法人が利用できるビジネスローンは限られますが、ネット銀行の仕組みを利用するという方法が存在します。その中でも、GMOあおぞらネット銀行のビジネスローン(あんしんワイド)を検討しましょう。
GMOあおぞらネット銀行は送金手数料が圧倒的に低く、複数のサブ口座を保有できるなど利便性が高いため口コミ・評判は良く、メインの法人口座として利用している会社は多いです。それに加えて、ビジネスローンとして借入も利用するというわけです。
創業直後や赤字企業であっても問題なく融資を受けることができ、審査に決算書や事業計画書などは必要ありません。そのため、多くの法人でビジネスローンを活用できます。
それでは、GMOあおぞらネット銀行のビジネスローンはどのようになっているのでしょうか。GMOあおぞらネット銀行を用いる借入の方法や審査内容を解説していきます。
GMOあおぞらネット銀行 | |
対象 | 法人 |
年会費 | 無料 |
限度額 | 最大1,000万円 |
担保・保証人 | 不要 |
返済方法 | 毎月:借入残高の5%+利息 |
利率(実質年率) | 0.9~18.0% |
もくじ
法人ネット銀行で優れるGMOあおぞらネット銀行
法人や個人事業主が利用できるネット銀行としてGMOあおぞらネット銀行が知られています。ほかのネット銀行と比較しても、以下のように法人利用での送金手数料が非常に安いです。
自行宛 | 他行宛 (3万円未満) | 他行宛 (3万円以上) | |
GMOあおぞらネット銀行 | 無料 | 一律145円 | |
住信SBIネット銀行 | 無料 | 一律145円 | |
楽天銀行 | 52円 | 150円 | 229円 |
PayPay銀行 | 55円 | 一律160円 |
当然、リアル店舗をもつ銀行に比べると、GMOあおぞらネット銀行を利用することで大幅な経費削減になります。送金手数料が圧倒的に低いからです。さらには、GMOあおぞらネット銀行は以下のようなことも可能です。
- 1口座につき、20のサブ口座を保有できる
- 毎月の定額自動振り込みが可能
- 法人デビットカードの還元率が高い
このように利便性が高いため、GMOあおぞらネット銀行を法人・個人事業主でメイン利用にする人は多いです。
なお銀行であるため、GMOあおぞらネット銀行はビジネスローン(あんしんワイド)も提供しています。融資の利用方法としては、まずはGMOあおぞらネット銀行で口座開設をする必要があります。そのため、まずは以下のように法人口座を作らなければいけません。
その後、GMOあおぞらネット銀行のビジネスローン(あんしんワイド)へ申し込むことによって融資してもらうというわけです。
なおGMOあおぞらネット銀行は法人・個人事業主の両方で口座開設できます。ただビジネスローンについて個人事業主は対象ではなく、法人のみ利用できることに注意しましょう。
創業直後や赤字企業でも問題ない:決算書や事業計画書、担保・保証人が不要
ネット銀行は創業直後や赤字企業でも口座開設できますが、ビジネスローンについても同様に創業直後・赤字企業でも問題なく利用できます。
ビジネスローンというのは、通常の銀行融資よりも金利が高いです。ある程度のリスク投資になるのと引き換えに金利が高くなっているため、必然的に審査基準も低めになるというわけです。
GMOあおぞらネット銀行については、決算書や事業計画書、担保・保証人が不要です。そのため、以下のような書類を提出する必要はありません。
その代わり、「銀行口座の直近3か月分の入出金明細」を利用して審査されます。これが、決算書や事業計画書が不要であり、創業初期や赤字企業であっても問題なく審査に通過する理由です。また、担保・保証人も不要です。
なおこれからGMOあおぞらネット銀行で口座開設する場合、GMOあおぞらネット銀行にて直近3か月の入出金明細は存在しません。
その場合、ほかの銀行での事業用口座の入出金明細について、GMOあおぞらネット銀行のシステム(freee 入出金管理 with GMOあおぞらネット銀行)とひもづけ・同期することができます。これにより、ほかの金融機関の情報も含めてGMOあおぞらネット銀行で管理できるようになり、さらには他の銀行情報を用いてビジネスローンの審査が可能になります。
法人口座を開設後、ビジネスローンの申し込みが可能
そこでビジネスローンを利用したい場合、前述の通りまずは法人口座を開設しましょう。その後、ビジネスローンへ申し込みすることになります。
なお、法人口座開設で最も重要な書類は「事業内容の確認ができる書類」です。例えば、以下のような書類が該当します。
- 会社概要が分かるもの:ホームページ、事業計画書、事業概要説明書など
- ビジネス内容が分かるもの:取引先との契約書コピー、相手企業からの請求書、発注書・納品書など
- 許認可事業の場合:古物商許可証、有料職業紹介事業許可証など許可証のコピー
私の場合、会社のホームページがなかったのでパワーポイントにて事業概要説明書を以下のように作りました。
ビジネスローンについては、口座開設してしまえば特に審査を心配する必要はありません。一方で法人口座開設については、開設できなければそもそもビジネスローンの申し込みが無理なので、確実に口座開設できるように準備しましょう。
なお口座開設後、ビジネスローンに申し込むとき、融資の審査受付から実際の借入まで、最短で2営業日ほどとなっています。
金利は高めだが、最大1000万円の借入限度額
なお一般的な銀行融資ではなく、あくまでもビジネスローンです。そのため、どうしても金利は高めになります。金利は0.9~18.0%ですが、金利が0.9%になることは期待せず、一般的な銀行融資に比べてそれなりに高めの金利になることは覚悟しましょう。
