投資をするとき、必ずリスクを背負うことになります。ただ不動産投資の場合、サブリースという言葉が使われるケースがあります。いわゆる家賃保証のことであり、サブリースによって毎月の家賃が確定するようになります。

一見すると、非常に優れた内容に思えてしまいます。ただ不動産投資において、物件販売時にサブリース(家賃保証)を謳う業者は100%詐欺です。そのため、こうした業者からは絶対に不動産を購入してはいけません。

なぜ、家賃保証にも関わらず詐欺に遭遇してしまうのでしょうか。事前の知識がないと騙されてしまうため、海外不動産投資でのサブリースがどのような実態になっているのか理解しなければいけません。

ここでは海外不動産投資で騙されやすいサブリース(家賃保証)の内容について、実際の中身を解説していきます。

空室リスクのなくなるサブリース

通常の不動産投資であれば、賃貸契約者とその家に住む人は同一人物になります。日本でも海外でも、家に住む人を見つけることでその人と契約し、賃料収入を得るのです。

ただこうした一般的な不動産投資だと、物件投資後に住んでくれる人を見つけられるかどうか分かりません。ダメな物件だった場合、投資したのはいいものの住んでくれる人が見つからず、結果としてお金だけ出ていくことがよく起こります。

そこで出てくるのがサブリースです。日本だとサブリース会社が存在し、不動産オーナーからサブリース会社が対象の物件を借ります。その結果、不動産オーナーにはサブリース会社から毎月安定した賃料収入を得られるというわけです。

一方でサブリース会社については、そのあとすぐに賃貸マンションへ住んでくれる人を見つけ、これによって家賃収入を得られるようになります。

もちろん、不動産オーナーへ支払う毎月の家賃は低めに設定して、実際に住む人からは多めの賃料をもらうようにします。こうして、その差額分を儲けるというわけです。

サブリース会社としては、実際に不動産を購入しなくても不動産オーナーのように賃料収入を得られるというメリットがあります。またオーナーとしては、サブリースによって家賃が保証されるという優れた利点があります。

日本は空室率が高いのでサブリースのビジネスが成り立つ

特に日本だと空室率が高めであり、東京でも空室率は11%以上となります。そうしたとき、自ら集客できる不動産会社の場合、サブリースをビジネスとして実施していることがよくあります。

単に賃貸不動産の仲介をするだけだと、「成功報酬として家賃の1ヵ月分をもらえる」くらいのビジネスに留まります。そこでサブリースを行い、「自社がサブリースしている部屋」で賃貸契約を決めさせることができれば、「家賃の1ヵ月分 + 毎月の賃料収入」まで得られるようになります。

自ら集客できる不動産会社であれば、サブリースのビジネスを展開するメリットが大きいです。また日本では空室率が高いため、こうしたサブリースが重宝されるというわけです。

もちろんサブリース会社は「どのような物件でもいいので借りる」というわけではありません。住んでくれる人を見つけやすい物件かどうかを調査し、その後にサブリースの契約をするか決めるようになります。このときは物件内容やリフォームの様子など、あらゆる観点から調査されると考えましょう。

家賃保証の海外不動産業者は詐欺でトラブルばかり

それでは、海外についてはどうなのでしょうか。これについて、海外不動産投資でも利回り保証の案件がいくつも存在します。例えば、以下のような案件になります。

このように、家賃保証となっています。また、投資後の買取オプションまで付けられています。日本人は手堅い投資が大好きなため、こうしたサブリース付きの投資物件があると安心してしまいがちです。

ただ「自ら投資した後にサブリース会社を見つけ、サブリース会社からの厳しいチェックを受ける」という状況ではなく、最初から家賃保証となっている物件は100%詐欺です。別に海外に限らず日本でも詐欺物件の代表ですが、投資家が物件を購入する段階から家賃保証となっている時点でおかしいと気づかなければいけません。

