海外不動産投資で重要なのが投資先の国です。そうしたとき、非常に大きな国の一つとして中国があります。人口が非常に多く、巨大都市をいくつも抱えているのが中国です。

そうしたとき、海外不動産投資で中国へ投資するのはどうなのか考える人がいます。非常に大きな国であるため、投資するときについても条件が優れるように思ってしまうのです。

ただ中国については、海外不動産投資で必ず除外しなければいけない国になります。これについては外国人が投資するときの規制が厳しく、投資環境が十分に整っていなかったり海外送金を自由に行えなかったりするためです。また利回りが低く、ほぼ損をするようになっています。

ここでは中国で不動産投資するときの環境について、実際のデータを活用しながら述べていきます。

日本と同様、中国は人口減少の推移が確実な国

日本国内ではなく、海外の不動産へ投資するときに成功する秘訣として「これからも成長する国」へ投資することがあげられます。例えばアメリカやイギリス、その他の東南アジアだと人口が増え続けており、今後もその傾向がずっと続くと予想されています。

こうした国へ投資するからこそ賃貸需要が大きくなり、物価も上がり、不動産の値上がりも起こるのです。

そうしたとき中国だと、日本と同じように人口減少が確実な国として知られています。既に出生数は低く、国がこれからもずっと反映し続けていくかというと、そうではない国となります。

当然、衰退していく国に投資したとしても海外不動産投資での成功は難しいです。「人口が増加し、国が継続して発展していく」と考えられるからこそ不動産投資して儲かるわけであり、この前提が崩れていては投資に成功できないのです。

不動産価格は微増の中国

それでは、実際のところ中国の不動産価格はどのような現状になっているのでしょうか。日本は既に人口減少が始まっているため、不動産価格は下がり続けています。ただ中国については、日本のような大幅な人口減は後になります。

そのため住宅価格は確かに上がってはいるものの、微増になっています。つまりアメリカや東南アジアのような大幅な住宅価格の値上がりはありません。

以下は実際の中国での住宅価格推移になります。

このように少しだけ価格上昇していることが分かります。将来の人口減もあり、不動産への需要が高まっているわけではなく、中国の不動産へ投資しても物件価格の上昇益はそこまで得られないと理解しましょう。

北京や上海など、物件価格は高騰している

そうしたとき、海外不動産投資では主要都市にて投資するのが大原則です。田舎で不動産投資を実践しても、外国人では土地勘がなく確実に失敗するからです。そのため中国だと、北京や上海などの都市部が投資対象となります。

ただ中国でこうした都市部だと、既に物件価格が高騰しきっています。中国は非常に人口が多く、昔は人が増え続けていたため、「中国へ投資すれば不動産価格が高騰する」と誰でも理解できます。そのため何十年も前から中国への不動産投資は盛んであり、現地中国人を含めて積極的な投資が行われていました。

その結果、いまでは北京や上海など主要都市の物件価格は最高レベルにまで高騰しています。例えば、以下は北京で90m2ほどの部屋の金額です。

2ベッドルームの2~4人が住める部屋ですが、金額は15,000,000元(約2億3,000万円)です。90m2ほどの部屋なのにあり得ない金額が付いていますが、中国の都市部ではこれが普通だと理解するようにしましょう。

日本・東京にあるタワーマンションのような高級感がない部屋であっても、こうした金額になるのが普通なのです。このように値段が高くなりすぎているため、中国不動産に手を出せる人はほとんどいません。

外国人への規制で非居住者は不動産を購入できない

しかも外国人だと、中国不動産を購入するときに厳しい規制があります。まず、中国は社会主義の国であるため、すべては国の所有物になります。個人というのは、土地の使用権を得ているだけだと考えるようにしましょう。

そうしたとき、中国の非居住者は中国の土地について使用権を得たり、開発したりすることができません。つまり、「そもそも中国に住んでいない外国人は中国国内での投資が不可能」と考えればいいです。

現地に住んでいれば、まだ何とかチャンスはあります。ただ、この場合は「その場所に住んでいて1年以上が経過している」など制約があることは理解しましょう。

しかも中国の場合、単に使用権を購入しているだけなので土地などの使用にあたって以下のような上限年数が決められています。

  • 居住用:70年
  • 工業用:50年
  • 商業・観光・娯楽用:40年

完全なる自分の所有物にならない以上、非常に微妙なのが中国不動産の現状だといえます。

中国からの海外送金が難しい

さらに最悪なのが、自由な海外送金が禁止されていることです。つまり中国でいくらお金を得たとしても、日本を含めて海外へ自由にお金を送ることができません。日本から中国へ海外送金するのは簡単ですが、逆ができないのです。

中国では、年間で一人当たり5万ドル(約500万円)までしか海外送金が認められていません。それ以上の海外送金となると、専用の審査が必要になるなど特別な手続きをしなければいけません。

社会主義の国では、中国やベトナムを含め多くのケースで海外送金が厳しくなっています。一般的に社会主義の国へ不動産投資するとほぼ確実に失敗するといわれていますが、この理由の一つに「現地の国から海外送金するときに規制が入る」ことがあげられます。

仮に中国不動産投資で儲けたとしても、そのお金を自由に使えなければ意味がありません。そうしたとき、海外送金に規制のある中国は圧倒的に不利だといえます。

金融機関での融資・ローンは無理

さらに、非居住者が中国の金融機関にて融資を受けるのも無理です。理由は単純であり、銀行口座を開設できないからです。

中国のビザ(旅行ビザを除く)を保有していれば、中国国内にて銀行口座を開設できます。ただそうでない場合、自由に銀行口座を作れません。これはつまり、現地銀行のローンを利用できないことを意味しています。

