非常に素早いスピードで資金調達できる手法としてファクタリングがあります。特にビジネスでは急にお金が必要になることがあり、ファクタリングを用いた資金調達は非常に有効だといえます。
そうしたとき、即日で資金調達できないか考える個人事業主・法人経営者は多いです。
結論からいえば、ファクタリングを利用してスピード査定してもらい、問題なく融資してもらうことは可能です。しかし、即日など素早く売掛金の買取をしてもらうためには、事前に理解しておくべきことがたくさんあります。
単にファクタリングを考えても、何が必要なのか理解していないと即日での資金調達は実現できません。そこで、「即日資金調達のケースでは、どのようにファクタリングを実施すればいいのか」を解説していきます。
もくじ
即日だと朝から昼までの応募が必須
まず、大前提として即日融資の場合は朝から昼までに公式サイト経由で応募し、手続きを始めなければいけません。ファクタリングでスピード審査が可能であったとしても、30分はかかります。そのため、ある程度は時間の余裕を見なければいけないのです。
しかも、銀行残高が更新される時間は決まっています。更新時間のタイムリミットは銀行ごとに異なるものの、「15:00までに残高更新がある」「17:00までに更新される」などのようになっているのです。この時間までに振り込みをしてもらうことで、当日中の資金調達が可能になります。
2~3日ほどの時間があっても問題ない場合、ある程度まで余裕をもって行動することができます。ただ、即日だと銀行の預金残高の更新期限までにファクタリング契約を済ませなければいけないというタイムリミットが存在するのです。
そのため、即日での振り込みを考える場合は朝から昼までの申し込みでなければいけません。そうしないと、どれだけスピード審査をしてもらったとしてもタイムリミットに間に合わないからです。
信頼性の高い売掛債権がスピード審査で重要
またファクタリングで重要なのは、「請求書として、どのような売掛金を提示するのか」にかかっています。ファクタリングだと審査基準が非常に低いのは間違いありません。ただ、売掛金の売買をしてもらうときに次のような請求書を提出するとほぼ審査落ちになります。
- 個人事業主に対する請求書
- 毎月振り込まれていない請求書(単発の請求書)
大前提として、ファクタリングは法人の売掛債権に対する売買です。そのため、個人事業主への請求書は対象外です。
また、売掛先が法人であっても銀行通帳のコピーから「毎月、きちんとお金が振り込まれている」という確認が取れなければいけません。
請求書とはいっても、いくらでも金額を操作して新たに作ることができます。そこで、毎月の振込実績のある取引先に対する請求書を提示するのです。このとき、契約書のコピーを一緒に示すことができる場合は審査に有利となります。さらにいうと、大企業に対する売掛金のほうが審査に有利です。
こうしたことを考慮したうえで売掛債権の根拠を提示し、スピード審査してもらいましょう。ファクタリングの審査速度が素早いとはいっても、審査に通過しないと意味がないため、即日での資金調達を考える場合は審査に提示する売掛金の種類が重要になります。
書類を揃えておく時間も考える
さらに、同時に審査書類についても揃えておく必要があります。売掛金が発生している対象の請求書を提出するのは当然ですが、他にも提示するべき資料が存在するからです。
一般的には、以下のような書類を審査のときにメールまたはファックスすることになります。
- 本人確認書類:運転免許証、パスポートなど
- 法人の通帳コピー(過去3ヵ月分)
- 売掛金の概要:請求書、請求書など
- 決算書
こうした書類をメールやファックスで送ることで、ようやく審査が始まるようになります。そのため、通帳コピーを取ったり決算書の内容を送ったりするために事前準備が必要です。
もちろん、創業間もない会社だと決算書がありません。その場合、例外的に決算書の提出を免除されます。また個人事業主も同様に決算書の提出は必要ありませんが、その代わりとして確定申告したときの書類提出を求められることがあります。
ファクタリング会社によって審査書類は異なるものの、いずれにしてもこうしたものをできるだけ早めに用意し、メールなどで送らなければいけません。
・契約時に必要な書類も用意する
また、同時に契約時に必須となる書類も集めておきましょう。審査には30~60分ほどの時間が必要になるため、その間に市役所・区役所に出向いて書類を取ってくるのです。
このとき、どの会社でも必要な書類として以下のようなものがあります。
- 登記簿謄本(履歴事項全部証明書):2通
- 法人の印鑑証明書:2通以上
- 個人の印鑑証明書:1通
- 個人の住民票(家族全員が記載されているもの):1通
- 納税証明書:1通
このように、意外と多くの書類が必要になります。ファクタリングでは契約が必要になり、さらには債権譲渡登記もしなければいけません。そのため、どうしても公的書類を要求されるようになるのです。
特に注意が必要になるものとして「法人の印鑑証明書」「納税証明書」があります。