これにはいくつもの理由があり、それぞれどのようになっているのか詐欺内容のからくりを確認していきます。

空室保証の利回り条件が途中で変更される

サブリースで家賃を保証してくれるとはいっても、途中で勝手に保証内容を変更されることはよくあります。例えば「5年で利回り8%を保証」としていても、2年が経過した時点で利回りを5%に下げられることはよくあります。

これについては、海外に限らず日本でも広く問題になっています。中小のサブリース会社に限らず、大手の不動産会社であっても「一方的にサブリース契約を途中で見直させる」ことを実施しています。例えば、以下は実際にニュースとなったケースです。

このケースでは、大手不動産会社のレオパレスが一方的にサブリースでの賃料減額を要求し、合意させたというものです。また合意しなかった場合、契約解除になるというものです。

ただ、このニュースでは「レオパレスのやり方が違法」と判断を下されたので良かったものの、海外だとそうしたことは無理です。海外現地にて裁判を起こすのは大変ですし、日本とは勝手が違ってきます。そのため海外不動産だと、日本よりもサブリース契約の一方的な見直し請求を受けやすいのです。

日本でさえ、サブリース契約での詐欺やトラブルが多発しているほどです。これが海外不動産だと、ほぼ100%の確率で家賃保証の条件変更が後で発生し、トラブルになると理解しましょう。

本当は低利回りの案件の可能性は高い

また購入時点から空室保証となっている物件だと、実際の利回りはもっと低いかもしれません。つまり本当は表面利回り6%ほどの価値しかないにも関わらず、表面利回り8%にて家賃保証を出していることがよくあるのです。

本当は利回り6%にも関わらず、なぜ利回り8%の提示が可能なのでしょうか。この理由は単純であり、投資物件の購入費用に多額の手数料を上乗せし、この手数料の中から「足りない利回り分2%を捻出する」からです。

また本来よりも高い利回りを支払い続けると、当然ながらサブリース契約を交わしているサブリース会社側はお金が目減りしていきます。そこで投資家が物件購入して半年後など頃合いを見計らい、一方的な条件変更を迫ります。

こうして条件変更させ、利回り4%などの支払いに再設定すれば、サブリース会社としては「利回り6%分の賃料を受け取り、不動産オーナーへ4%分の利回りを支払う」ようにすれば問題ありません。

海外不動産投資で空室保証をしておけば、このようにして「本来よりも利回りが高いように見せかけて売りつけ、後で条件を変更させる手法」を行うことが可能になります。

途中の解約リスクが高いサブリースの家賃保証

ちなみに、こうした海外不動産投資のサブリースで最も多いトラブルは家賃保証額の減額ではありません。そうではなく、「途中でサブリース会社が逃げる」ことになります。要は、家賃の支払いすらなくなるというわけです。

海外不動産会社としては、家賃保証をしていたとしても物件を投資家に売ることで、高額な手数料さえ手にできれば問題ありません。あとは数ヶ月後、一方的に契約を解除したり、会社そのものをなくして逃げたりするのです。

日本だと相手を提訴できますが、既に述べた通り海外だと圧倒的にハードルが高いです。海外で現地の弁護士に依頼し、日本語をすべて現地の言葉へ翻訳し、手続きを進めるのは現実的ではありません。

海外不動産投資では、どの不動産会社を活用するのかが最も重要です。そうしたとき、サブリースによって家賃保証を謳っている時点で怪しい詐欺会社だと認識しなければいけません。購入時点から空室保証しているのは、後で逃げることを考えている証拠なのです。

東南アジアやヨーロッパなどは利回り保証が出てくる

なお、こうしたサブリースの案件はリスクの高い投資物件であるほど出てきやすくなります。そのため、特に東南アジアやヨーロッパでの投資だと頻繁に家賃保証の案件が出されるようになります。

特に以下の案件では家賃保証が盛んです。

  • プレビルド(完成前の建物)への投資
  • 主要都市ではなく、地方(タイ・パタヤなど)の不動産
  • ホテル投資の案件
  • イギリス学生寮への投資

ただ、これらの案件は非常にリスクが高く、むしろ失敗確率のほうが圧倒的に高いことで知られています。つまりハイリスク・ローリターンの案件なわけですが、こうした内容の海外不動産投資ほど家賃保証となります。

