海外不動産投資で王道となるものにアメリカ不動産投資があります。海外不動産投資で最も安全であり、失敗しないのが米国不動産投資になるのです。

そうしたとき、気になるのが利回りです。インカムゲイン(賃料収入)として、どれくらいの運用利回りを出せるのか知りたいと思うのは当然です。ただ当然ですが、エリアごとに運用利回りは異なります。そのため米国不動産投資への投資で利回りを知りたいのであれば、地域ごとに見ていかなければいけません。

またアメリカ不動産の場合、利回りだけを考えても意味がありません。節税効果やキャピタルゲインまで考えてこそ総合的に利回りを考えられるようになります。

これらの他の要素まで考慮したうえで、米国不動産へ投資して賃貸経営をするときの利回りがどのようになっているのか解説していきます。

米国不動産投資の利回りはエリアで異なる

アメリカは国土が広く、投資場所によってまったく様子が異なるようになります。日本でも東京で投資すれば利回りが低くなりますし、地方だと利回りが高くなりやすいです。地方ではそれだけリスクが高くなるからです。

これはアメリカでも同じです。利回りとはいっても、どの地域に投資するのかでまったく変わると考えましょう。

そうしたとき、アメリカでは不動産情報が公に広く公開されており、透明性が高くなっています。これは利回りについても同様であり、表面利回りは以下のようになっています。

ちなみに2020年だと、全米での表面利回りは平均8.4%だと分かっています。ここから税金や諸経費を差し引くと、実質利回りは5%ほどになると考えましょう。

利回りの高いエリアは治安が悪く危険

ただ、上図の中で表面利回りが28.9%の地域があることに気づきます。こうした物件だと、実質利回り25%以上が可能です。どの地域かというと、メリーランド州ボルチモアです。以下の通りです。

ただアメリカの場合、高利回り案件だと100%の確率で治安が非常に悪いエリアになります。それではボルチモアがどうなっているかというと、全米屈指の治安の悪い地域として知られています。

どれくらいの犯罪発生割合かというと、全米平均と比べて以下のようになっています。

  • 殺人:全米平均の約10倍
  • レイプ:全米平均の約1.4倍
  • 強盗:全米平均の約10倍
  • 暴行:全米平均の約3.6倍

町全体の黒人比率は50%を超えており、人々の賃金も低く、犯罪件数が圧倒的に多くなっているのです。

アメリカ不動産投資を検討するとき、どれだけ利回りが良かったとしても治安の悪い地域を避けるのが鉄則です。特に米国不動産投資に慣れていない日本人の場合、こうした物件に手を出すとほぼ確実に失敗します。

  • 倉庫にホームレスが勝手に住み着いた
  • 壁に銃弾の穴が開いた
  • 何度も家に空き巣に入られ、物を壊された
  • 貸し先の人が家で暴れて内装がめちゃくちゃになった

家賃滞納などは当然として、こうした日本では起こらない事態が平気で何度も発生するようになります。不動産投資は利回りだけで考えると危険ですが、「利回りの良い物件」「金額の安い物件」は必ず何かあると考えなければいけません。アメリカでは、それが治安に直結するというわけです。

ハワイやロサンゼルス、ニューヨークだと利回りは低い

それでは、アメリカの中でもわりと安全で有名な地域だと、利回りはどのようになるのでしょうか。これについては、どうしても利回りが非常に低くなってしまうと考えるようにしましょう。

日本人だと誰もが投資先として一度は考える場所にハワイがあります。ただハワイ不動産は実質利回り1%が普通であり、赤字になるケースも多いです。そのため移住目的ならいいですが、投資目的だと確実に失敗する地域で有名です。

またロサンゼルスやニューヨークだと、ハワイほどひどい状況ではないものの、それでも全体的には利回りは低い傾向にあります。実質利回りは3%を切るくらいであり、このときは以下のような一戸建て住宅へ投資するのが基本です。

また、これらロサンゼルスやニューヨークなど有名な都市は不動産価格が非常に高く、良い物件となると1~2億円以上です。そのため個人投資家で購入する人はほぼおらず、高額な法人節税用に用いられるのが一般的です。

有名な都市だと、どこも「利回りが低め」「物件価格が非常に高い」というような現状になっていることを理解しましょう。

テキサスなどでは実質利回り4%ほど

そうしたとき個人投資家であったり、「数百万円ほどの金額を節税したい法人」であったりする場合、アメリカの地方都市へ投資するのが普通です。地方都市とはいっても、それなりに治安の良い地域への投資です。

