や設備費などが含まれています。そのため、固定費率を考えずに会社を経営していると「気付かぬ間に人件費などが高くなって経営状態を圧迫していた」ということになりかねないのです。

こうした事態にならないようにするためにも、損益計算書では固定費率を確認することも大切になります。

利益率(売上総利益率)

利益率とは「売上高に対する売上総利益の割合」を示す値です。具体的には、「利益 ÷ 売上高 = 利益率」で算出されます。簡単にいうと、「会社がどれくらい儲けているのか?」ということを表す数値です。

例えば、売上高が1000万円で売上総利益が100万円の場合、利益率は「100万円(売上総利益) ÷ 1000万円(売上高) = 0.1(10パーセント)」となります。

こうした利益率の動きを確認することで、会社の安定性や将来性などを把握することができます。

今回述べたように、損益計算書を作成したり分析したりする際には、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。

以上に記したポイントを意識するだけで、損益計算書を経営に活用することができるようになるはずです。ぜひ、ポイントを押さえて損益計算書を作成することで、会社の経営に生かすようにしましょう。


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