新しい事業を始めるとき、漠然としか商品の方向性を決めない人がいます。例えば、「健康食品の業界で働いていたから、その知識で需要のある商品を開発して起業したい」「何となく若い女性の間で流行っているものを売りたい」などです。

しかし、その考え方で開発した商品はまず売れません。

顧客ごとに商品のニーズが異なるので、商品のターゲットをあいまいに考えてしまうと、誰の心にもひびかない商品が完成するからです。

そこで今回は「商品のターゲットを絞り込む方法」と「ターゲットに提供する価値を明確にする方法」を解説します。事業計画書を書くとき、これらを意識することが重要です。

商品のターゲットを決める

まず始めに、あなたが販売する商品のターゲットを決める必要があります。商品のターゲットを設定することによって、顧客目線で考えた商品の開発が可能になるからです。

すると、顧客に選んでもらえる商品か否かを、事業計画書の段階で推測できるようになります。

ここからは、「雇われWebライターとして3年間企業で働いた人間が、Webライターのための文章スクールを創業する」という設定でターゲットを考えていきます。

顧客を分類して、複数の顧客層を明確にする

ターゲットの顧客層の決め方には、顧客の「性別」「職業」「年齢層」「状況」など、さまざまな項目を分類することによって顧客を絞り込む方法があります。これを行うことによって、顧客層が定まります。

例えば、今回の文章スクールの例であれば、以下のような複数の顧客層が考えられます。

・顧客層A

プロファイル

Webライターを職業にしてお金を稼いでいる人

顧客数

10万人

年齢層

20~50代

ニーズ

文字単価を上げて、もっとお金を稼ぎたい

 

・顧客層B

プロファイル

会社勤めに満足していないので、これから独立してお金を稼ぎたいサラリーマン

顧客数

100万人

年齢層

20~30代

ニーズ

Webライターとして独立するための、文章力や営業力が欲しい

 

・顧客層C

プロファイル

再就職が厳しい無職

顧客数

100万人

年齢層

40~50代

ニーズ

転職活動中の隙間時間の副業でも、十分な利益を得られるような文章力が欲しい

ペルソナを決めて顧客をより具体的に設定する

顧客層が決まれば、次に顧客が具体的にどのような人たちなのかを決めます。このとき、漠然と顧客を設定するのではなく、一人の仮想ターゲット客にまで落とし込みます。一人の仮想ターゲットを決めることを「ペルソナを設定する」といいます。

人の悩みは基本的にどれも同じです。そのため、たとえ一人の人間(ペルソナ)に向けた商品であったとしても、問題なく商品が売れるようになります。

むしろペルソナを設定することによって、「どのような事業展開をしていくか」「商品の提供価値は何か?」などを決めるとき、事業の軸が定まります。

先ほどの顧客層を元にペルソナを設定すると、今回の文章スクールの例であれば、以下のような複数のペルソナが考えられます。

・顧客層A

在宅Webライターとして活動している35歳のシングルマザー。幼稚園に通っている子どもがいるので在宅でお金を稼ぐスタイルを変えたくはないが、文字単価が安いために思ったほど稼げない。

また、労働時間が長くなるので子どもの面倒を見る時間が取れないのが悩み。

 

・顧客層B

大阪のIT企業に勤める28歳の独身男性。大学では、情報学部を専攻。

昔はコンピュータのエンジニアとして生きていくことを決めていたが、同僚とのスキルの差が努力で埋まらないことに落胆している。また、自分で事業を行うことに興味を持ち始めている。

そこで、まずはライターとして独立し、将来的には文章力を元にウェブサイトで集客し、さまざまな分野で起業を行いたいと考えている。

将来的には、大学の同級生や職場の同期たちに「年収」「自由時間」「社会的地位」で勝ちたい。

 

・顧客層C

嫁と子ども2人の生活を支えなければならない45歳の男性。会社が半年前に倒産。再就職を試みるが上手くいかず、アルバイトをしながらでは就職活動もできない。

そこで、転職活動を行いながら隙間時間にネットの仲介サイトで仕事を受注している。仲介サイトの仕事が増え始めたらフリーランスとして独立してもよいと考えている。

このようにして、具体的な一人の仮想ターゲットに落とし込むと、これから商品と商品の提供価値を考えるときの軸になります。すると、事業計画書を元に投資家や銀行の融資担当者たちを説得するとき、「商品の不備」「商品の方向性の間違い」などの点で指摘を受けにくくなります。

例えば、「顧客層A:在宅Webライターで単価を上げたいシングルマザー」であれば、顧客のライターとしての文字単価を上げるという軸が定まります。これであれば、文字単価の向上につながる文章教室にすれば良いことが分かります。

一方、「顧客層B:これから独立して起業を目指すサラリーマン」であれば、顧客がフリーランスとして生きていけるようにするという軸が定まります。これであれば、顧客がクライアントを獲得する方法も商品として販売したほうが良いです。

