法人カードの中でも、最高級のクレジットカードとしてプラチナカードがあります。これらプラチナカードとして、JCBが発行している法人カードにJCBプラチナ法人カードがあります。
JCBはクレジットカードのブランドとして広く知られていますが、プラチナ法人カードなのでそのサービス内容は非常に優れたものになります。
それでは、JCBプラチナ法人カードにはどのような特徴があるのでしょうか。以下では、法人カードして最高級のサービスを受け取れるJCBプラチナ法人カードについて確認していきます。
JCBプラチナ法人カード | |
対象 | 個人事業主・法人 |
券面 | |
年会費 | 33,000円(税込) |
追加カード | 6,600円(税込) |
還元率 | 0.5% |
ETCカード年会費 | 無料 |
ETCカード枚数制限 | 複数枚発行可能 |
限度額 | 個別設定(公式サイト参照) |
国際ブランド |
もくじ
JCBプラチナ法人カードの審査
プラチナカードであるため、個人事業主(自営業)や法人が申し込むときはある程度ビジネスでの実績が要求されます。少なくとも、ビジネスを開始してすぐの個人事業主や設立一年未満の法人が申請して審査に通過する法人カードではありません。
JCBプラチナ法人カードを手にするためには、「JCB法人カードを何年か継続して使用している」「ほかの法人カードを保有して使っており、ビジネス経験も長い」などのような実績が必要となります。
それでは、どのような審査基準なのかというと具体的な基準は明らかにされていません。ステータス性の高いカードであるほど審査基準は不明ですが、これはJCBプラチナ法人カードも同様なのです。
ただ、一般的に法人カードは審査が厳しかったとしても「独立(起業)して3年以上が経過し、2年以上黒字であれば発行できる」とされています。この基準に合致している個人事業主や法人であれば、JCBプラチナ法人カードに申請しても問題ありません。
年会費は高め
プラチナ法人カードであるため、年会費は高めに設定されています。JCBプラチナ法人カードを発行する場合、年会費は33,000円(税込)です。
また、役員や従業員用に追加カードを発行することができるようになっており、このときは追加カード一枚につき年会費6,600円(税込)が加算されます。
JCB法人カードの場合、一般カードは年会費1,375円(税込)であり、ゴールドカードでは年会費11,000円(税込)です。これに比べると非常に高額な年会費になっています。
ポイント還元率は0.5%
JCB法人カードの還元率は0.5%です。これは、プラチナカードであるJCBプラチナ法人カードでも同様です。
JCB法人カードで決済したとき、OkiDokiポイントがたまります。このときのポイントを活用すれば、還元率0.5%で商品券や品物と交換することができるのです。
なお、JCB法人カードではマイルでためることもできます。このときはOkiDokiポイントを後でマイルに変換する必要があります。マイルはANAやJALなど、JCBとは関係ない別会社のポイントであるため、移行すると還元率は悪くなります。
JCBプラチナ法人カードを活用し、ANAマイルやJALマイルをためることを考えた場合、ポイント還元率0.3%になります。
・ポイント付与のボーナスサービス:JCBスターメンバーズ
なお、たまるOkiDokiポイントは法人カードの年間使用額によって変わってきます。JCBプラチナ法人カードを利用する人では、カード決済額の多い人がほとんどです。そのため、どれだけカード決済すればポイント付与のボーナスがあるのか確認しなければいけません。
JCBにはポイント還元率を増加させるボーナスポイントが存在します。これをJCBスターメンバーズといいますが、JCBプラチナ法人カードであれば以下のようになります。
ランク | 年間利用額 | ボーナスポイント | 還元率 |
ロイヤルαPLUS | 300万円以上 | 70% | 0.85% |
スターαPLUS | 100万円以上 | 60% | 0.8% |
スターβPLUS | 50万円以上 | 30% | 0.65% |
スターePLUS | 30万円以上 | 20% | 0.6% |
