会社を経営していく上で、経営者は「資金繰り」について理解しておくことが大切です。資金繰りとは、会社におけるお金の流れを示すものになります。そのため、資金繰りが上手くいかなくなると会社は倒産します。

つまり、会社を倒産させないためにも、経営者は資金繰りについて理解して会社からお金が無くならないようにしなければいけないのです。

そして、資金繰りで失敗する経営者にはいくつかのパターンに分かれています。特に、「収支と利益を区別できていない」「実際の借入金返済能力について理解していない」「資金調達によって一時的に赤字を解消している」という3つのパターンに当てはまる経営者は、資金繰りで失敗しやすい傾向にあります。

そこで今回は、「資金繰りに失敗する経営者の3パターン」について解説します。

収支と利益を区別できていない

資金繰りを考える上で、収支と利益の違いを理解しておくことは重要です。経営者の中には、収支と利益を区別できていないばかりに、いつの間にか資金繰りが苦しくなっている人が少なくありません。

収支とは

収支とは、お金の出入り状況を表すものです。会社にお金が入れば「収入」になり、会社からお金が出ていった場合は「支出」になります。

そして、収入から支出を差し引いたものが収支です。

例えば、あなたが訪問で整体業をしていたとします。実際に、お客様にサービスを提供して代金として6,000円を受け取れば6,000円の収入です。また、お客様の家に行くまでのガソリン代として1,000円かかったのであれば、1,000円の支出となります。

そうなると、収支は「6,000円(収入) -1,000円(支出) = 5,000円」ということです。

このように、実際にお金が出入りしたときの状況を表しているのが収支になります。

利益とは

それに対して利益とは、実際にお金が出入りしたかに関わらず、売上が発生したかどうかを表すものです。

例えば、整体業であれば、1回の施術が6,000円であっても、クレジットカードによる支払いであれば、そのときには収入にはなりません。ただ、売上自体は発生しているため、利益としては6,000円が計上されるのです。

このように、会社にお金が入ったかどうかではなく、売上が発生した時点で、その売上から仕入れを引いたものが利益になります。

利益が出ているのに資金繰りが苦しくなる

会社の売上を利益だけで考えていると「利益が出ているのにお金が無くなる」といった状況が起こります。

ここでは、わかりやすいように整体業で具体的な例で説明します。

例えば、整体業を営んでいて月の売上が500,000円であり、テナント代やその他の経費などが300,000円だったとします。そうなると、お店の利益は「500,000円 - 300,000円 = 200,000円」となります。つまり、200,000円のプラスになるのです。

ただ、この売上の半分がクレジットカード払いであると、その月は売上が500,000円であるにも関わらず、実際にお店に入るお金は250,000円になります。そのため、収支は「250,000円 - 300,000円 = -50,000円」と、マイナスになってしまうのです。こうなると、利益はプラスであるにも関わらず収支はマイナスとなってしまい、お店はお金が足りなくなってしまいます。

つまり、利益が出ているのに資金繰りが苦しくなってしまうのです。

もちろん実際には、これまで貯めていた資金や前月の売上などがあれば、お店がすぐに潰れることはありません。ただ、このように利益だけでお店や会社の状態を把握することは非常に危険なことなのです。

資金繰りに失敗する経営者の中には、こうした利益と収支の違いを理解せずに、利益ばかりに着目してしまう人が多く存在します。そしてその結果、資金繰りに悩まされている人が少なくないのです。

実際の借入金返済能力を理解できていない

経営者の中には、無借金経営を目指している人も多くいます。つまり、借りたお金の返済を続けて「いつかは全額を返済し終わりたい」と考えているのです。

確かに、無借金経営は悪いことではありません。ただ、「資金繰りについて理解していない経営者ほど、実際の借入金返済能力についてもわかっていない」にも関わらず、無借金経営を目指している人が多いのです。

キャッシュフローとは

会社を経営していく上で、銀行などの金融機関に融資してもらうことは欠かせません。設備投資資金や運転資金などを、全くの融資なしで自ら用意することは現実的ではありません。

金融機関が会社に対して融資を行うかどうかを決める大きな要因として「返済能力の有無」が挙げられます。当然ながら、お金を貸す立場にある金融機関の融資担当者は、返済能力がない会社に融資をすることはありません。

そして、金融機関が会社の返済能力を判断するための指標が「キャッシュフロー」です。

キャッシュフローとは、会社における現金の流れのことをいいます。つまり、会社の現預金がどれだけ増減しているかを示すものです。実際に金融機関が会社の返済能力を測る際には「利益 + 減価償却費 = キャッシュフロー」という式を使って計算します。

減価償却費とは、時間が経つに連れて価値が下がっていく「固定資産」の費用として計算されるものです。

例えば、会社で300万円の車を購入した場合、購入にかかった300万円全額を一度に経費として計上することができません。実際には、車の耐用年数に応じて分割されて、費用として計算されていくのです。

そのため、減価償却費として計上される分は、利益としてはマイナスになりますが、収支には影響しません。300万円はすでに支払っているため、実際にはお金が減らないためです。ただ、利益としてはマイナスとして計上されているため、実際のお金の流れを示すキャッシュフローでは、利益からマイナスとされていた減価償却費分をプラスしなければいけないのです。

こうした理由から、キャッシュフローを計算するときには、利益に減価償却費をプラスします。

無借金経営をするためにはキャッシュフローを考える必要がある

融資の際に金融機関は、キャッシュフローによって会社の返済能力を判断します。

例えば、会社の当期利益が300万円で減価償却費が500万円であった場合には、その会社のキャッシュフローは「300万円(利益) + 500万円(減価償却費) = 800万円 」になります。そして、銀行はこの会社が1年間で返済できる額は800万円だと判断されるのです。

