全日空が発行するANAマイルを効率的にためるビジネスカードとして、最も優れたクレジットカードがANA JCB法人カードです。
ANA JCB法人カードにはいくつか種類があります。その中でも、ANAマイルを考える場合、おすすめはANA JCB法人カード ワイドゴールドです。
ANA 法人カードには他にも種類があります。ただ、ANAマイルをためることを考えた場合、他のクレジットカードに申し込んでも条件が悪いために申請する意味がありません。必ず、ANA JCB法人カード ワイドゴールドを選択するようにしましょう。
一般カード | ワイドカード | ワイドゴールドカード | |
対象 | 個人事業主・法人 | ||
券面 | |||
年会費(税込) | 2,475円 | 12,925円 | 20,900円 |
追加カード(税込) | 825円 | 4,400円 | |
還元率 | 1.0~1.075% | ||
ボーナスマイル | 区間基本マイレージ×クラス・運賃倍率×10% | 区間基本マイレージ×クラス・運賃倍率×25% | |
マイル移行手数料 | 年間5,500円(税込) | 無料 | |
ETCカード年会費 | 無料 | ||
ETCカード枚数制限 | 複数枚発行可能 | ||
限度額 | 公式サイト参照 | ||
国際ブランド |
もくじ
個人事業主・会社に優れた全日空の法人向けクレジットカード
ANA(スターアライアンス加盟)のビジネスカードへ申し込む一番の理由としては、「ANAマイルをためること」があります。全日空のANA 法人カードを作るメリットはそれ以外にありません。
そのため、効率的に全日空のANAマイルをためることができるクレジットカードを作る必要があります。
ANA JCB法人カードの場合、還元率1%です。つまり、100円を利用したら1マイルたまると考えればいいです。
ただ、ANA 法人カードにはJCBの他にも、Visaとダイナースがあります。個人向けクレジットカードであれば、アメックスなども存在します。しかし、ANAの法人向けカードにはアメックスは存在しません。
それでは、Visaやダイナースはどうなのでしょうか。特徴的には、VisaとダイナースのANA 法人カードはANAマイルがたまりにくいです。
Visaはポイントがたまらず、ダイナースはたまりにくい
まず、ANA Visa 法人カードの場合、ポイントをためることができません。つまり、還元率0%です。それでは、ANA ダイナース 法人カードではどうなのでしょうか。ANA ダイナース 法人カードについても、JCBと同じように還元率1%とされています。
ただ、ダイナースでは電気代や税金の支払いなど公共料金を支払うときに還元率が半分になってしまいます。つまり、ANAマイルの還元率が0.5%になります。
節税の関係から公共料金を法人カードで支払ったり、ポイント付与のために税金をカード払いしたりすることはよくあります。そうしたとき、還元率が半分になるのは問題です。また、ダイナースでは年会費22,000円(税込)であり、ANA 法人カードの中で最も年会費が高額です。
一方でANA JCB法人カードであると、どのような場面であっても還元率1%以上です。特別な理由があってダイナースでないといけない場合を除いて、必ずANA JCB法人カードを選ぶようにしましょう。
ANA JCB法人カードであれば還元率1%を超える
ANA JCB法人カードの場合、基本となるANAマイルの還元率は1%です。ただ、年間の法人カード利用額が上がれば、最大で還元率1.075%を実現できます。
JCBを利用したとき、たまるポイントとしてOki Dokiポイントがあります。ANA JCB法人カードでは1,000円の利用に対して、1 Oki Dokiポイントがたまります。1 Oki Dokiポイントに対して、10マイルへ変換できます。1,000円で10マイルたまるので還元率1%です。
・1,000円利用 → 1 Oki Dokiポイント(10ANAマイルへ変換可能) |
ただ、JCBでは「JCBスターメンバーズ」という制度があります。これは、年間のクレジットカード利用額に応じて付与されるポイントが上昇するというものです。
どれだけポイントが加算されるのかというと、以下のようになっています。
ランク | 年間利用額 | ボーナスポイント | ANAマイル還元率 |
ロイヤルα | 300万円以上 | 25% | 1.075% |
スターα | 100万円以上 | 20% | 1.06% |
スターβ | 50万円以上 | 10% | 1.03% |
それ以外 | 50万円未満 | - | 1.0% |