まずファクタリング会社によって、法人の印鑑証明書の必要枚数が異なります。2通で問題ないことがあれば、4通を用意しなければいけないこともあります。これについては、「どれだけの売掛先をファクタリングするのか」で違ってきます。
例えば「ファクタリングする取引先1社につき、法人の印鑑証明書が2枚必要」としている業者だと、その枚数分だけ法人の印鑑証明書が必要になります。
また納税証明書については、いくつか種類があります。「税金を納めているか、滞納しているか」「法人か個人事業主か」によって必要な納税証明書の種類が異なるため、ファクタリング会社からの電話を取ったときに「どの種類の納税証明書を取ればいいのか」を事前に聞くといいです。
契約必須であり、非対面・来店不要は即日を実現しやすい
ちなみにファクタリングを実施する場合、契約は必須です。契約書にサインをしないファクタリングは無理だと考えるようにしましょう。このとき、ファクタリング業者によっては非対面・来店不要を可能にしています。
通常だと、対面での契約が必須です。対面で話すことで、経営者の人柄を判断するからです。そのため「あなたがファクタリング会社へ出向く」「ファクタリング業者の営業マンがあなたの事務所まで足を運ぶ」のどちらかになります。
特に即日契約だと、あなたがファクタリング会社の事務所へ出向くしか方法はありません。以下のように、自らファクタリング会社を訪れたうえで契約を結ぶ必要があります。
登記簿謄本や印鑑証明など、必要書類の原本を取り揃えたうえで相手となるファクタリング会社に出向くのです。そのため、現実的に考えると「審査を待つ」「必要書類を集める」「当日中にファクタリング会社の事務所へ出向く」などと作業は複雑です。したがって、即日契約は非常に厳しくなります。これが地方に住むケースだと、不可能に近いといえます。
ただ、これが非対面であれば郵送だけで契約を済ませることができます。
このときは「契約書類に不備がないか」について、メールやFAXなどで事前に確認してもらいます。その後、「郵便局にて確実に郵送した」という証拠を再度メールなどで送ることになります。そうして確認が取れれば、すぐに資金調達できるようになります。
大阪や名古屋、福岡、その他在住者は支店場所の確認が必要
ただファクタリングを実施するとき、相見積もりを取るのが基本なので、一社だけに申し込むケースはほとんどありません。3社以上に申し込み、「手数料の金額」「審査スピード」「売掛金買取の上限額」などの条件を比べるのが一般的です。
そうしたとき、非対面ではないファクタリング会社についても利用することになりますが、そのときはファクタリング会社の事務所所在地がどこになるのかが重要です。関東に住んでいる人なら、東京に本支店をもつファクタリング会社に依頼すれば問題ありません。ただ、大阪など関西に住んでいたり、その他の地方在住者だったりすると大変になりやすいです。
例えば関西に住んでいる場合、即日を含めできるだけ素早く資金調達したいときは、大阪に本店や支店をもつファクタリング会社に依頼する必要があります。
また地方在住者では、即日の資金調達の場合は「その日のうちにファクタリング会社の事務所に出向くことができるかどうか」を考えるようにしましょう。
東京近辺に住んでいる人なら、タイムリミットに注意する必要はありますが即日の資金調達は可能です。ただ、大阪や名古屋、福岡、その他の地方在住者の場合は、近くにファクタリングの本店・支店があるかどうかを確認したうえで申し込みましょう。
土日でも対応可能な会社を活用してもいい
いくらファクタリングとはいっても、実際のところ即日融資が大変になるのは、ここまでのポイントを理解すれば分かると思います。スピード審査によってファクタリング可能とはいっても、以下のすべての条件をクリアしなければいけないからです。
- 必要な公的書類をすべて集める
- ファクタリング会社の事務所まで出向く
- 銀行残高更新のタイムリミットまでに契約する
そのためファクタリングによって売掛債権の前払いをしてもらうとき、実際には即日ではなく2~3日後にお金を振り込んでもらうように調整するのが最も現実的です。
ただ、特に土日を挟む場合であったり、長期休暇(年末年始など)だったりする場面では注意が必要です。ほとんどのファクタリング会社が土日祝日休みだからです。そのため休日に問い合わせをしても、人は業者の事務所にいません。
しかし、非常に数は少ないものの土日であっても問題なくスタッフが対応してくれる業者もあります。そうした場合、土日の間に手続きを進めることができます。金融機関は土日に閉まっているので物理的に即日融資は無理ですが、土日の間に審査を進めておき、月曜など週明けの平日に契約や振込を済ませてしまうのです。
土日でも問題なく対応できる会社であれば、土日祝日や長期休暇を挟む場面でも素早く資金調達できます。そのため金曜の夜間や土日、長期休暇前にファクタリングを申し込む場合、土日対応可能かどうかという判断基準でも、依頼する会社を考えるといいです。
複数のファクタリング会社を利用するのは必須
ただ、即日や2~3日以内の資金調達を目指す場合、先に示した通り最も重要なのが複数のファクタリング会社へ依頼することです。
