これからファクタリングを利用するとき、「ファクタリング会社への来店が不要で契約できないか」と考える経営者は多いです。そうしたとき、出張査定や郵送契約を検討することが多いです。

個人事業主・法人経営者がファクタリング会社と契約するとなると、基本的には相手会社まで出向かなければいけません。ただ、ファクタリング会社の多くは東京に事務所を構えています。このとき、東京から遠い場所でビジネスをしている場合、出向くのが非常に大変です。

その場合、出張査定によってファクタリング会社の担当者にあなたの会社まで来てもらうといいです。または郵送契約によって、あなたの事務所にいながら契約をすることも可能です。さらには、少ないながらも来店不要のファクタリング会社も存在します。

そうしたとき、どのように考えてファクタリング会社を利用し、出張面談や郵送契約の実現を考えればいいのでしょうか。ここでは、「来店不要にて売掛金を売買する方法」について解説していきます。

多くのファクタリング会社で面談不要・非対面での契約は無理

売掛債権の買取をしてもらうとき、基本的にはあなたがファクタリング会社まで出向くようになります。面談なし・非対面で契約できることはほとんどなく、必ずファクタリング会社の担当者と対面で会ったうえで契約する必要があります。

私の場合も当然ながら、以下のようにファクタリング会社の担当者と会ったうえで契約を済ませたことが何度もあります。

このとき「来店して面談し、契約する」「出張面談で来てもらう」など、いずれにしても対面契約を必要とするケースがほとんどです。初回の契約から面談なし・非対面にて契約するのは多くのファクタリング会社で無理だと考えましょう。

なぜ、必ず対面で契約しなければいけないのでしょうか。それは、契約時は経営者本人の人柄を見られるからです。

ファクタリングの契約では、ノンリコースと呼ばれる形式になります。これは、「売掛先が倒産した場合、すべての責任をファクタリング会社が背負う」ことを指します。そのため、悪質な経営者によってはペーパーカンパニーを作り、知人と共謀してファクタリング会社からお金を横領しようとします。

実際にそうしたケースがあるため、ファクタリングでは経営者自身も審査対象になるのです。

契約当日に確認する書類もある

またファクタリング会社によって方針や審査基準は異なりますが、契約日の当日に確認する事柄も存在します。例えば私の場合、契約日に「当日に出金または入金をして法人口座のお金に動きをつけ、記帳したうえで法人通帳の原本を見せてもらうことは可能か」とお願いされました。

以下が実際にもらったメールの内容です。

このとき、法人口座に意味なく入出金の動きをつけるのが面倒だったため、「法人口座のネットバンキングでの現在の残高明細を契約時に見せることで代用するのはどうか? これなら、通帳原本と照らし合わせれば内容が間違いないと確認できるはず」と提案しました。このとき、ファクタリング会社からは「その方法で問題ない」といわれました。

実際の契約時、なぜこのような確認が必要なのか聞いたところ、「契約日の前後に他のファクタリング会社の利用がないかをチェックするため」のようでした。

会社によっては本当にお金がなくて困ってしまい、「ファクタリング会社へ返すためのお金について、他のファクタリング会社を利用して資金調達する」ことがあるようです。

また、一つの売掛金をいろんな会社へ譲渡しようとする人もいます。これを二重譲渡といいます。

こうしたことを防ぐため、他のファクタリング会社からのお金の流れがないかどうかを確認するようです。ファクタリング会社が恐れるのは経営者の不正・横領です。そのため、対面での契約が必須になると考えましょう。

郵送契約は二回目以降で可能

ただ、ファクタリング会社によっては「郵送契約も可能!」としていることがよくあります。以下のように、契約方法に郵送が選択肢としてあるのは普通です。

郵送契約だと、面談なしでの契約が可能になります。しかし前述の通り、最初から非対面の契約ができることはほとんどありません。そうしたとき、ファクタリング会社にある「郵送契約できる」というのはウソなのでしょうか。

もちろんそうではなく、「二回目以降であれば、法人によっては郵送契約であっても可能」という意味になります。初回から面談不要とはならないものの、次回からは郵送契約を選択することができるのです。

ファクタリング会社の公式サイトに郵送契約可能とあっても、これを鵜呑みにしてはいけません。そうした契約方法が存在するのは事実ですが、最初(初回)から面談なしを期待してはいけないのです。

