個人事業主や法人では法人口座を保有してビジネスをすることになります。このとき気になるのが振込限度額です。

個人とは異なり、ビジネスをする個人事業主や法人では高額なお金のやり取りをする機会が多くなります。そうしたとき、振込限度額を意識しなければいけません。

それでは実際のところ、法人口座の振込限度額はどのようになっているのでしょうか。特別な設定をしなければ、高額なお金の振り込みをすることができないのでしょうか。またネットバンキングや窓口での振込ではなく、ATMの利用ではどのようになっているのでしょうか。

法人口座を利用する以上、これら法人口座特有の性質を事前に理解しなければいけません。そこで、法人口座の振込上限額がどのようになっているのか解説していきます。

ネットバンキングによる1日の振込限度額は高額

いまでは、すべての人がネットバンキングを利用します。お金の振り込みや入金チェックをするとき、銀行の支店に出向く人はほぼ存在しません。

このとき個人向けのネットバンキングであれば、1回の振込上限金額が最大で500万円や1,000万円などになっていることは多いです。もしより高額なお金を振り込みたい場合、複数日に分けて振り込みをしなければいけません。

一方で法人口座ではどのようになっているかというと、ネットバンキングでの振込上限額が1回で3,000万円や5,000万円など非常に高額になっています。例えば以下は地方銀行での法人用ネットバンキングの振込限度額です。

事前登録先であれば1日5,000万円、都度ごとの振り込みであれば1日3,000万円が上限となっています。このように、非常に高額な振り込みに対応しています。

また銀行によっては、数億円規模の振り込みが可能なケースもあります。例えば以下のネット銀行では、法人口座で10億円までの振込限度額になっています。

このようにネットバンキングで超高額な取引が可能な場合、振り込みをするときに限度額で悩む必要はありません。

振込上限額は自由に設定できる

なお当然ながら、会社によって必要とする振込上限額は異なります。個人と同じように500万円ほどを上限に設定すれば十分な会社があれば、3,000万円ほどを振込限度額に設定したい法人もあります。

これについては、ネットバンキングの管理画面で設定するようにしましょう。「最初から上限の設定になっている」または「管理画面で振込上限額を設定できる」のどちらかです。

個人事業主や法人ごとに必要となる振込限度額は異なります。ただ無駄に高い数字を設定していると、セキュリティ上の問題があります。そこで、これまでの振込実績から考えて、高すぎない上限額を設定するようにしましょう。

支店の手続きでは上限金額はない

なおネット銀行の法人口座を利用する場合、支店は存在しません。ただメガバンクや地方銀行、信用金庫など、支店をもつ銀行を利用している会社はたくさんあります。

こうした支店窓口での振込手続きであれば、法人口座からの送金で特に振込限度額は存在しないのが基本です。以下のように、どの銀行でもほとんどで上限金額はないと記されているはずです。

既に述べた通り、法人口座であればネットバンキングであっても3,000~5,000万円の振り込みが可能になっているのが当然です。また銀行によっては、10億円などの振り込みであっても可能です。そのため、基本的に窓口での振込手続きをすることはありません。

ただ場合によっては、本当の意味で超高額な支払いをしなければいけないことがあるかもしれません。そうしたとき、法人は窓口での支払いを選択することができます。

キャッシュカードでのATM振り込みは限度額が低い

なお法人で送金するとき、必ずしもネットバンキング経由とは限りません。ATMを利用することによって送金することもあります。

何千万円、何億円もの振り込みが可能なネットバンキングとは異なり、キャッシュカードを用いたATMの振り込みでは様子が大きく異なってきます。ATMの場合、ネットバンキングに比べると利用できる金額は少なくなります。

例えば、以下はメガバンクでの法人キャッシュカードを用いた1日の利用限度額です。

このように、1日の振込上限額は1,000万円です。それでも高額なことには変わりないですが、ネットバンキングのように何千万円・何億円もの振り込みには対応していません。

ただ個人に比べると、ATMを利用した送金であったとしてもわりと高額な振り込みに対応していることが分かります。

利用するATMごとに振込限度額が異なる

ただATMで数十万円の振り込みをする場合であれば特に問題ないものの、数百万円の振り込みをするのは微妙です。理由としては現金振込の場合、ATMにて一度に投入できる現金の額に上限があり、何度も操作しなければいけないからです。

例えば近場のATMを利用するとき、現金でセブンイレブンやローソンなどに設置されてあるコンビニATMで振込するケースは多いです。

参考までに、セブン銀行のATMでは一回に入れることのできる金額上限は50万円です。そのため、例えば300万円を送金したい場合、ATMにて6回同じ操作をしなければいけません。当然、その分だけ時間や手間を取られるので面倒です。

また利用するATMや時間帯によっては利用手数料を取られます。手数料の分だけ損をするため、本来できるだけ送金処理は一回にしなければいけません。

こうした事情があるため、キャッシュカードを用いた高額送金は微妙です。少ない金額であれば特に問題ないですが、大きいお金についてはネットバンキングを利用して送金しましょう。

法人の振込限度額の中身を理解する

当然ながら、具体的な振込上限額は銀行ごとに異なります。そのため、振込限度額の具体的数字については、利用している銀行にて詳細を確認しましょう。

ただどの銀行であったとしても、法人口座であればネットバンキングを利用して数千万円・数億円の支払いに対応しています。非常に高額なお金を送金できるため、基本的には振込上限額を気にすることなく法人口座での送金が可能です。

一方でキャッシュカードを用いたATMでの送金の場合、数十万円ほどの支払いであれば問題なく可能です。ただ現金振込の場合、ATMに一回で入れることのできる金額は限られているため、高額送金にATMは向いていません。

これらの事情を理解したうえで、ネットバンキングを利用した法人口座での送金を行いましょう。送金額が高額だと限度額について気にしてしまいますが、法人口座のネットバンキング利用は高額送金に対応しています。そのため、そこまで限度額を気にすることなく支払いできるはずです。

振込手数料が安く、機能に優れる個人事業主・法人おすすめのネット銀行

すべての個人事業主・法人で必須になるのがネット銀行での法人口座開設です。メガバンクや地方銀行からネット銀行に変えるだけで、月40件ほどの振り込みであっても年間24万円以上の無駄な経費を削減できます。

またネット銀行だと24時間365日ログインできるのは当然として「1口座で20のサブ口座を保有できる」「外貨預金が可能」「自動での定期払いを設定できる」など非常に高機能です。

もちろん融資については微妙なため、融資が必要な場合は地方銀行などとも付き合う必要があります。それでも、振込をネット銀行へ変えるだけで大幅なお金の節約につながります。

ただ、ネット銀行とはいっても多くの数があります。また、ネット銀行によって特徴がそれぞれ異なります。そこで、ネット銀行の中でも優れた銀行についてランキング形式にて以下で記しているため、この中からあなたのビジネス活動に最適なネット銀行を選択するようにしましょう。

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