ビジネスをする個人事業主や法人経営者にとって、ガソリン代が大きくのしかかることがよくあります。営業のために車を使ったり、高速道路を利用したりする機会が多い場合はどうしてもガソリン代が高くなります。

このとき、ガソリン代が安くなる法人カードがないのか考えてしまいます。給油カードをうまく使うことでガソリン代を安くするのです。

法人カードの中でも、ガソリン代の支払いがお得になる法人ガソリンカードとしてシナジーJCB法人カードがあります。

最大10円/リットルの値引きがあるなど、シナジーJCB法人カードとして法人ガソリンカードを発行するメリットは大きいです。

一般カードゴールドカード
対象 個人事業主・法人
券面
年会費2,200円(初年度無料11,000円
追加カード2,200円3,300円
還元率ガソリン値引きで還元
ETCカード年会費無料
ETCカード枚数制限複数枚発行可能
限度額公式サイト参照
国際ブランド

シナジーJCB法人カードのガソリン代値引き

法人ガソリンカードの中でも、エッソ・ゼネラル・モービルで使用できる法人カードがシナジーJCB法人カードです。

法人ガソリンカードというと、特定のガソリンスタンド(SS)で利用することにより、ガソリン代の値引きがあるように思えます。ただ、ほとんどのガソリンカードにはそうしたガソリン代の値引きがありません。

そうした中、シナジーJCB法人カードは「エッソ・ゼネラル・モービルで使用することにより、ガソリン代を大幅に割引してもらえる」という明確なメリットがあります。単純にガソリン代が安くなるため、非常にわかりやすい法人ガソリンカードになっています。

それでは、具体的にどれくらいの値引きがあるのかというと、以下のようになります。

月のカード利用額一般カードゴールドカード
7万円以上7円/L引き10円/L引き
5万円~7万円未満5円/L引き8円/L引き
2万円~5万円未満3円/L引き6円/L引き
1万円~2万円未満2円/L引き5円/L引き
1万円未満1円/L引き4円/L引き

このように、一般カードであれば最大で「7円/L引き」になり、ゴールドカードであれば最大で「10円/L引き 」になります。

・月のショッピング利用額でカード利用額を計算する

ただ、この数字だけを見ると「月7万円以上もガソリン給油しなければいけないのか? そこまでの金額を給油することはない」と考える個人事業主や法人経営者がいると思います。

しかし、問題ありません。月7万円以上というのは、ガソリン給油した金額ではありません。広告費のカード決済や飲食店での利用、携帯電話代を含め、通常のショッピング利用の総額が月7万円以上でガソリン値引きが適応されます。

普通の買い物で月7万円以上であれば、一般カードで「7円/L引き」、ゴールドカードで「10円/L引き 」が適応されるようになるのです。ショッピング利用で月7万円であれば、経営者であれば簡単です。

そのため、シナジーJCB法人カードを手にした状態であれば、エッソ・ゼネラル・モービルの利用で大きなガソリン値引きを期待できると考えてください。

ガソリン値引きの上限などの注意点

これだけのガソリン代の値引きがあるとなると、非常に大きな経費削減になるように思います。ただ、シナジーJCB法人カードを利用するときは注意点があります。それは、ガソリン値引きの上限です。

ガソリン代が安くなるのは、月300Lまでと決められています。それ以上のガソリン給油については、値引きがありません。

そのため、例えば一般カードであれば月に「300L × 7円/L引き = 2,100円」まで安くなります。ゴールドカードであれば、「300L × 10円/L引き = 3,000円」が最大の値引き額です。上限があることについては注意しなければいけません。

ただ、一般カードの年会費は2,200円(初年度無料)です。ゴールドカードであっても年会費11,000円です。

仮に一般カードへ申し込む場合、月に23L以上の給油(7円/L引きで計算)があれば、年会費以上のガソリン割引を期待できます。年会費の高いゴールドカードへ申し込んだとしても、月80L以上の給油(10円/L引きで計算)をする人であれば、年会費分の元を取ることができます。

逆に言えば、月にそこまで給油をしない人であればシナジーJCB法人カードを申し込むメリットはありません。また、月300L以上の値引きはないため、給油量が月に300Lを超えそうになったら他の法人カードを利用するといいです。シナジーJCB法人カードにはポイント還元がないからです。

なお、このときの値引きでは、給油時ではなく請求時の値引きになります。つまり、ガソリン給油してカード決済額の請求が来るときにガソリン代が安くなっているのです。

シナジーJCB法人カードのスペック

給油代が安くなることはわかりましたが、シナジーJCB法人カードにはどのような特徴があるのでしょうか。クレジットカードのスペックがわからなければ、法人カードを申請することはできません。

