誰でも素早く資金調達できる給料ファクタリングですが、個人が給料ファクタリングを利用するとき、人によってはお金を返済できない事態に陥ることがあります。

理論的に考えると、給料ファクタリングは確実に返済が可能な仕組みになっています。ただ場合によっては、支払いを滞納させることによって払えない状況に陥ることがあるのです。

そうしたとき、延滞させることで支払いを待ってもらったり、分割払いによる返済が可能だったりすることはあるのでしょうか。または、より状況が深刻な場合は「払わないことでの踏み倒しは可能か?」と考えるようになるかもしれません。

これについて、実際のところはどうなのかを含め、ここでは「給料ファクタリングで返せないときの対処法」について解説していきます。

本来は確実に返済可能な給料ファクタリング

借金とは大幅に異なる仕組みとなっているのが給料ファクタリングです。融資に比べて内容は少し複雑ですが、給料ファクタリングでは以下のような流れになります。

  1. 手数料を差し引き、給料ファクタリング会社から給料日より早めにお金が振り込まれる
  2. 勤務先から給料が支払われる
  3. 支払われた給料分について、給料ファクタリング会社へ返す

早期買取してもらった給料分については、給料ファクタリング会社のものになります。そのため振り込まれた給料のうち、早期買取部分に関する給料は給料ファクタリング会社へ返さなければいけません。

勤務先から振り込まれた給料について、そのまま給料ファクタリング会社へ払うだけです。そのため理論的には、給料ファクタリングを実施するうえで「払えない」という事態に陥ることはありません。

返済日はいつ?返すまでのタイムリミット

このとき給料ファクタリングの返済日については、多くのケースで「給料の支払日」となります。または、「給料支払日の次の日まで」としているケースもあります。

例えば、「末日締め、翌20日払い」で給料を受け取っている人がいるとします。この場合、6月分の給料を計算する場面であれば、6月分の残業代や手当などを計算して7月20日に支払うことになります。以下のような給料支払いとなるのです。

そうしたとき、給料ファクタリング会社によって早期の給料買取をしてもらったのであれば、給料の支払日である7月20日(または、その次の日の7月21日)までにお金の返済を完了しなければいけません。

なぜ、このようになっているのでしょうか。それは、これまで説明してきた通り、給料買取をしてもらった時点で給与債権は給料ファクタリング会社のものになっているからです。

他人のお金(給料ファクタリング会社のお金)について、最初はあなたの銀行口座に勤務先会社から振り込みされるため、給料ファクタリング会社としてはすぐにお金を回収したいと考えるのは当然だといえます。そのため返済日というのは、あなたが給料を受け取る日になります。

業者へお金を払えなくなる理由

ただ中には、返済できない状況に陥る人もいます。具体的には、以下のようなケースがあります。

・使い込みで返済できないのはよくあるパターン

最もよくある返せないパターンとしては、使い込みがあります。本来はすぐに給料ファクタリング会社へ返済しなければいけないものの、お金を返すのではなく、そのまま自分のために勤務先から振り込まれたお金を使い込んでしまうのです。

ただ当然ながら、給料ファクタリングを実施した時点で「対象の給与債権は給料ファクタリング会社のもの」になっています。

そのため使い込みをするのは明らかな違反ですが、実際のところ使い込みによって給料ファクタリングで返済できないケースは多いです。

・二重譲渡すると高確率で延滞・滞納する

また二重譲渡についても給料ファクタリングのトラブルで多いです。同じ給与債権について、2社以上の給料ファクタリング会社へ譲渡する行為が二重譲渡になります。

本来であれば、一つの給与債権は一つの給料ファクタリング会社しか買取できません。ただウソの申告をすることで、給与債権を複数の業者へ譲渡することも可能です。しかし、これをすると自分に入ってくる以上のお金の返済が必要であり、ほぼ確実に払えなくなってしまいます。

返済できないとき、延滞・滞納は可能か?

それでは、給料ファクタリングで返済できない場合はどう対処すればいいのでしょうか。起こってしまったことは仕方ないため、将来の対策を立てなければいけません。これについて、最初に考えるものとして「延滞できるのか?」というものがあります。

これについて、交渉によっては滞納することができます。もちろん謝り倒す必要はあるものの、延滞によって返済時期を後ろ倒しにしてもらうのです。

サラリーマンであれば、残業代などによる多少の変動はあるものの、基本的には決まった金額の給料が毎月振り込みされるようになります。そのため今月についてはお金の使い込みなどによって返せない状況だったとしても、来月であれば問題なく返済できることはよくあります。

そこで、「返済日を遅らせることができないか」について給料ファクタリング会社に提案するのです。

当然ながら、給料ファクタリング会社としては滞納を嫌がります。ただお金が返ってこないよりはいいため、支払いの延滞について1ヵ月ほどであれば受け入れてくれる可能性が高いです。

・延滞による手数料の上乗せは違法

なお、このとき悪徳業者によっては「延滞による手数料の上乗せ」をしてくることがあります。ただ、これについては完全なる違法なので突っぱねるようにしましょう。

給与債権の買い取りが給料ファクタリングであるため、後になって手数料を加えるという概念は存在しません。例えば5万円の給与債権の買い取りをしてもらったのであれば、将来に返すべき金額は5万円のみです。それ以上でも、それ以下でもありません。