日本でいう「東京ではなく、名古屋や福岡へ投資する」のと同じ感覚だといえます。そうした都市だと、例えばテキサス州ダラスやジョージア州アトランタなどがあります。こうした地域の場合、物件にもよりますが表面利回り7~8%ほどになります。ここから経費を差し引くと、実質利回り3.5~4%ほどです。

失敗しないやり方としては既に記した通り、治安の悪い地域へ投資しないことがあげられます。どの州や市でも治安の悪いエリアがあるため、富裕層の住むエリアへ投資します。そうしたときの実質利回りが3.5~4%ほどだというわけです。

例えば私の場合、テキサス州ダラスにて以下の物件を保有して、実質利回り4%ほどとなっています。

またこうした地方都市だと、3,000~5,000万円ほどで非常にグレードの高い物件を購入できるようになります。ロサンゼルスのように何億円ものお金を投資しなくて問題ないことも、アメリカ不動産投資でこうした地域が選ばれる理由となります。

節税効果を考える個人・法人投資家が大多数

正しく投資場所を選べば、米国不動産投資だと実質利回り4%ほどを出せるようになります。日本で一般的な不動産投資をするよりも、利回りは高くなります。

ただアメリカ不動産へ個人や法人が投資をする場合、利回りだけで考える人は存在しません。これに加えて、節税効果を加味するのが普通です。日本の不動産では無理だが、米国不動産投資で可能になるのが節税になるのです。

日本だと土地の金額が非常に高く、不動産価格のうち「土地:建物=8:2」の割合になるのが普通です。ただ土地は経年劣化の概念がなく、不動産投資を実践したとしても土地部分は経費(減価償却)にできません。経費になるのは建物部分だけです。

一方でアメリカは国土が広く、土地がいくらでも存在するため、土地の値段が非常に安いです。その結果、不動産価値の割合はアメリカだと「土地:建物=2:8」になります。また建物にお金をかけられるため、日本よりも少ない金額で豪華な家を建てることができ、メンテナンスすれば築100年以上であっても非常にキレイなのが特徴です。

そうしたとき、例えば5,000万円の不動産(建物部分は4,000万円)に個人が投資した場合、詳細な説明は省きますが「最初の10年について、約300万円を減価償却費として毎年計上できる」ようになります。

このときの減価償却費は「経費計上した分だけ、課税所得を減らせる」ようになります。例えば「所得税 + 住民税」の税率が50%の場合、「300万円(毎年の減価償却費) × 50%(税率) = 150万円」の税金を毎年減らせるようになります。

つまりインカムゲイン(賃料収入)だけでなく、税金削減効果により、大きくの現金を残せるようになるのがアメリカ不動産投資です。正しくやれば、売却時の税金を加味しても、「節税効果(税金の削減効果)によって実質利回りが1.5倍以上になるのは普通」だと考えましょう。

前述の通り、日本だと土地の価格割合が非常に高いので節税に向きませんが、アメリカでは建物の価格割合が大きく大幅な節税効果を得られます。日本よりアメリカのほうが実質利回りが高いだけでなく、節税効果によってさらに大きくお金を残せるという特徴があるのです。

海外不動産投資の中でも米国不動産投資のみ節税可能

ちなみに海外不動産投資での節税を考えるとき、節税が可能になるのは米国不動産投資だけです。「海外不動産投資での節税=アメリカ不動産投資」となります。

東南アジアだと、100%の確率でコンドミニアムへ投資することになります。またイギリスなどのヨーロッパ不動産では、レンガなどの家へ投資します。アメリカのように、木造住宅ではありません。

木造住宅だと減価償却が早いです。また詳細は省きますが、コストセグリゲーション法というやり方を採用すれば、先ほど述べたような「約10年で建物の大部分を減価償却する」という方法を実現できるようになります。

一方で木造住宅ではなく、コンドミニアム(鉄筋コンクリート)やレンガ造りだと減価償却期間が非常に長く、毎年計上できる減価償却費が非常に少なくなってしまいます。不動産による節税は木造住宅であることが大原則であり、これを満たす海外不動産がアメリカになるのです。

キャピタルゲインを加えると高額な資産運用になる

なお節税効果を考えるとき、物件価格の維持は非常に重要です。「高額な経費(減価償却費)を計上して節税できたものの、それ以上に不動産の価値が下落してしまい、総合的にみると損をした」では意味がありません。つまり、不動産価格が下落すると節税になっておらず、損をしているといえます。

日本だと建物は経年劣化しますし、土地価格も長期的に下落しているため、日本人だと「不動産価値は下がるもの」というイメージがあります。

ただ全世界に目を向ければ様子は違っており、例えばアメリカは人口が増え続けているため、不動産価格が毎年上昇するのがむしろ常識になっています。以下は実際に公表されている米国不動産価格推移の統計データです。