そこで、シナジーJCB法人カードに備わっているスペックについて確認していきます。

ポイント還元率は存在しない

先ほど少し触れましたが、シナジーJCB法人カードにポイント付与はありません。

通常のクレジットカードであると、ポイント還元率が設定されています。例えば、JCB法人カードであると還元率0.5%です。

JCB一般法人カードJCBゴールド法人カード
券面houjinjcbhoujinjcb2
還元率0.5%

還元率0.5%であるため、例えば1,000円の買い物をすれば5円分のポイントが付きます。

JCBカードではOki Dokiポイントが付与されます。ただ、シナジーJCB法人カードにこうしたポイント還元は設定されておらず、その代わりとしてガソリン代の値引きがあります。

ポイント付与はないものの、ガソリン代の値引き額が非常に大きいため、お得に法人カードを利用するためにもクレジットカードをうまく使い分けましょう。おすすめは以下のようになります。

  • 月7万円をギリギリ超えるくらいのカード決済にする
  • ガソリン給油で300Lを超えそうになれば他の法人カード決済にする

月に7万円以上のショッピング利用があれば、ガソリン値引きの恩恵を受けることができます。ただ、その恩恵は月300Lまでであり、それ以上の給油であれば「ポイント付与のある法人カードを利用する」ようにしましょう。

これにより、ビジネスでの経費を削減することができます。

法人ETCカードが何枚でも無料

ガソリン代について気にする個人事業主や法人経営者であれば、高速道路・有料道路を利用する機会があるはずです。そうしたとき、法人ETCカードがあれば便利です。

シナジーJCB法人カードであれば、法人ETCカードを無料で何枚も発行することができます。

また、法人ETCカードは複数枚を発行することができます。ただ、発行枚数については希望に添えないことがあります。しかし、複数枚を保有できるという柔軟性の高いカードです。

高速道路の利用状況についてはウェブ上ですべて管理できます。社員が利用した分についても、入った料金所や出た料金所を含め、自動で管理して経費処理を簡素化できます。

スピードパスによる時間短縮

法人ETCカードを利用すれば、そのつど現金精算をしなくていいですし、高速道路の料金所を素早く通過できます。

早い決済を実現するのは非常に重要であり、これによって時間短縮による業務効率化を図れます。仮に社員が10人だとすると、ガソリンスタンドでの支払いに5分かかる場合、それだけで50分の損失です。

これが積み重なっていくと、会社に大きな影響を与えます。そうしたとき、かざすだけでガソリン代の決済が可能なものにスピードパスがあります。

エッソ・ゼネラル・モービルにある端末(計量器)にスピードパスをかざすだけで決済できるため、ETCカードと同じように無駄な待ち時間が発生せず、スムーズに業務へ戻ることができます。

審査は一般的なJCB法人カードと同じ

クレジットカードを申請するとき、気になるものとして審査があります。シナジーJCB法人カードの審査はJCB法人カードと同じです。

シナジーJCB法人カードの国際ブランドはJCBです。JCBとガソリン会社(エッソ・ゼネラル・モービル)が提携しているわけですが、実際の審査はJCBが行います。そのため、通常のJCB法人カードと審査の厳しさは同じだと考えてください。

JCB法人カードについては、審査がゆるいわけではないものの、特別厳しいわけでもありません。まだ実績の少ない個人事業主であったり、起業直後の法人であったりしても問題なく審査に通過することができます。

法人カードであるため、審査には時間がかかります。通常、カード申請して実際に手元に届くには一ヵ月ほどの時間が必要です。ただ、法人カードの中ではJCBの審査は早く、2週間ほどで手元に届くこともあります。

審査に必要な書類

なお、シナジーJCB法人カードへ申請するときに必要な書類としては以下のようなものがあります。

・法人確認書類(個人事業主は免除)

発行6ヵ月以内の履歴事項全部証明書(登記簿謄本)の原本かコピーを送ります。

・本人確認書類

運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなど、本人であることを確認できる書類のコピーを送ります。

・補完資料

「申請時、ウェブ上で記載した住所」と「本人確認書類の住所」が違うなど、資料と異なる場合は保管資料が必要になります。公共料金や国税の領収書など、必要な書類のコピーを用意します。

他の給油カードとの比較

法人カードの中でも、給油カードは他にも存在します。それでは、他の法人ガソリンカードと比較した場合、シナジーJCB法人カードはどのように違うのでしょうか。

このとき、一般カードで比較すると以下のようになります。

シナジーJCB法人カードシェルビジネスカード
券面
年会費2,200円(初年度無料1,375円(初年度無料
還元率ガソリン値引きで還元0~3%
国際ブランド

法人ガソリンカードとしては、他にもコスモ コーポレートJCBカードなどもあります。ただ、給油カードの中でもコスモ コーポレートJCBカードはガソリン値引きがないなど、あまり得をすることがないので除外します。