それにも関わらず、買い取りしてもらった給与債権以上のお金の返済を要求するのは闇金と同じであり、完全なる違法です。そのため、たとえ延滞・滞納したとしても追加の手数料は必要ありません。

給料ファクタリングは分割払いで返せない

ただこのとき、滞納による返済をするにしても注意点があります。それは、「分解払いでの返済ができず、一括でお金を返さなければいけない」ことです。借金であれば、分割払いによる返済が基本です。しかし、給料ファクタリングでは不可になっています。

なぜ、分割での返済が不可なのでしょうか。これは、分割払いを可能にしてしまうと「実質的に融資(借金)と同じ」と判断されてしまうからです。

融資の場合、法律によって上限金利が明確に決められています。具体的な上限金利としては以下のようになります。

一方でファクタリングの手数料について、キャッシングやカードローンなどの融資に比べると高くなっています。そのため融資の判定を受けてしまうと、給料ファクタリング業者としては「法律で定められた金利よりも高いお金で貸し付けをしている」となってしまいます。

そのため、あくまでも給与債権の買い取りという立場であり、分割ではなく一括払いでの返済のみにしています。

給料ファクタリングを利用するうえで、分割払いを了承してくれる業者は存在しません。もし承諾してくれる会社があるとすれば、闇金などの違法業者のみになります。

踏み倒しで払わないと勤務先・家族に連絡が来る

こうしたことを踏まえたうえで返せないときは延滞・滞納し、分割ではなく一括にてお金を返済することを考えましょう。

ただ中には、給料ファクタリングしたお金について踏み倒しを行い、払わないことが可能かと考える人もいます。これについては、どうなのでしょうか。

しかし、これについては当然ながらおすすめしません。払わないという選択をすると、勤務先に電話がかかってくるようになります。これについては当然であり、契約違反をしたことになるからです。給料ファクタリング業者の公式サイトについても、以下のように明記されていることがあります。

そのため、いまの会社での勤務を継続することを考える場合、踏み倒しすると確実にトラブルへと発展します。

ただ中には、「会社を辞める直前に給料ファクタリングを利用した」という人もいます。その場合、以前の職場に連絡が入っても大きな被害はありません。しかし、この場合は家族に連絡がいくようになります。もちろん独身で親などに知られても問題ない場合はいいですが、そうでない場合は覚悟しなければいけません。

また、給料ファクタリングでは電子契約書にサインすることになりますが、このときの契約は「不正をした場合、あなた本人へ買取分の金銭を請求できる」という内容に必ずなっています。そのため借金ではないとはいっても、手続きを踏まない限りお金の返済義務は消えないと考えるようにしましょう。

払えない場合は法律事務所の利用が基本

それでは、本当に払えない場合はどうすればいいのでしょうか。滞納をしたとしても、返済できない場合は個人の力でどうにかなるものではありません。

これについては、最終手段として法律事務所の利用があります。法律事務所を利用すれば、以下のことについて交渉してくれます。

  • 勤務先・家族への通知の阻止
  • 分割での返済交渉
  • 和解やお金を返す方法の交渉

また法律事務所へ依頼する場合、給料ファクタリングによる過払い金の請求が可能になります。給料ファクタリングについては、実をいうと「給与債権の売買」というのは正式なファクタリング取引ではありません。そのため、払い過ぎた手数料を取り戻すことができるのです。

事実、給料ファクタリングは以下のように違法だと司法当局が判断しています。

出典:朝日新聞

そのため法律事務所に依頼するとはいっても、それまで多くの手数料を支払っている場合、そのような高額なお金は不要であり、むしろお金が返ってくると考えるようにしましょう。

さらには、裁判で給料ファクタリングは闇金と同じと判定されたわけですが、こうした闇金だと「元本返済すら不要」になっています。そのため法律事務所を利用すれば過払い金請求&元本返済不要になると理解しましょう。

返せないときの対処法を理解する

何度も給料ファクタリングを利用し、使い込みや二重譲渡などによって払えない状況に陥ってしまっている人もいます。給料ファクタリングは手数料が高額なため、何度も利用していると返済できなくなってしまいます。

そうしたとき、どのように対処すればいいのか考えるようにしましょう。もっともいいのは、滞納によって支払い時期を遅らせることです。支払いを遅らせたとしても、違法業者以外は手数料の上乗せ要求をしてきません。

ただ法律事務所を利用すれば、支払いを遅らせるどころか、給料ファクタリングのすべてのお金について踏み倒せるようになります。理由は既に述べた通り、裁判で「給料ファクタリングは闇金と同じ」と判定されたからです。闇金の場合、元本を含めて返済不要になっています。

そこで法律事務所を利用するべきですが、おすすめの法律事務所は平栁司法書士事務所です。自ら法律事務所を探してもいいですが、給料ファクタリングに詳しい専門家は稀です。そのため、優れた専門家を知らない場合は平栁司法書士事務所で依頼するといいです。