日本人が海外移住によって節税することを考えるとき、ヨーロッパやカリブ海に住むことを選択する人はほぼいません。そうではなく、アジアでの海外移住節税を考えます。

一般的にタックスヘイブンというと、香港やシンガポールが有名です。これらの国はタックスヘイブン(オフショア:税金がほとんどかからない地域)として有名です。ただ、日本人にとって馴染みは非常に薄いものの、有名なタックスヘイブンにドバイがあります。

税金がないため、ドバイで法人設立することで節税できないのか考える人は多いです。実際に海外移住する前は、どの国への移住が最適なのか調べるのは当然です。

しかし、タックスヘイブンの情報はほとんど存在しません。そこでアラブ首長国連邦(ドバイ)で海外移住節税することのメリットやデメリットについて解説していきます。

中東のタックスヘイブンがアラブ首長国連邦(UAE)

アジアの中東といえば、石油を思い浮かべる人が多いです。ただ中東のすべての国で石油が出るとは限りません。オイルマネーの恩恵を受けられない国もあります。その一つがドバイです。

アラブ首長国連邦(UAE)はいくつかの首長国(アメリカでいう州のようなもの)が組み合わさってできている国であり、首長国の一つがドバイです。

オフショア地域の国の多くは国土が小さかったり、他国に誇れる資源がなかったりします。そのために自国をタックスヘイブンにすることで、海外から多くの投資マネーを集めようとします。

これはドバイも同じです。ドバイでは石油がほぼ出ません。アラブ首長国連邦はオイルマネーが潤沢であることが知られているものの、これは他の首長国であるアブダビで石油が取れるからです。ドバイには資源がありません。

そこで、ドバイは自国をタックスヘイブン化しました。香港やシンガポールなど他国の仕組みを真似することにより、自国を無税化することで投資マネーを集めるようにしたのです。その結果、アラブ首長国連邦の中でもドバイは中東の金融大国になっています。

参考までに、ドバイ人口の8割以上は外国人です。つまり無税の恩恵を受けられるため、住んでいる人は金持ちの外国人ばかりになっており、これによって成功している国がドバイというわけです。

フリーゾーン(経済特区)で法人税ゼロが可能

それでは、ドバイではどのような法人を作ることができるのでしょうか。ドバイで会社を作るとき、いくつか法人の種類があるものの、主に以下の2種類となります。

  • フリーゾーン法人
  • ローカル法人

アラブ首長国連邦(UAE)には、いくつもの経済特区が存在します。この経済特区をフリーゾーンといいます。アラブ首長国連邦(UAE)へ移住し、節税するときはフリーゾーンにて法人を作ると考えましょう。

フリーゾーン法人を作ることで、法人税はゼロになります。つまり、得た利益について税金を課せられることはありません。

日本では法人税約30%だけでなく、消費税10%を支払わないといけません。また消費税については、売上に対して10%を課せられます(役員賞与を出したお金は法人税を減らせるものの、消費税は減らせない)。そのため、利益の半分以上が税金で消えるのが一般的です。

こうした税金がフリーゾーン法人ではすべてゼロです。日本人を含め、特別な理由がない限り外国籍企業はフリーゾーン内に会社設立すると考えましょう。

消費税(VAT)の納税は関係ない

ちなみに、アラブ首長国連邦(UAE)では消費税(VAT)が導入されています。ただ、オフショア法人なのでVATは関係ありません。

海外移住節税では、実際にドバイに住むことになります。そのため現地で買い物をする場合、消費税(VAT)の支払いが必要です。現地で買い物をする場合、現地の国に消費税を支払わなければいけないのは当然です。

ただ法人が儲けたお金について、アラブ首長国連邦(UAE)内でビジネスをしないのであれば、消費税の支払い義務はありません。

タックスヘイブン節税を考えている人の多くは日本を含め、ドバイ以外の世界各国に顧客をもっている人が大対数であり、海外の人が顧客の場合は消費税(VAT)の徴収義務がありません。つまりアラブ首長国連邦(UAE)で消費税(VAT)が導入されているとはいっても、UAE内でビジネスを展開していないのであれば、法人によるVATの納税義務はありません。

ローカル法人は現地資本51%以上のスポンサーが必要

一方でローカル法人はどのようになっているのでしょうか。アラブ首長国連邦(UAE)では、法人に対する税金がありません。そのため、ローカル法人であっても税金を支払うことはありません。

それにも関わらず、なぜほとんどの人がフリーゾーン法人を選択するのでしょうか。これは、ローカル法人では現地資本を51%以上入れなければいけないからです。

海外で会社を作るとき、現地に住む人が役員に入る必要があったり、現地資本が半分以上だったりしなければいけないルールがあるのは普通です。これはアラブ首長国連邦でも同様であり、ローカル法人は現地資本51%以上が必須です。

そのためスポンサーを探す必要があり、当然ながら出資してくれた人にはスポンサー料を支払わなければいけません。UAEではスポンサー料だけで大金を稼いでいる人もいるほどです。またスポンサーの人が資本金の半分以上を握っているため、会社を乗っ取られるリスクもあります。