ただ、ここでは注意が必要です。年間のカード利用額によってOki Dokiポイントが増える(ボーナスポイントが付与される)とはいっても、ボーナスポイントをANAマイルへ変換するときは「1 Oki Dokiポイントを3ANAマイルにしか変えることができない」という制約があります。
つまり、「通常のカード利用で付与されるポイント」と「ボーナスポイント」ではANAマイルへ変換するときのレートが違ってくるのです。
通常獲得ポイント | ボーナスポイント | |
移行レート | Oki Dokiポイント: 1ポイント=10マイル | Oki Dokiポイント: 1ポイント=3マイル |
例えば、年間300万円以上をカード決済してJCBスターメンバーズのロイヤルα(ボーナスポイント25%プラス)になったとします。
このとき、1,000円を利用すれば1.25 Oki Dokiポイントが付与されます。内訳は「 1 Oki Dokiポイント(通常のポイント付与)+ 0.25 Oki Dokiポイント(ボーナスポイント)」です。
通常のポイント付与は10ANAマイルに変換できるため、「 1 Oki Dokiポイント(通常のポイント付与)」は10ANAマイルになります。一方でボーナスポイントは3ANAマイルに変換できるので、「0.25 Oki Dokiポイント(ボーナスポイント)」は0.75ANAマイルになります。
つまり、1,000円を利用すると10.75ANAマイルとなります。こうしたことから、年間300万円以上の利用がある場合は還元率が1.075%になります。
いまでは税金をカード払いすることができます。法人税や消費税などを法人カードで支払えば、年間300万円以上はわりと簡単にパスすることができます。個人事業主や会社経営者は税金の支払いだけで高額になるため、ANA JCB法人カードを利用したときは還元率1.075%で考えればいいです。
移行手数料や限度額まで比較・考慮してクレジットカードを選ぶ
なおポイントについて、ANAマイルへポイントを移行するときに移行手数料5,500円(税込)があり、これはANA JCB法人カードを選ぶときに重要です。ANA JCB法人カードには3種類あります。このうち、移行手数料は以下のようになっています。
- 一般法人カード:移行手数料5,500円(税込)
- ワイドカード:移行手数料5,500円(税込)
- ワイドゴールドカード:移行手数料無料
ANA JCB法人カードに比べると、ANA JCB法人カード ワイドゴールドの方が年会費は18,425円(税込)ほど高いです。ただ、一般カードやワイドカードはANAマイルへの移行手数料5,500円(税込)が必要です。
また、一般カードからワイドゴールドカードを含め、ANA JCB法人カードは初心者向けのカードではなく、「個人事業主や会社経営者で既に他の法人カードを活用しているが、ANAマイルをためたいのでANA JCB 法人カードを利用したい」という人に適しています。
そうなると、既に法人カードによる支払いがある程度あるはずです。一般カードやワイドカードであると、利用限度額は当然ながら少なくなります(限度額の詳細は公式サイトを参照)。当然、限度額が少ないとすぐに上限いっぱいになって法人カードが使えなくなります。
一方でワイドゴールドカード(ANA JCB法人カード ワイドゴールド)であれば、限度額は高く設定されています。そのため、問題なく支払いをすることができます。
また、保険付帯やボーナスフライトマイルなど、その他のサービスまで考えると一般カードに申し込むメリットはないです。必ずANA JCB法人カード ワイドゴールドへ申し込むようにしましょう。
おすすめはANA JCB法人カード ワイドゴールド
こうした理由から、ANAマイルをためたい場合はANA JCB法人カード ワイドゴールドの一択です。私も以下のように、ANA JCB法人カード ワイドゴールドに申し込んでいます。
経営者はマイルをためるのが基本です。私の場合はANAマイルやJALマイルをためていますが、ANAマイルをためるときは必ずANA JCB法人カード ワイドゴールドを選択しましょう。全日空のビジネスカードでは、ANA JCB法人カード ワイドゴールドが最も良いANAマイル還元率を実現できるからです。
厳密には、法人カードを利用してたまったポイントは会社のものです。ただ、税務調査で「クレジットカード利用によるポイント」の使い道を指摘されることはないため、個人事業主や中小企業の社長たちはたまったポイントをANAマイルに変え、個人利用しているのが実情です。
これはつまり、「非課税で個人利用できるANAマイルを入手している」ことになります。
たとえ年会費が20,900円(税込)だったとしても、ANA JCB法人カード ワイドゴールドの年会費は経費になります。しかし、たまったマイルは個人利用可能なのです。