利率が高くなるのは、決算書などの提出が不要であり、さらには担保・保証人が必要ないため、これについてはある意味当然です。
なお審査によって金利が決定されることになり、事業資金や運転資金、つなぎ資金などで利用できます。また借入可能額についても審査によって決定されます。10~1000万円の範囲で自由に借り入れができるようになります。
・審査を済ませておけば、必要なときにすぐ借りられる
こうしたビジネスローンについて、銀行口座を開設した後、早めに審査を済ませておくのはおすすめです。その場合、必要なときにすぐにお金を借りられるからです。「いつでもすぐに借入可能な枠をもっておく」のは経営の観点で非常に優れるのです。
そのためビジネスローンに興味がある場合、GMOあおぞらネット銀行の口座開設に申し込むだけでなく、ビジネスローンにも早めに申請しましょう。一度、融資枠を獲得すれば、その後は審査なしに自由に何度でも借入や返済が可能になります。
審査の流れと銀行担当者とのビデオ通話
なおビジネスローンであるため、初回のみ簡単な審査があります。前述の通り、融資枠を得た後は審査なしで好きなように借入可能であるものの、初回については「直近3か月分の銀行口座の入出金明細」の提示に加えて面談があります。
ネット銀行であるため、来店不要ですし、そもそも銀行側にはリアル店舗が存在しません。そのため、GMOあおぞらネット銀行の担当者とオンライン面談することになります。
申込内容によっては、面談無しに審査結果の通知を受けるケースがあります。ただ基本的には、オンライン面談を通して経営者(あなた)の確認が行われると考えましょう。
なおビジネスローンであるため、運転資金など利用用途は何でも問題ありません。また創業直後や赤字企業であっても審査に通過するため、オンライン面談に対して身構える必要もありません。
繰り返し自由に借り、返済は自由
それでは、実際に融資枠を得たらどのように借入や返済をすればいいのでしょうか。前述の通り、融資枠の範囲であれば繰り返し自由に借入できます。
ただ借りたお金は返済しなければいけません。返済方法については、毎月25日に返済することになります。前月末日(24:00時点)での借入残高5%に加えて、前月分の利息を代表口座から引き落とされる仕組みになっています。つまり、自動的に一定額の返済が実行されます。
なお、返済のタイミングや金額はあなたの自由です。毎月の返済日を待つ必要はなく、インターネットバンキングを用いて一部または全額を自由に返済できます。
いつでも全額の返済が可能であるため、無駄に利子が膨れ上がることはありません。借入も返済も自由なのがGMOあおぞらネット銀行のビジネスローン(あんしんワイド)です。
デビット後払いオプションによるデビットカードの後払い
融資枠型ビジネスローン(あんしんワイド)を利用することにより、GMOあおぞらネット銀行で発行できるデビットカードの利用用途が広がるのもメリットです。
通常、デビットカードは決済した瞬間に銀行口座からお金が引かれます。ただ、これだと会社にとって資金繰りが悪くなります。そこでGMOあおぞらネット銀行にて融資枠を作っておけば、この融資枠を利用して法人デビットカードの後払いが可能です。
これをデビット後払いオプションといいます。つまり、法人デビットカードを用いてクレジットカードと同じ機能を利用できるようになり、会社の資金繰りが改善するのです。
GMOあおぞらネット銀行の法人デビットカードについて、後払い設定をすると、翌月に一括にて自動引き落としされます。このときは利息と利用手数料が0円であるため、追加で手数料を支払う必要がありません。それどころか、法人デビットカードの還元率は1%です。
デメリットは決済するときの限度額が少なくなってしまうことです。法人デビットカードの決済時の限度額は非常に高額であるものの、後払いオプションでは前述の通りビジネスローン(あんしんワイド)の枠を利用します。
例えば融資枠が100万円の場合、後払いでの決済可能額は100万円です。無利息での短期借入金がデビット後払いオプションになります。
利用可能枠は最大1000万円であるため、後払いオプションについても利用枠は最大1000万円となります。どれだけの利用枠になるのかは審査によりますが、いずれにしても法人デビットカードを還元率1%のクレジットカードと同じように利用できるのは優れています。
なお、即時払いと後払いは自由に選べます。あなたの好みに合わせて、法人デビットカードでの支払い方法を選択しましょう。
あんしんワイドを利用して融資枠を得る
GMOあおぞらネット銀行が提供しているビジネスローンとしてあんしんワイドが知られています。GMOあおぞらネット銀行の口座を開設後、融資枠に申請できます。創業直後や赤字企業であっても問題なく審査に通過するのがビジネスローン(あんしんワイド)です。
決算書や事業計画書の提出が不要であり、担保・保証人も必要ありません。その分だけ一般的な銀行融資に比べると金利は高めですが、一度審査に通過すれば、その後は審査なしでいつでも自由に借入・返済できる枠を得られます。
さらには、法人デビットカードをクレジットカードと同様に利用できるようになります。利息や利用手数料なしにて、翌月に一括で引き落とされるのです。このときの還元率は1%です。
GMOあおぞらネット銀行は法人口座としての送金手数料も低いです。そこで法人口座としての利用だけでなく、ビジネスローンとして融資枠も上手に活用しましょう。そうすれば、急な資金調達が必要であっても安心できます。
GMOあおぞらネット銀行 | |
対象 | 法人 |
年会費 | 無料 |
限度額 | 最大1,000万円 |
担保・保証人 | 不要 |
返済方法 | 毎月:借入残高の5%+利息 |
利率(実質年率) | 0.9~18.0% |
提出書類 | 銀行口座の直近3か月分の入出金明細 |