一方で、フリーゾーン法人では外国資本100%で法人設立が可能です。ドバイにオフショア法人を作るとき、ほとんどの人がフリーゾーン法人を設立するのには、こうした理由があるからなのです。

ドバイへ海外移住すれば日本への納税義務はない

なおオフショア地域への海外移住節税に共通しますが、必ず現地の国へ移住しなければいけません。ドバイでフリーゾーン法人を設立する場合、ドバイで実際に住む必要があります。

日本にはタックスヘイブン対策税制が存在します。アラブ首長国連邦などのタックスヘイブンに会社を作って送金したとしても、日本に継続して住んでいる場合、実際のビジネスの拠点は日本に存在するとみなされます。その結果、海外法人の利益を含めて日本で納税義務が発生します。

一方でフリーゾーン法人を作り、実際にドバイに住むのであれば、日本での納税義務はありません。法人税がゼロであったとしても、日本に税金を支払うことはないのです。

確かにアラブ首長国連邦(UAE)では、法人税などの税金がありません。ただ税金なしとはいっても、法人維持に必要な更新料を支払わなければいけません。更新料は実質的な税金と同じです。利益に応じた法人税率がないだけであり、ドバイに更新料という名目で税金のようなものを支払っていることになります。

更新料を支払っている以上、現地の国に納税しているのと意味は同じです。またドバイに住んでいる場合、日本の税制は関係ありません。その結果、海外移住による高額節税が可能になります。

個人の所得税や贈与税・相続税はゼロ

なおドバイで法人を設立する場合、個人に対する所得税はありません。そのためフリーゾーン法人からあなたに給料(役員報酬)を支払ったとしても、課せられる税金はゼロです。

日本の場合、給料を支払うと以下の税金を課せられます。

  • 所得税:累進課税で課税所得の最高45%
  • 住民税:課税所得の10%
  • 社会保険料:年収の約30%

そのため年収1,000万円であれば、社会保険料を含めると60%以上が軽く税金で消えます。なお、贈与税・相続税についても課せられません。それらがゼロなので、アラブ首長国連邦(UAE)でフリーゾーン法人を設立する意味は非常に大きいです。

年間ライセンス料の維持費は約150万円

ただ法人税率がゼロというわけであり、まったく税金なしというわけではありません。フリーゾーン法人を作るためには年間のライセンス更新料が必要です。

これらのライセンス料に加えて、法人登記するためのバーチャルオフィス賃料などの支払いが発生します。これら年間のライセンス更新料やバーチャルオフィス賃料などトータルで含めると、1年目の維持費は約150万円です。

ちなみに、2年目以降は安くなりますが年間100万円ほどの維持費が必要になります。年間で100~150万円ほどのコストがかかります。ただ、法人維持費以外に発生する税金はありません。

日本だと前述の通り、法人の儲けの半分以上は税金で消えますし、個人の給料には6割以上の税金を課せられます。そう考えると、ドバイは圧倒的に優れたタックスヘイブンだといえます。

・法人の設立費用は約200万円

ちなみに法人設立費用については、他のオフショア法人に比べると高いです。通常は100万円ほど出せばオフショア法人を作れるものの、ドバイの場合はフリーゾーン法人を作るときに約200万円の初期費用が必要です。

これに加えて資本金を出すなど、ある程度の費用が出ることは理解しましょう。

物価が異常に高額なのがデメリット

アジアのタックスヘイブンを利用する場合、実際のところ香港とシンガポールはビザの許可が下りにくく、不可能といえるほど難易度が高いです。そのため実際には「タイやフィリピンなどに住む、オフショア法人(法人税0%)を利用する」、または「ドバイのフリーゾーン法人を作る」のが海外移住節税の基本です。

そうしたとき、アジアのタックスヘイブンであるドバイは法人税も所得税もゼロであり、年間維持費100~150万円ほどを支払うだけで、発生したあとの儲けに課税されることはありません。そのため、圧倒的に優れているように思えます。

ただ実際のところ、日本人がタックスヘイブンの仕組みを利用するときは「タイやフィリピンへ移住し、オフショア法人を設立するケース」がほとんどであり、ドバイのフリーゾーン法人を作る人は圧倒的少数です。

ドバイは治安が非常に良く、住んでいるのがほぼ金持ちの外国人にも関わらず、なぜドバイが避けられるのでしょうか。この理由は単純であり、物価が異常に高いからです。香港やシンガポール並みに物価が高く、生活費が高額になってしまうため、節税以上に支出が増えてしまうのです。

ドバイに住む場合、利便性の悪い場所の最安値のワンルームマンションであっても、月15万円ほどの費用になります。

もちろんタックスヘイブンへの移住を考えている人だと、そのような部屋に好んで住む人はいません。ある程度の利便性を確保しつつ、せめて1LDK以上の部屋に住むことを考えます。例えば、以下のアパートは1ベッドルーム、1シャワールームの典型的な一人用の賃貸マンションです。