それ以外PLUS | 30万円未満 | - | 0.5% |
例えば、年間300万円以上のカード利用がある場合、ロイヤルαPLUSというランクになります。これにより、次年度からボーナスポイントが付与されて還元率0.85%になります。還元率0.5%から、大幅にポイント還元率が改善されるのです。
こうした還元率のボーナスサービスがあるため、JCBプラチナ法人カードで決済額の大きい個人事業主や法人では、より効率的にポイントが付くようになります。
JCBプラチナ法人カードはインビテーション不要
プラチナカードをもつとき、法人カードではインビテーション(招待)が必要になることがあります。個人カードでインビテーション制にしているステータス性の高いカードは多いです。
それでは法人カードではどうかというと、JCB法人プラチナカードはインビテーション制ではありません。つまり、誰でも申請することができます。
もちろん、前述のとおり審査は厳しいのでビジネス初心者や設立一年未満の会社では厳しいです。ただ、ある程度ビジネスを続けている個人事業主・フリーランスや会社であれば、いきなりJCBプラチナ法人カードへ申請し、カードを手にすることができます。
JCB法人カードを使用する特典
それでは、なぜこれだけの年会費を支払ってもJCBプラチナ法人カードを保有する人が多いのでしょうか。それは、JCBプラチナ法人カードには優れたサービスがあるからです。
どのようなスペックなのかについて、そのメリットや特典を確認していきます。
家族特約まで含めた海外旅行傷害保険
クレジットカードをもつとき、重要なものの一つとして海外旅行傷害保険があります。これは、外国でケガや病気をしたときに補償してくれる制度を指します。
旅行保険に入らなければ、現地で入院したときの医療費は高額になります。ただ、クレジットカードに海外旅行傷害保険が付いていれば、医療費が高額にならなくて済むのです。
JCBプラチナ法人カードでは最高1億円の旅行保険が付いており、傷害保険・疾病保険(ケガや病気のときの保険)は1,000万円まで付いています。これだけの補償があれば、海外出張があったとしても新たに旅行保険に入る必要はありません。
利用付帯なので、クレジットカードを利用して航空券や現地の公共交通機関、ホテル代、ツアー代を支払うことでこれらの補償が適応されます。
さらに、海外旅行傷害保険は家族付帯です。つまり、同居している配偶者や親、未婚の子供まで含みます。そのため家族旅行をするときであっても、子供が現地で病気をして入院したときも補償の対象になります。
家族旅行の場合、経費で落とせないので法人カードで決済することはありません。ただ、利用付帯でビジネスのついでに家族が付いてくる場合、JCBプラチナ法人カードが一枚あるだけで安心です。家族特約まである法人カードは非常に少ないため、家族特約があるのは非常にありがたいです。
飛行機遅延やロストバゲージにも対応
さらに、飛行機を利用するときは乗り継ぎで遅れて乗り過ごすことがあります。また、海外では意外とロストバゲージ(スーツケースが届かなかったり、どこかへ消えたりすること)が起こります。
こうした飛行機でのトラブルでは食事代や衣服代、ホテル代がよけいにかかります。しかしJCB法人プラチナカードであれば、こうしたトラブルのときであっても補償してくれます。
なお、国内旅行傷害保険やショッピング保険も充実しています。
プライオリティ・パスの付帯
国際空港の空港ラウンジを活用できるカードとして、プライオリティ・パスがあります。
全国の空港には、ゴールドカード以上のクレジットカードを提示すると入ることのできるラウンジが存在します。ただ、世界の主要国際空港にはさらにグレードの高いラウンジが存在し、プライオリティ・パスを提示することで入れるラウンジが存在します。
プライオリティ・パスで入れる空港ラウンジはアルコールが飲み放題で食事もできるなど、優れたラウンジであることがほとんどです。
私もこれまで、海外出張のときは何度もプライオリティ・パスを利用して飛行機の待ち時間を有意義に過ごしたことがあります。