役員や従業員用へ追加カードを発行した場合であっても、ポイントはOki Dokiポイントとして会社にたまっていきます。このときのポイントをANAマイルへ変換して個人利用している個人事業主や会社経営者はたくさんいます。
ANA JCB法人カード ワイドゴールドをうまく活用すれば、効率的にマイルがたまっていくようになります。
入会・継続時のボーナスマイルやフライトマイルが優れている
さらに、ANA JCB法人カード ワイドゴールドがおすすめである理由としては、入会時や継続時にボーナスマイルがたまることがあげられます。
一般カードであれば、入会・継続時は1,000マイル付与されます。一方でワイドカードやワイドゴールドカードでは入会・継続時に2,000マイル付与されます。
また、ANAグループ便を利用すれば効率的にマイルをためることができます。このとき、一般カードでは「区間基本マイレージ×クラス・運賃倍率×10%」がボーナスマイルとして付与されます。一方でワイドカードやワイドゴールドカードであれば、「区間基本マイレージ×クラス・運賃倍率×25%」になります。
1マイルの価値は2~3円であるため、マイルへの移行手数料5,500円(税込)まで考えると、実は一般カードもワイドゴールドカードも実質的な年会費に大きな差はありません。
海外旅行傷害保険の内容がよく、自動付帯になる
ANAマイルをためるとき、ANAグループの飛行機に乗ることも重要になります。そうしたとき、保険付帯について確認しなければいけません。
保険付帯には種類があり、法人カードではショッピング保険や国内旅行傷害保険はあまり重要ではありません。実際に利用する機会はゼロに近いからです。そのため、ショッピング保険や国内旅行傷害保険を考慮する必要はありません。
一方で海外旅行傷害保険は非常に役立ちます。病気やケガをしたとき、通常であれば高額な医療費がかかるところ、海外旅行傷害保険があれば非常に安い値段で受診できます。これであれば、現地で病気に罹ったとき受診を我慢する必要はありません。
ANA JCB法人カードについて、海外旅行傷害保険の内容は以下のようになっています。
- 一般カード:最高1,000万円(自動付帯)
- ワイドカード:最高5,000万円(自動付帯)
- ワイドゴールドカード:最高1億円(自動付帯)
どの法人カードであっても、自動付帯となっています。勝手に高額な海外旅行傷害保険が付いてくるため、ANA JCB法人カードは優れています。
ANA JCB法人カード ワイドゴールドカードの注意点
ここまで、ANA JCB法人カード ワイドの利点について解説してきました。ただ、中には「ANA(全日空)」という名前がついていることから、勘違いを生じることもあるので注意が必要です。
・空港ラウンジの利用
まず、ANA JCB法人カード ワイドをもっているとはいっても、全日空のANAラウンジを使うことはできません。プライオリティ・パスに代表されるように、「空港ラウンジを利用できるカード」ではないのです。
もちろん、ゴールドカードなので「ゴールドカードを提示すれば利用できるラウンジ」を使うことはできます。ただ、ANAラウンジを利用できるわけではありません。
・プラチナカードはない
ANA JCB 法人カードの中ではゴールドカードが最上位であり、プラチナカードはありません。
プラチナカードでは、コンシェルジュサービスやプライオリティ・パス、限度額500万円以上などのサービスを利用できます。ただ、ワイドゴールドカードが最高峰であり、ANAマイルをためることを考えた場合はプラチナカードをあきらめるしかありません。
もちろん、ANA JCB法人カード ワイドとは別に他のカード会社が発行するプラチナカードをもつのは問題ないため、これについては個人事業主や会社経営者それぞれの判断によります。
一般カード | ワイドカード | ワイドゴールドカード | |
対象 | 個人事業主・法人 | ||
券面 | |||
年会費(税込) | 2,475円 | 12,925円 | 20,900円 |
追加カード(税込) | 825円 | 4,400円 | |
還元率 | 1.0~1.075% | ||
ボーナスマイル | 区間基本マイレージ×クラス・運賃倍率×10% | 区間基本マイレージ×クラス・運賃倍率×25% | |
マイル移行手数料 | 年間5,500円(税込) | 無料 | |
ETCカード年会費 | 無料 | ||
ETCカード枚数制限 | 複数枚発行可能 | ||
限度額 | 公式サイト参照 | ||
国際ブランド | |||
ビジネスきっぷ | 全カード、ビジネスきっぷを利用可能 | ||
海外旅行傷害保険 | 最高1,000万円 (自動付帯) | 最高5,000万円 (自動付帯) | 最高1億円 (自動付帯) |