逆に会社側からすると、融資額が800万円であれば1年間で返済できて無借金経営になるということです。

つまり、無借金経営をするためには、こうしたキャッシュフローを考慮した上で、返済額に見合った利益を上げなければいけません。

キャッシュフローだけでは資金繰りに苦しむ

ただ、基本的にはキャッシュフローで返済できる会社は少ないのが現状です。実際には、キャッシュフロー以上の融資を受けて、不足分はさらに他金融機関から資金調達して資金繰りを行います。金融機関も、このことを理解しているために、キャッシュフロー以上のお金を融資します。

さらにキャッシュフロー内の返済金額であっても資金繰りに困る会社はたくさんあります。

既に述べたように、融資時には借入返済額可能額としてキャッシュフローが使われます。そして、キャッシュフローの計算では、減価償却費がプラスされます。確かに、減価償却費は既に支払い済みのものであるため、実際のお金が出ていくことはありません。

しかし、減価償却費として計上している固定資産などが故障して修理が必要なった場合には、追加で大きなお金が必要になります。また、減価償却として計上した物品には、新たに買い直さなければいけないようなケースも少なくないのです。

こうした際に、修理費や新しく購入するための設備費は、会計上は減価償却費として数年間繰り越すことができます。ただ、実際の支払いはすぐに求められるのです。

その結果、キャッシュフロー内で借入したにも関わらず、資金繰りに苦しむことになります。

以上の理由から、たとえキャッシュフロー内の借入額であっても、突然の設備投資などに対応できるほどの現預金を保持していない場合などには、資金繰りに苦しむことになるのです。

このように、実際の借入金返済能力を理解できずに資金繰りに苦しむ経営者は少なくありません。

資金調達によって一時的に赤字を解消する

経営者の中には、会社の赤字を補填するために銀行から融資を受けようと考えている人が少なくありません。つまり、マイナス分を補うために資金調達を実施するということです。

資金調達には、このように赤字を補填するために行う「後向きな資金調達」と、売上が増加したために運転資金が必要だったり将来の発展に向けた設備投資などのために行ったりする「前向きな資金調達」の2つがあります。

そして、こうした後向きな資金調達を行っていると、資金繰りに苦しむことになるのです。

赤字体質のままで融資を受けると借入金が増え続ける

経営者の中には、後向きな理由で資金調達を行う人が少なくありません。もちろん、どうしても会社の運営していくためにお金が要るのであれば、赤字を補填するために融資を受けることは必要です。ただそれでも、赤字である場合には、まずは会社の赤字体質の改善を図った上で資金調達をすることが必須になります。

資金調達が上手くいくと、たとえ借入したお金であっても一時的に現預金が増えます。そうなると、資金繰り自体は楽になるため安心してしまう経営者が多いのです。

しかし、会社が赤字体質のままであれば、せっかく調達した資金もすぐに無くなってしまいます。つまり、いくら資金調達をしても穴の空いたバケツに水を入れるように、どんどん資金は減っていくのです。

その結果、また現金がなくなり資金繰りに困ることになるのです。そして、新たに借入た分だけ借入金が増えてしまうため、さらに資金繰りが苦しくなってしまいます。

まずは黒字化対策が必要

赤字を補填するために資金調達を行う場合には、まずは根本的に赤字体質を改善することが大切です。つまり、会社を黒字化する対策を立てる必要があるのです。

既に述べたように、赤字体質のままでは、どれだけ資金調達をしても、穴が空いたバケツに水を入れるように、すぐにお金が無くなります。そうならないためにも、資金調達の前に黒字化対策を立てて、空いた穴を防いでおかなければいけないのです。

このように、資金調達によって根本的に赤字を解消する場合には「資金調達 → 黒字化対策」ではなく「黒字化対策 → 資金調達」というように、黒字化対策を優先させることが大切です。

こうした順番を間違ってしまい、資金繰りに苦しむことになる経営者も多く存在します。

今回述べたように、資金繰りに悩まされている経営者にはいくつかのパターンがあります。そして、特に以上に挙げた「収支と利益を区別できていない」「実際の借入金返済能力について理解していない」「資金調達によって一時的に赤字を解消している」という3つのパターンで資金繰りに困っている人は多いです。

そうならないためにも、今回挙げた3つのパターンについてはしっかりと理解しておくようにしましょう。これら3つを押えておくだけでも、資金繰りで困ることが少なくなるはずです。


年間350万円以上を節税

「優秀な税理士」の判断は一つだけです。それは、「どれだけ節税のノウハウがあり、節税方法を教えてくれるか」です。

ただ多くの税理士の場合、記帳などの事務作業は得意であるものの、節税について積極的に教えてくれることはありません。あるとしても、保険商品の活用を勧められるくらいです。そのため、何も対策を講じなければ会社経営者や相続額が多い人は無駄に税金を支払うことになります。

ただ、私は優秀な税理士に乗り換えたことで「家賃の個人負担が家賃総額のわずか6%」「出張に行くたびに30万円以上の非課税の現金を手にできる」「社会保険料を年間130万円削除」など、何も対策を講じなかったときに比べて一瞬で年間350万円以上も節税できています。

現在では、海外口座の活用や再保険(キャプティブ)の利用など、あらゆる節税策によって年間にして何千万円もの節税をしています。

高額な財産を相続する人や会社経営者は節税に精通した税理士が必須です。そこで、実際に節税に強い税理士(=当サイトの運営会社がお世話になっている税理士)を紹介します。税理士を変え、節税コンサルを受けるだけで、あなたの会社の財務状況は一変するようになります。

節税コンサルの応募ページへ


Twitterでビジネス情報を確認