なお中国に住んでおり、納税実績がある場合は銀行融資が可能なケースがあります。

ただ中国在住者であっても、不動産を保有できる数は制限されるようになります。世帯での物件保有数は限られるため、中国に住んでいれば必ず中国不動産へ投資できるわけではありません。

社会主義なのでカントリーリスクが大きい

また中国への投資が非常にハイリスクとなるのは、一番の理由にカントリーリスクがあります。国そのもののシステムが非常に凶悪なものになっているのです。

知っている通り中国は社会主義国家であり、国を指揮しているのは中国共産党です。世界で最も凶悪な組織の一つが中国共産党であり、あらゆるものを規制して国民を操っているわけです。

中国国内のものはすべて中国共産党の所有物であり、不動産投資のルールが急に変更されるのは普通です。もちろん外国人に対する投資についても、急に規制がかかって大損する可能性は十分に考えられます。

世界最悪の組織が国を動かしている以上、中国不動産へ投資する行為はリスクそのものであるといえます。

表面利回りは2.1%ほどと非常に低い

ちなみに中国不動産については、前述の通り既に不動産価格が高騰しきっているため、利回りは非常に低くなっています。つまり外国人に対する規制があり、社会主義で投資環境が非常に悪いにも関わらず、利回りも得られないというわけです。

このときの表面利回りについては、イギリスの不動産調査会社が以下のように発表しています。

出典:GlobalPropertyGuide

このように、表面利回りは2.1%ほどになります。あくまでも表面利回りであり、実際にはここに税金や不動産会社への手数料が加わります。また、修繕費などの支出も必要になるため、簡単に赤字となってしまいます。

またグラフを見てわかる通り、香港よりも利回りが低い水準となっています。香港は非常に国土が狭く、それでいて先進国として発展しているため、誰でも利回りが低いと予想できます。ただ、そうした香港よりも低い利回りとなっているのが中国本土での投資なのです。

こうした実データを見たとき、どれだけ「中国本土での投資で悪条件になっているのか」を理解できると思います。

税金は高額なので利益はない

それでいて、中国本土の税金はそれなりに高額です。例えば中国にて不動産投資をする場合、物件保有時だけで考えても、外国人(中国の非居住者)は以下のような税金を課せられます。

・所得税:一律収入の20%

中国国内の不動産収入については、非居住者は源泉徴収税として不動産収入に対して一律で20%の所得税を課せられます。

つまり賃料収入のうち、自動的に20%が税金で消えると考えるようにしましょう。中国の不動産投資だと、所得税が高く賃料収入のうち8割しか手元に残りません。

・事業税:利益の3%

賃料収入を得ている中国の非居住者については、事業税として利益の3%を支払わなければいけません。ただ所得税とは異なり、その他の税金や諸経費などを差し引いても問題なく、利益に対しての3%となります。

・都市不動産税:物件評価額の1.2%

外国人の投資家だと、都市不動産税として物件評価額の1.2%に対する税金を支払うことになります。日本の固定資産税よりは税率が低いものの、こうした税金の支払いが毎年必要になります。

このように物件維持のときだけに着目してきましたが、もちろん物件売却時はキャピタルゲイン税などもあります。元々の表面利回りが2.1%ほどにも関わらず、こうした税金支払いが必要なので、「中国不動産への投資=簡単に赤字になる」と理解できます。

まったく魅力がない中国不動産への投資

投資先の国をどうするのか考えるのは、海外不動産投資で最初に検討するポイントでもあります。そうしたとき、海外不動産投資の中でも絶対に投資するべきではない国に中国があります。

表面利回りが2.1%ほどであり、投資先の国としては異常なほど利回りが低いです。これには北京や上海などの都市部を含め、不動産価格が高騰しきっていることが理由として挙げられます。しかも、香港へ投資するケースよりも条件が悪くなっています。

これに加えて外国人投資家に対する厳しい規制が存在し、中国国内からの海外送金でさえ簡単ではありません。しかも中国共産党という世界最悪の組織が政治を動かしています。

こうした現状を考えると、中国不動産へ投資した瞬間に失敗する未来が待っていると考えましょう。必ず避けなければいけない投資先が中国不動産だといえます。

米国不動産投資で個人・法人が節税し、利回り7%以上の物件で資産運用する

最もリスクが低く、条件が良い海外不動産投資の国がアメリカです。「海外不動産投資=アメリカ不動産」というほどであり、これには人口増加や空室率の低さ、物件価格の値上がりなどが理由として挙げられます。

東南アジアの不動産だとインカムゲイン(賃料収入)の利益を得られず、節税効果もありません。一方で米国不動産では「インカムゲイン」「キャピタルゲイン」「節税効果」の3つを得られるため、圧倒的に優れた利回りを実現できるようになります。

ただアメリカ不動産の中でも富裕層向けでリスクが低く、さらには将来の値上がりを期待できる物件へ投資しなければいけません。

これを実現するため、アメリカ現地にオフィスをもつ優良の大手エージェント会社を紹介します。「すべて日本語で完結できる」「融資を引き出せる」「物件購入後の管理や売却までサポートしてくれる」という会社であり、米国不動産投資での問題点をすべて解決できるようになっています。

なおリスクの高い物件は取り扱っていない会社であり、インカムゲイン(賃料収入)での利回りは7~8%ほどになります。ただ、こうした利回りにて米国不動産へ投資し、数年後の物件価格の値上がりを期待しつつ、さらには個人・法人による節税まで可能になっています。

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