例えば、以下のような投資案件はダメな要素がすべて詰まっているといえます。

利回り7%を5年保証するホテル投資の案件であり、しかも投資場所はタイの田舎街であるパタヤです。これだけダメな要素ばかりの投資案件も珍しいですが、サブリース契約を信じて投資を行うと、数ヶ月後に不動産業者が逃げて家賃保証が存在しなくなるトラブルに陥ります。

リスクの高い物件ほどサブリース(家賃保証)という言葉を利用し、リスクがないように見せかける手法が広く横行しているのです。

低リスクのアメリカ不動産など、優良物件は空室に悩まない

そのため、サブリースなど詐欺が横行している「見かけの家賃保証」に騙されるのではなく、真っ当な海外不動産投資を行うようにしましょう。

例えば海外不動産投資の中でも、最もリスクの低い投資先はアメリカです。もちろんデトロイトなど治安の悪い地域に投資すると失敗しやすいですが、そうではなく治安の良いエリアを選び、正しく投資をすれば問題なく資産運用できるようになります。

このとき、以下のような一戸建て住宅へ投資して富裕層を住まわせるのが失敗しないコツです。

アメリカは非常に空室率が低く、全米平均で7%ほどです。日本だと東京でも空室率が11%以上なので、どれだけ空室率が低いか分かります。アメリカはずっと人口が増加し続けており、賃貸需要が高く、空室に悩む必要のない国で有名なのです。

要は米国不動産へ投資すれば、特に家賃保証などを考えなかったとしても、よほど変な物件へ投資しない限りは空室が存在しないというわけです。

海外不動産でサブリースは最悪の投資案件

一見すると、サブリースによって家賃保証があると非常に優れた投資案件のように思えてしまいます。ただ実際には、こうした空室保証や利回り保証をしている海外不動産投資の案件は100%詐欺のため、絶対に投資しないようにしましょう。

投資であるため、特に何も対処せずに利回りが保証されるわけがありません。物件購入時点から利回り保証がある場合、途中で条件変更の見直しがあったり、途中で会社が投資家から逃げたりして、ほぼトラブルに陥る現実は理解しましょう。

これが日本なら、弁護士に依頼して裁判を起こすことも可能です。ただ海外の案件になるため、現地で訴訟を起こすにしてもハードルが高く現実的に無理です。海外不動産だと、日本のサブリースよりも投資家から逃げやすい環境が整っているのです。

ここまで述べたことが家賃保証の実態です。詐欺に遭わないためにも、海外不動産投資のサブリース案件は必ず避けるようにしましょう。

米国不動産投資で個人・法人が節税し、利回り7%以上の物件で資産運用する

最もリスクが低く、条件が良い海外不動産投資の国がアメリカです。「海外不動産投資=アメリカ不動産」というほどであり、これには人口増加や空室率の低さ、物件価格の値上がりなどが理由として挙げられます。

東南アジアの不動産だとインカムゲイン(賃料収入)の利益を得られず、節税効果もありません。一方で米国不動産では「インカムゲイン」「キャピタルゲイン」「節税効果」の3つを得られるため、圧倒的に優れた利回りを実現できるようになります。

ただアメリカ不動産の中でも富裕層向けでリスクが低く、さらには将来の値上がりを期待できる物件へ投資しなければいけません。

これを実現するため、アメリカ現地にオフィスをもつ優良の大手エージェント会社を紹介します。「すべて日本語で完結できる」「融資を引き出せる」「物件購入後の管理や売却までサポートしてくれる」という会社であり、米国不動産投資での問題点をすべて解決できるようになっています。

なおリスクの高い物件は取り扱っていない会社であり、インカムゲイン(賃料収入)での利回りは7~8%ほどになります。ただ、こうした利回りにて米国不動産へ投資し、数年後の物件価格の値上がりを期待しつつ、さらには個人・法人による節税まで可能になっています。

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