プライオリティ・パスをもつためには、年間429ドル(約43,000円)が必要になります。これを年会費無料で保有することができます。ただし、一緒に搭乗する人まではプライオリティ・パスの適応にならないことに注意が必要です。
グルメベネフィットの活用:コンシェルジュサービス
プラチナカードといえば、コンシェルジュサービスがあるのは有名です。つまり、急な出張があってホテルの予約をしていないときであったり、会食で良い店を押さえたかったりするとき、クレジットカードのコンシェルジュへ丸投げするのです。
こうしたサービスの中でも、JCBプラチナ法人カードで非常に優れた特典としてグルメベネフィットがあります。JCBプラチナ法人カードを手にしたとき、必ず利用すべきサービスの一つがグルメベネフィットでもあります。
高級レストランが対象になりますが、グルメベネフィットでは「所定のコースメニューを2名以上で予約すると、1名分が無料になる」という非常に優れた特典内容になっています。どれも一流店なので高級ですが、1名が無料になることを考えると全体的には非常に安くなります。
利用方法は簡単であり、予約希望日の3日前までに日時・人数をコンシェルジュデスクへ電話して伝えるだけです。あとは、食事をしたときにJCBプラチナ法人カードで支払うだけで問題ありません。
記念日での食事であれば、いずれにしても高級店を利用することになります。こうしたとき、「得意先を接待した」ということにして、経費で落として節税しながら1名分を無料にするといいです。
グルメベネフィットの利用回数に制限はなく、何度でも利用することができます。同じ店を何度も優待するのは無理ですが、店が違えばグルメベネフィットを使って1名分を無料にできるのです。2名で行ったときは実質的に半額になるため、高級店であっても行きやすくなります。
JCBプラチナ法人カードでJCB THE CLASSを手に入れる
JCBのブラックカードであるため、当然ながら誰でもJCB THE CLASSを入手できるわけではありません。JCB THE CLASSはインビテーション制であるため、カードをたくさん利用して招待が届くようにする必要があります。
しかし、いくら稼いでいる経営者であっても個人カードの決済額はそこまで大きくはなりません。そこで、JCBプラチナ法人カードを活用してたくさん決済するのです。そうすれば、JCBカードでたくさんクレジットカードを使っているという実績を作ることができます。
この場合、個人クレジットカードでもJCBカードを保有しているという条件は必要ですが、個人カードだけでなく法人カードまで利用することで、JCB THE CLASSのインビテーションが届きやすくなるのです。
ステータス性の高いJCBプラチナ法人カードを活用する
法人カードの中でも、JCBプラチナ法人カードはステータス性の高いカードとして知られています。これは、審査基準が他の法人カードよりも高いことからも明らかです。
ポイント還元率については、他にも優れた法人カードが存在します。ただ、海外旅行傷害保険の補償が高額だったり、その他の優待特典に強みがあったりとJCBプラチナ法人カードならではのメリットがあります。特に海外旅行傷害保険は家族まで利用付帯になるため、旅行保険に入らなくて済みます。
また、プライオリティ・パスを活用し、グルメベネフィットを年2回ほど利用すれば、年会費分のもとを十分に取ることができます。
ステータス性が高いとそれだけ多くの特典があります。これらをうまく活用することで、年会費以上のメリットを受け取れるようになります。
JCBプラチナ法人カード | |
対象 | 個人事業主・法人 |
券面 | |
年会費 | 33,000円(税込) |
追加カード | 6,600円(税込) |
還元率 | 0.5% |
ETCカード年会費 | 無料 |
ETCカード枚数制限 | 複数枚発行可能 |
限度額 | 個別設定(公式サイト参照) |
国際ブランド | |
海外旅行傷害保険 | 最高1億円 |
国内旅行傷害保険 | 最高1億円 |
ショッピング保険 | 最高500万円 |
その他サービス | ・飛行機遅延、ロストバゲージへの対応 ・プライオリティ・パス(空港ラウンジの利用) ・ゴルフエントリーサービス ・グルメベネフィット |