1AEDは約30円です。そのため、一人用の賃貸マンションで月に約23万円の費用になります。2LDKや3LDKなど、家族用のマンションでは倍の金額になるため、月50万円ほどの賃料になる現実を理解しましょう。

またドバイの高級住宅街に住みたい場合、先ほどの賃料が3倍ほどになります。前述の通り、ドバイに住んでいる人の8割以上が外国人です。金持ちの外国人ばかり住んでいるため、このように不動産価格が高騰しています。

もちろん、住むには不動産だけでなく他にもお金がかかります。そのためこれらの生活コストを考えたとき、アラブ首長国連邦(UAE)への移住を避ける日本人が多くなるというわけです。

距離の問題で中東に好んで住む日本人は少ない

また日本人でオフショア移住を考える人だと、何かしら日本と関わるビジネスをしている人がほとんどです。

私についても当サイトを運営していることから分かる通り、インターネットビジネスがメイン事業です。またオフショア法人を利用し、大幅な節税を実現しています。日本に住まなくても、何も問題なくビジネスを継続することができるからです。

ただ、それでも年に何回かは日本にビジネスのために帰ることがあります。また私の場合、家族で移住しているのでお盆や年末には帰国します。帰国することを考えたとき、中東と日本では距離が遠いです。

タイやフィリピンであれば気軽に日本へ帰ることができます。一方でドバイ-東京は片道で約12時間です。当然、航空券代も高く気軽に帰るわけにはいきません。

そのためドバイへの移住が可能な人としては、以下すべての条件に当てはまる人に限られます。

  • フリーゾーン法人の維持費を支払える
  • 月に25万円(家族移住なら月50万円)ほどの家賃に耐えられる
  • 日本にまったく帰国しなくて問題ない

超高額な物価を考慮すると、オフショア法人で年間1億円以上の利益を継続的に生み出せる場合、ドバイへ住むことを検討してもいいです。独身でも生活費で年1000万円以上が消え、家族移住だと年1500~2000万円以上の出費が普通なので、そうした居住費に耐える必要があるためです。

少なくとも「ビジネスで年3000~5000万円ほどの利益しか出せない」「仮想通貨で2~3億円ほどの利益を一回だけ出した」という人がドバイに住むべきではありません。無税ではあっても、それ以上に支出が多くなると、海外移住節税の意味がないからです。

ドバイの法人節税メリットは限定的

法人税や所得税を含め、税金なしにてタックスヘイブンのメリットを得られる国がアラブ首長国連邦(UAE)です。自国をタックスヘイブン化することで大成功し、外資を集めることに成功した首長国がドバイです。

ただ、税金なしという言葉だけ聞くと優れているものの、法人維持費が年間100~150万円ほど必要なのに加えて、物価が異常なほど高額であることを理解しましょう。そのため、ドバイに住んで節税をする外国人は本当の意味での超富裕層以外に存在しません。

また日本から距離が離れていることもあり、中東ドバイにてフリーゾーン法人を作りたい経営者は限定されます。ただ、これらのデメリットはあるものの、超富裕層にとって節税メリットが非常に大きいのは事実です。

ドバイで法人設立し、節税に向いている人にはこうした条件があります。これらの条件を認識したうえで、税金なしのドバイにて海外移住節税するのが最適かどうか確認するようにしましょう。


年間350万円以上を節税

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娘と同じ学校に通う日本人の奥さんから「来週、運動会ですよね?」と嫁が連絡をもらった。先生に聞くと「そうだよ。昨日メール、送ったよ」と返信があり、私に来ていないので送ってもらった。フィリピン側での連絡ミスは普通。海外では、日本人同士で連絡しあう重要性をめっちゃ感じた😅

いまの時代に年収を上げるのは簡単。副業すればいいだけ。私とか、会社員時代に「副業している」ことが判明し、それだけの理由で本社まで部長に呼ばれた。当時は副業がいまみたいに当たり前ではなかった。まあ、最終的に副業収入が部長の年収の何倍にもなったので会社を辞めたのだが。

第1子には月1万5000円、第2子には月3万円、第3子以降には月6万円。ふむ、悪くない。あとは所得制限の撤廃。これに加え、子育て世帯へ人数に合わせて所得控除すればいい。

児童手当、18歳まで支給延長
https://news.yahoo.co.jp/articles/1abc392a8b3cd01f552e24c91596adab3571abcb

今朝にセブ島の歯医者から、「(嫁の)歯のクラウンが完成したので、今日の15:00に来れる?」と電話がきた。いや、急すぎないか😅結局、来週で予約が完了した。アジアだと、だいたい連絡はいつも急だし、こっちの依頼は後回しにされて何日も待つ必要がある。

稀に中国人から問い合わせが来るが、ブラックなビジネス手法だったり、なぜか威圧的だったりする人が多い印象。韓国人は普通なのに。私は中国本土出身の起業家とは相性が合わない😅

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