会社によって審査スピードは異なりますし、必要書類も違ってきます。また審査で重視するポイントも変わるため、「即日可能なスピード査定!」となっている会社であっても、実際には売掛債権の審査で時間がかかってしまうケースがあります。
またスピード審査で通過し、必要書類を集めたあと、事務所へ来店するにしても担当者の時間が空いていなければいけません。他のお客さんの契約で予定が詰まっていると、来店したくても時間的な余裕がないケースもあります。
時間的な余裕をもってファクタリングを利用するなら問題ないですが、このように即日や2~3日以内に資金調達することを考える場合、一社だけに依頼するとすぐにお金が振り込まれないリスクが非常に高くなります。
こうした状況を防ぐため、素早い資金調達を目指す場合は3社以上に同時申し込みするのが必須です。当然ながら電話対応しなければいけない会社の数は増えますが、その方が即日で資金調達できる可能性が高くなります。
また、あいみつ(相見積もり)を取ることで適正価格にてファクタリングしてもらえるメリットもあります。売掛債権の前払いをするにしても、低い手数料を実現するために複数社への依頼は必須だといえます。そうして、スピード査定の度合いや手数料を比べながら依頼する会社を決定するといいです。
即日融資・スピード査定が可能なおすすめ業者
それでは、実際に即日や2~3日以内のスピード審査によってファクタリングできる会社としてはどのような業者があるのでしょうか。
複数のファクタリング業者に依頼し、売掛債権の前払いを依頼するべきとはいっても、業者の数は非常に多いです。その中でも、本当の意味でスピード査定してくれる会社は意外と少ないため、きちんと選ばなければいけません。
そうしたとき、おすすめの業者としては以下の会社があります。
少額でもスピード査定可能なアクセルファクター
あらゆるファクタリング業者の中でも、恐らくトップクラスのスピード審査が可能な会社としてアクセルファクターがあります。審査基準も高くなく、売買手数料についても来店前(契約前)に教えてくれるので、非常にクリーンで良心的なファクタリング業者です。
最大の特徴は小口金額でのファクタリングを専門としていることです。30~3,000万円の少額ファクタリングに特化しており、100万円以下の小口金額の依頼でも問題ありません。
ファクタリングだと、100万円以下の少額では審査を後回しにされることがあります。労力は同じなのに、得られる利益が少ないからです。ただ、アクセルファクターは小口専門なのでそうしたことがありません。
事務所は東京であるため、関東に住んでいる人なら即日での資金調達が可能です。少額でも気兼ねなく依頼できる優れた会社となります。
東京、大阪、福岡に支店をもつビートレーディング
売掛金の売買をするとはいっても、関東に住んでいない人はたくさんいます。そうした場合、即日や2~3日以内の融資を実現するのは難しいです。
しかしファクタリング会社によっては、東京以外に事務所をもつことがあります。そうした会社にビートレーディングがあります。ファクタリング会社の中で大手に属し、東京だけでなく大阪や福岡にも事務所を構えています。
そのため、関西近辺や福岡の周辺でビジネスをしている個人事業主・法人で素早い資金調達を考える場合、ビートレーディングが最適です。
ただ、ビートレーディングは大手なので「できるだけ急ぎなので審査を早くしてほしい」と伝えないと審査が遅くなってしまいます。そのため急ぎの場合、担当者にしっかり伝えるようにしましょう。
えんナビは土日でも対応可能
ファクタリング会社では非常に珍しく、土日対応可能な業者がえんナビです。土日に公式サイトから申し込んだとしても、問題なくスタッフが電話で対応してくれます。24時間265日で対応してくれることが最大の特徴なのです。
そのため金曜日や土日、長期休暇(年末年始など)などに申し込むとき、えんナビには必ず利用するようにしましょう。
特に急ぎの資金調達であるほど、土日祝日に申込みをして電話対応してもらい、審査を通してもらうための段取りを取っておくのは重要です。あとは必要書類を集め、事務所へ出向く(またはあなたの会社に来てもらう)だけの状態にしておくのです。
なお、えんナビも業界トップクラスのスピード査定となります。事務所は東京ですが、急いでいるときほど柔軟に対応してもらえる会社です。
資金調達のためにファクタリングを利用する場合、ファクタリング会社はたくさんあります。このとき、会社によって審査基準はバラバラですし、申し込みをしないと手数料は分かりません。そのため、複数社にあいみつ(相見積もり)を取るのが失敗しないコツです。
また、「素早い資金調達は可能か」「手数料相場は低いか」「土日対応できるか」「少額買取に対応しているか」など、ファクタリング会社によって方針がバラバラです。そうした中で優れた業者を選ぶ必要があります。
当然、偽装ファクタリングをしている闇金業者ではなく、真っ当なファクタリング会社を選ばなければいけません。利用業者に失敗すると、後で大変なことになります。
以下のページでは、私が実際に何社ものファクタリング会社を利用した中から、特に優れた業者だけ厳選しています。それぞれの特徴を理解したうえで複数社に申し込みをすれば、売掛金売買での失敗をなくすことができます。