日本だと、中古価格が新築価格を上回るケースは基本的にありません。ただ、アメリカでは新築よりも中古のほうが高額になるのは普通です。上図のように不動産価格が上昇し続けているからです。

アメリカで節税に優れているのは、不動産価格が下がらず、むしろ上がるからになります。しかも不動産価格が上昇するため、高額なキャピタルゲイン(売却益)を得られるようになります。

過去のデータから、住宅価格は全米で毎年3~4%ほど上昇していることが分かっています。そのため、キャピタルゲインによる利回りが年間3~4%ほど加わると考えるようにしましょう。

  • インカムゲイン(賃料収入)による利回り
  • 節税効果による、日本で支払う税金の削減
  • キャピタルゲインによる利回り

これら節税やキャピタルゲインまですべて考慮すると、米国不動産で実質利回りが8%を超えるのは実は簡単です。日本での投資でこれだけの利回りを出すには地方都市でなければ無理です。ただアメリカだと、テキサス州ダラスなどそれなりに規模の大きな都市でもこうした利回りを実現できるようになっています。

アパート経営でなく、一戸建て投資など失敗なしが大前提

なお、米国不動産での賃貸経営で優れた利回りを得られるとはいっても、事前に正しい知識を付けたうえで投資することが大前提となります。

リスクの高い不動産へ投資し、詐欺に遭って失敗する人のほとんどは知識不足です。例えば日本で不動産投資というと、アパート経営・マンション経営を活用するのが一般的です。ただ、アメリカでアパートによる賃貸経営を実践するとほぼ確実に失敗します。

アメリカでは家族で郊外に住むのが一般的です。また、アパートの多いダウンタウン(街の繁華街)は治安が悪く、敢えてそうした地区へ住む人は少ないです。そのためアパート経営しても低所得者を相手にすることになりますし、賃貸需要も少ないです。

また不動産を売却するとき、郊外の戸建て住宅ならわりとすぐに売却先を見つけられるものの、アパートの一室だと欲しい人がいないため売却が難しいです。つまり、投資の出口を作れません。

ここまで述べた利回りを作り出すのは、アメリカ不動産投資の基本を理解し、失敗しない方法を事前に学んでいるからこそ可能になります。米国でアパート経営して成功することはないため、優れた利回りを考える場合、アメリカ不動産投資で失敗しない方法を事前に理解するようにしましょう。

米国不動産の利回りを知り、節税しながら資産運用する

アメリカ不動産へ投資するとき、すべての人で気になるのが利回りです。利回りがいいほど資産運用できるため、多くのお金を手にできるようになります。

ただ、当然ですがエリアごとに利回りは違います。このとき利回りの良すぎる物件は治安の悪いエリアのため、投資を避けるのが基本です。なお治安の良いエリアで富裕層を相手に投資をする場合、場所を選べば実質利回り3.5~4%ほどが可能になります。

しかし米国不動産の場合、インカムゲイン(賃料収入)での利回りだけで考える人などいません。これに節税効果やキャピタルゲインによる利回りも加味します。そうすれば、実質利回りは8%を超えてくるようになります。

日本とは違い、インカムゲイン以外の効果を狙えるのがアメリカ不動産投資です。海外不動産での利回りでは、ここまで理解したうえで賃貸経営を検討するようにしましょう。

米国不動産投資で個人・法人が節税し、利回り7%以上の物件で資産運用する

最もリスクが低く、条件が良い海外不動産投資の国がアメリカです。「海外不動産投資=アメリカ不動産」というほどであり、これには人口増加や空室率の低さ、物件価格の値上がりなどが理由として挙げられます。

東南アジアの不動産だとインカムゲイン(賃料収入)の利益を得られず、節税効果もありません。一方で米国不動産では「インカムゲイン」「キャピタルゲイン」「節税効果」の3つを得られるため、圧倒的に優れた利回りを実現できるようになります。

ただアメリカ不動産の中でも富裕層向けでリスクが低く、さらには将来の値上がりを期待できる物件へ投資しなければいけません。

これを実現するため、アメリカ現地にオフィスをもつ優良の大手エージェント会社を紹介します。「すべて日本語で完結できる」「融資を引き出せる」「物件購入後の管理や売却までサポートしてくれる」という会社であり、米国不動産投資での問題点をすべて解決できるようになっています。

なおリスクの高い物件は取り扱っていない会社であり、インカムゲイン(賃料収入)での利回りは7~8%ほどになります。ただ、こうした利回りにて米国不動産へ投資し、数年後の物件価格の値上がりを期待しつつ、さらには個人・法人による節税まで可能になっています。

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