上記のような軸を元に商品を考えると、顧客が求めている商品を提供できるようになります。

提供価値を明確にする

これまでの説明で、ターゲットを決めて「誰に商品を提供するか?」を明確にすることによって、事業の軸が定まるということがわかりました。

次は、「顧客にどのような価値を提供するか?」を明確にする必要があります。これを決めることによって、顧客にニーズのある商品の開発が可能になります。すると、売れる商品開発ができるようになるのです。

そして、顧客に提供できる価値には「3つの価値」があります。

機能的価値

機能的価値とは、商品やサービスの機能のことです。

例えば、電子レンジであれば「冷凍品を解凍したり、冷えたものを温めたりする機能」「時間を設定する機能」「食材によって、温め方を変える機能」などが機能的価値にあたります。

この機能的価値がライバル商品より優れているからといって、顧客が商品を選ぶわけではありません。有名メーカーと無名メーカーの商品を比較した結果、少し商品の機能が劣っていたとしても、最終的には有名メーカーの商品が選ばれることが多くあります。

顧客は機能だけを見て、商品を決めるわけではありません。

心理的価値

心理的価値とは、「満足感」「安心」「優越感」「自己実現」などの感情が達成される価値のことをいいます。

例えば、無名メーカーの携帯電話と有名メーカーの携帯電話で、同じ機能がついていたとします。ただ、有名メーカーの方が値段は高いです。

このとき、有名メーカーの携帯電話を所有することによって「オシャレだと思われる」「他の人よりお金持ちだと思われる」などの感情を得ることができます。したがって、値段が高くても有名メーカーの携帯電話を購入する人は存在するのです。

このように、優越感や満足感を刺激する価値が心理的価値です。同じ車であっても、ベンツに乗る人は心理的価値に対してお金を支払っているといえます。

経済的価値

経済的価値とは、商品やサービスが顧客に与える「効率アップ」「収入アップ」「コストダウン」などの価値のことです。

例えば、電卓という商品をそろばんと比較すると、電卓のほうが効率よく計算することができます。かつて世の中の人たちがそろばんで計算をしていたとき、電卓という機械が現れ、これを使えばより効率よく計算することができたため、電卓が売れていったのです。

経済的価値と心理的価値を重点にして、商品を開発する

ここからは、上記の3つの価値を顧客に提供すると想定したうえで、具体的な商品を考えていきます。今回は、文章スクールを開業する設定ですので、文章スクールでどのような商品を開発すべきかを検討します。

まず第一に、上記の3つの価値のうち、経済的価値と心理的価値を重点において商品を考えるべきです。なぜなら、顧客は商品にお金を払うのではなく、商品から得られるメリットに対してお金を払うからです。

例えば、今回の文章スクールの例であれば、ライバルが100ページの教材を作っているからといって、自分が1000ページの教材を作り出す必要はありません。

仮にライバルが10ページの薄っぺらい教材を使っていたのであれば、合理的な適性ページ数の教材作成によって機能的に優位に立つことができるでしょう。ただ、ライバルが作成した100ページの教材に勝つため、対抗して1000ページにしたところで、顧客の心には響きません。

また、「これだけの分量をこなせるのだろうか?」と思われてしまっては、逆効果となります。

経済的価値を考える

そこでまずは、経済的価値を考えてみます。

今回の仮想ターゲットの人たちは皆、「文字の単価を上げて効率よくお金を稼ぎたい」という共通の悩みを抱えているとします。このとき、こちらが提供する商品を購入することによって、商品の代金を上回るほど「儲かる」と顧客に感じてもらえれば、商品が売れます。

そこで、以下のような商品が検討に上がります。

・読者に読まれる文章の指導(単価の上がる記事の書き方、専門分野の作り方)

徹底指導についてくることのできる人が対象。1回45分ネット電話で指導 8000円/回

このような商品を作り、「ライターとして業界で働いていた経験から、単価の上がる記事の書き方や、専門性の高い分野のライティングをどのように行うのかを教えられる」ということを納得できる形で説明すれば、顧客は商品を購入してくれるでしょう。

心理的価値を考える

次に心理的価値を考えてみます。

顧客が心理的に「安心感」「満足感」などを感じたら商品が売れます。そこで、以下のような商品を検討します。

・生徒たちを集めた勉強会・交流会(セミナー)

生徒たちが集まって記事の書き方や具体例を学ぶ。仲間を作る 5000円/回

基本的にWebライターの世界は一人で仕事をすることが多く、心理的には孤独を感じている人が大勢います。そこで、定期的に生徒たちが集まる場を用意することによって、生徒たち同士で仲間を作ることができます。

すると、顧客は満足感を感じます。

また、教室が軌道に乗り、生徒の中から活躍しているWebライターが誕生したとします。そのときは、セミナーの講師になってもらい、新たな生徒たちの見本となってもらうのがよいです。

すると、顧客は「この教室にはしっかりとした実績がある」という安心感を覚えます。

このようにして、商品のターゲットと提供価値を意識すれば、事業展開やどのような商品を開発すべきかを理解できます。これらの情報を事業計画書にまとめて、投資家や銀行の融資担当者たちにプレゼンを行うことによって、商品を開発する前段階で的確な指摘を受けることができます。

こうして、お金をかけた無駄な商品開発を行う可能性が減り、事業の成功確率が高まるようになります。


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