・初回から郵送契約できるケース

ただ、郵送契約についてはケースごとに違います。例えば以下のようなケースであれば、郵送契約できることもあります。

  • 30~50万円ほどのファクタリングであり、対面のための交通費を上乗せすると手数料が高くなりすぎて微妙
  • 大企業に対する売掛金であり、売掛金の回収は確実に問題ない

一概に「初回からの郵送契約は絶対に無理」というわけではありません。しかし、郵送契約による非対面での契約を期待するのは避けたほうがいいです。

ウィットなら非対面でのファクタリングが可能

それでは、来店不要でのファクタリングはどうしても無理なのでしょうか。これについては、そういうわけではありません。ファクタリング業者によっては「来店不要での契約を前提としている」というケースがあります。

こうした珍しいファクタリング会社に株式会社ウィットがあります。ほとんどのファクタリング会社が対面契約を必須としている中、非対面での契約スタイルを取っているのです。また30~500万円の小口買取に特化しているため、スピード対応となります。

・来店ありだと即日契約が無理

実際のところ、ファクタリングを利用するとき多くの業者で「即日契約」という文字を見かけることがあります。ただ、来店ありで即日契約は不可能だと考えるようにしましょう。

来店ありで即日契約する場合、あなたがファクタリング会社の事務所へ出向けることが大前提となります。そのため必要書類を集めて審査を行い、さらには来店するとなると時間が足りません。

ファクタリングで契約するとき、それなりに多くの書類を用意する必要があります。私がファクタリングしたときについても、登記簿謄本や印鑑証明書、住民票、納税証明書など多くの書類を集めることになりました。

また地方在住者に人気の出張査定サービスに申し込むにしても、当日中にファクタリング会社の担当者に出向いてもらうことは無理です。当然、郵送でも数日ほどの時間がかかります。

・非対面なら本当の意味で即日契約が可能

ただ非対面であれば、ファクタリング会社へ出向くという作業がなくなります。そのため、審査書類を素早く集めてスピード審査をしてもらえば、問題なく即日契約が可能になります。

最初から来店なしで契約できるファクタリング業者は珍しいですが、ウィットであれば可能になります。

来店なしの出張査定サービスが地方在住者に人気

それでは、非対面を前提とする会社以外はどうすればいいのでしょうか。ウィットによる非対面での売掛金買取の審査に通過すればいいですが、必ずしも審査に通るわけではありません。そうしたとき、対面契約を必須とするファクタリング会社を利用する必要があります。

このとき遠方に住んでいる人だと、ファクタリング会社がある場所まで出向くのが非常に面倒だと感じるのは当然です。そうしたとき、来店不要を実現する最も一般的な手法が出張査定の活用です。ファクタリング会社の担当者に対して、あなたの事務所まで出向くように調整してもらうのです。

この場合であれば、わざわざあなたが出向く必要がないので非常に楽です。

注意点として、来店不要の出張査定では交通費が上乗せされるようになります。つまり交通費の分だけ、ファクタリングでの売買手数料が増えると考えましょう。

ファクタリングを利用するとき、地方都市に住んでいる人だと不利になりやすいです。これは初回契約時にファクタリング会社の事務所に出向くにしても、出張査定サービスを申し込むにしても、交通費分だけ無駄に経費が増えてしまうからなのです。

ただ出張査定サービスをうまく活用すれば、経営者としては移動なし・来店不要で契約することができるのでおすすめです。

複数の支店をもつ業者に依頼してもいい

このとき、出張査定サービスに伴い発生する交通費(手数料)の上乗せは当然ながら無駄な費用になります。できるだけ交通費を安く抑えられたほうがいいに決まっています。

そこで、地方在住者が出張査定サービスによる面談を申し込む場合、複数の支店をもつ業者に依頼しても問題ありません。例えば以下のファクタリング会社だと、東京以外にも大阪や福岡にも支店をもっています。

もちろん、いくつもの支店を保有しているからといって利用先として優れているわけではありません。経費面でファクタリングを検討するとき、手数料全体で考える必要があります。

実際のところ、元々の手数料が低いため「東京にあるファクタリング会社の出張査定サービスを利用し、依頼したほうがかなり良い条件となった」などのケースは頻繁にあります。そのため、複数の業者に依頼しながら最適なファクタリング会社を探すといいです。