申し込むべき法人ガソリンカードとしては、シナジーJCB法人カード以外にもシェルビジネスカードがあります。

・値引き率ではシナジーJCB法人カードが圧勝

法人カードを発行するときのお得度でいえば、シナジーJCB法人カードの方が圧倒的に優れています。単純にガソリン代が非常に安くなるからです。

一方のシェルビジネスカードの場合、ガソリン値引きではなく「月の利用額に応じて最大3%のキャッシュバックがある」という仕様になっています。

ただ、月100万円以上の利用がないと3%のキャッシュバックにならないなど、厳しい条件があります。さらに、すべてのショッピング利用分がキャッシュバックされるわけではなく、「昭和シェル利用分」「JR代・航空券代」「高速料金」「宿泊料金」「タクシー料金」と限られています。

このため、経費削減のために給油カードをもつ場合はシナジーJCB法人カードが優れています。

また、エッソ・ゼネラル・モービルであれば、ガソリンスタンドの数も昭和シェルとほぼ変わりません。両社とも、全国約3,400店舗ほどです。そのため、特別な理由がない限りはシナジーJCB法人カードへ申し込むようにしましょう。

一般カードとゴールドカードの違い

シナジーJCB法人カードへ申し込むとき、他に気になるものとして一般カードとゴールドカードの違いがあります。両者を比べたとき、年会費が異なるのは当然ですが他に何が違うのでしょうか。

利用限度額で考えると、当然ながらゴールドカードの方がカード利用枠が多いです(限度額は公式サイト参照)。

ただ、他にもゴールドカードだけの特典があります。ゴールドカードだけのメリットとしては、以下のようなサービスがあります。

・海外旅行傷害保険

クレジットカードを考えるとき、重要なものの一つに海外旅行傷害保険があります。これがあれば、現地でケガや病気をしたとしても高額な医療費を支払う必要がありません。別途、海外旅行傷害保険に入る必要がないのです。

一般カードには海外旅行傷害保険がついていません。それに対して、ゴールドカードでは最高5,000万円が自動付帯です。自動付帯なので、クレジットカードを保有しているだけで保険適応されます。

また、シナジーJCB法人カードで航空券や旅行ツアー代を決済した場合、最高1億円まで補償されます。

・国内・海外航空機遅延保険

飛行機を使うとき、遅延や欠航などのトラブルを生じることがよくあります。そうしたとき、乗り継ぎ遅延によって搭乗すべき飛行機を逃したり、欠航により近くのホテルに泊まる必要が出たりしたときの補償がゴールドカードには存在します。最高2万円までが補償額となります。

また、海外で荷物が届かないことはよくあり、これをロストバゲージといいます。ロストバゲージのときもゴールドカードなら補償がおります。

・空港ラウンジの利用

ゴールドカード以上のクレジットカードを保有している場合、国内旅行であれば空港のラウンジを利用できます。国際線では少ないですが、国内線では以下のようなラウンジを利用可能です。

飛行機はどうしても待ち時間が長くなってしまいます。そうした待ち時間があったとしても、ゴールドカードがあれば快適に過ごせるようになります。

ゴールドカードラウンジに行き、航空券とゴールドカードを提示するだけでラウンジに入れます。そのため、手続きは非常に簡単です。

シナジーJCB法人カードに申し込む

給油カードの中でも、ガソリン代の割引メリットが最も大きいクレジットカードとしてシナジーJCB法人カードがあります。

法人ガソリンカードは他にも存在しますが、おそらく最も給油割引が大きいです。そのため、安くガソリンを入れたい場合はシナジーJCB法人カードへ申し込むようにしましょう。

ここで述べた以外にも、シナジーJCB法人カードには多くの特典があります。ただ、ほぼ利用しない機能ばかりであり、このページに記載していることがシナジーJCB法人カードのすべてだと考えて問題ありません。

ただ、月300Lまでしか割引適応されないなどのデメリットもあります。そのため、月300LまではシナジーJCB法人カードを使い、それ以上はポイント付与のある他の法人カードを利用するなど工夫するといいです。

一般カードかゴールドカードを迷った場合、「利用限度額」「ステータス性」「空港利用」を考えたうえで申し込むといいです。起業直後の人であっても問題なく申請できるため、審査についてはそこまで心配しなくても問題ありません。

一般カードゴールドカード
対象 個人事業主・法人
券面
年会費2,200円(初年度無料11,000円
追加カード2,200円3,300円
還元率ガソリン値引きで還元
ETCカード年会費無料
ETCカード枚数制限複数枚発行可能
限度額公式サイト参照
国際ブランド
海外旅行保険最高1億円(一部利用付帯)
※カード利用なしでも5,000万円は自動付帯
国内旅行保険最高5,000万円(自動付帯)
ショッピング保険最高100万円(海外だけ)最高500万円(国内&海外)
その他サービス空港ラウンジサービス
ゴルフエントリーサービス など

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