来店不要や出張面談が可能なおすすめ業者

ファクタリング会社の場合、ほとんどで対面契約を必須としています。ただ、ファクタリング会社によっては最初から非対面での契約を前提としているケースがあります。または出張査定サービスを利用すれば、来店不要での契約を実現できます。

そうしたとき、個人事業主・法人経営者が活用するべき人気のおすすめ業者としては何があるのでしょうか。

ファクタリング会社とはいっても、その特徴は大きく異なります。そのため、どのような特徴の会社なのか理解したうえで申し込みをしなければいけません。また最初は対面契約を利用するにしても、次回契約のときは郵送契約に対応している会社を選ぶことも重要です。毎回、交通費分の手数料が加わっていると大変だからです。

このとき、来店不要や出張サービス、郵送契約に対応しているおすすめの業者としては以下のような会社があります。

非対面が前提のウィット

最初から来店不要・非対面でのファクタリング契約に特化している珍しい会社がウィットです。面談不要のため、全国対応にて即日契約が可能となっています。

地方在住者であっても交通費が必要になることはなく、ファクタリング会社の事務所へ出向く時間も削減できます。

もちろん、ファクタリングなので審査基準が低めなのは他のファクタリング会社と変わりません。また面談不要なので手数料が高額になるかというと、必ずしもそういうわけではありません。ウィットで契約する場合、多くは11~17%ほどの手数料になります。

なお小口買取がメインであり、30~500万円の売掛金買取に対応しています。そのため高額ファクタリングには向いていませんが、そうではない中小企業や個人事業主で広く利用されている非対面の会社がウィットです。

少額・スピード審査できるアクセルファクター

ファクタリング会社の中では珍しく、少額の売掛金の売買に特化している会社がアクセルファクターです。小口案件に強みがあるため、非常に素早い審査・資金調達が可能になっています。

事務所は東京にありますが、出張査定や郵送契約にも対応しています。最初はほぼ対面契約ですが、次回以降は郵送契約も可能です。

アクセルファクターについては、提示してくれる手数料はすべて総額料金となります。出張査定サービスを利用する場合、このときの出張費用も含まれており、それ以上の料金上乗せはありません。契約時になって手数料が上乗せされることはなく、非常にクリーンな会社だといえます。

2社間ファクタリングの手数料金額は15~20%ですが、出張費用を考慮すると、少額ファクタリングであればアクセルファクターが優れるケースはたくさんあります。

ビートレーディングは東京・大阪・福岡に支店がある

ファクタリング会社の中でも大手に属する業者にビートレーディングがあります。大手であるため、複数の支店をもつという特徴があります。

東京以外にも、大阪や福岡に支店を保有するのがビートレーディングです。そのため関西や福岡周辺でビジネスを展開している個人事業主・法人経営者だと申し込みやすくなっています。そのため、大阪や福岡など関西・西日本エリアで事業展開している会社はビートレーディングにも申し込みましょう。

もちろん前述の通り、手数料相場全体で考える必要があるのでビートレーディングだけでなく、その他の会社にもあいみつ(相見積もり)をとる必要があります。

ただビートレーディングの場合、関西・西日本で展開している経営者であれば交通費の分だけ手数料で有利です。そのため、ビートレーディングを活用しながらいろんな会社と比べるようにしましょう。

ファクタリング会社の選び方とは

資金調達のためにファクタリングを利用する場合、ファクタリング会社はたくさんあります。このとき、会社によって審査基準はバラバラですし、申し込みをしないと手数料は分かりません。そのため、複数社にあいみつ(相見積もり)を取るのが失敗しないコツです。

また、「素早い資金調達は可能か」「手数料相場は低いか」「土日対応できるか」「少額買取に対応しているか」など、ファクタリング会社によって方針がバラバラです。そうした中で優れた業者を選ぶ必要があります。

当然、偽装ファクタリングをしている闇金業者ではなく、真っ当なファクタリング会社を選ばなければいけません。利用業者に失敗すると、後で大変なことになります。

以下のページでは、私が実際に何社ものファクタリング会社を利用した中から、特に優れた業者だけ厳選しています。それぞれの特徴を理解したうえで複数社に申し込みをすれば、売掛金売買での失敗をなくすことができます。

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