法人カードを作るとき、どのような法人カードを利用すればいいのか悩んでしまう個人事業主(フリーランス)や会社経営者は多いです。
ただ、ビジネスカードの活用とはいっても、経営者によって状況が異なります。創業一年未満の会社があれば、既に5年以上もビジネスに携わっている人もいます。そうしたとき、求めている法人カードはまったく異なるものになります。
私も起業当初は年会費の低い法人カードを作ってカード決済していました。しかし、いまではそうしたビジネスカードではなく、年会費の高いゴールド法人カードやプラチナ法人カードを複数枚使いこなすようになっています。状況が違えば、おすすめの法人カードが違ってくるのです。
そこで、どのような法人カードが適切なのか、その基準を解説し、人気となっている最強の法人カードをランキング順に解説していきます。
もくじ
年間200万円以上のカード決済が分かれ目となる
活用すべき法人カードは、使用者の属性によって大きく2つに分かれます。それぞれ、どのような使い方があるかというと、以下のようになります。
- ビジネス初心者が発行する法人カード
- 経験年数の多い会社が使う法人カード
ビジネス経験のない個人事業主だったり、起業直後の会社だったりする場合、法人カードを活用するとはいっても月のカード決済額は低くなりがちです。そうしたとき、できるだけ年会費の低い法人カードを利用するようにしましょう。
最初は可能な限りリスクを少なくしてビジネスを動かすのが基本です。ポイント還元率や利用限度額は低くなってしまいますが、年会費が無料だったり低かったりする法人カードが適切です。
一方で年間200万円以上(月17万円以上)の利用がある場合、ゴールド法人カードやプラチナ法人カードを活用しましょう。ポイント還元率やサービス内容の観点から、単純にそちらの方が得だからです。月17万円以上の決済がある場合、年会費の安い法人カードを利用すると損をします。
また、ビジネス経験が長いと出張の機会がどうしても多くなります。そうしたとき、空港ラウンジを利用できたり、海外旅行傷害保険が自動付帯であったりするカードは非常に便利です。新幹線予約がお得になる法人カードもあります。
法人カード・個人事業主用クレジットカードのスペック比較表
なお、どの法人カードが最強なのかについては、人によって状況が異なるのでビジネスカード個々のスペックを理解しなければいけません。
このとき、分かりやすいものとして「年会費」「還元率」「限度額(約2ヵ月の間にカード決済できる額)」があります。これらについて、比較表として以下に記します。
法人カード | 年会費 | 還元率 | 限度額 |
![]() 三井住友カード ビジネスオーナーズ | 永年無料 | 0.5% | ~500万円 (所定の審査あり) |
![]() セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード | 22,000円 | 1.125% | 個別設定 |
![]() GMOあおぞらネット銀行(ビジネスデビット) | 永年無料 | 1% | 1日1,000万円 |
人気のビジネスカードに申し込む
上記の比較表を理解したうえで、どの法人カードが適切なのか考えるようにしましょう。
ただ、このとき考慮すべきものとして「年会費、ポイント還元率、利用限度額」以外にも、審査基準の甘さやカード会社独自の特典があります。
実際のところ、ポイント還元率が低かったとしても、独自特典が魅力的のために人気の法人カードもあります。例えば、「地下鉄・JRでの乗車割引がある」「空港ラウンジを利用できる」などです。こうしたことまで含めて、あなたにとって必要なサービスを提供している法人カードに申し込むといいです。
そこで、人気のおすすめ法人カードランキングを以下に記します。
三井住友カード ビジネスオーナーズ
ビジネス初心者向けの法人カードとして、三井住友カード ビジネスオーナーズがあります。VisaやMastercard®で法人カードをもちたいとき、第一選択になるビジネスカードです。
一般カードはずっと無料です。ポイント還元率は0.5%、カード利用枠~500万円(所定の審査あり)とスペックは普通です。
ただ、法人カードの中では特典が優れています。まず、珍しくタクシーチケットを手配できるので、得意先の接待や節税に利用できます。
また、新幹線予約がお得になるプラスEXを発行できます。プラスEXがあれば新幹線をネット予約できるようになり、「自由席料金で指定席に乗れる」「予約変更が何度でも無料で可能」「長距離移動なら3日前の予約で割引あり」など、新幹線移動が非常にお得になります。私はプラスEXのおかげで自由席に乗ることはありません。
他にも電子マネーが付いており、例えばPiTaPaカードを発行できるので関西圏での電車(地下鉄やJRなど)が割引されます。銀聯カードも発行できるので、中国出張が楽になります。こうしたビジネスに必要な多くのサービスを利用できるのが三井住友カード ビジネスオーナーズです。
ちなみに登記簿謄本の提出が不要になっているため、三井住友カード ビジネスオーナーズは審査が高くはありません。多くのビジネスマンに門戸を広げているのが三井住友カード ビジネスオーナーズです。
三井住友カード ビジネスオーナーズ | |
年会費 | 永年無料 |
還元率 | 0.5% |
ETCカード年会費 | 無料 ※年一回も利用がない場合、次年度550円 |
カード利用枠 | ~500万円(所定の審査あり) |
国際ブランド | ![]() ![]() |
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
ハイステータスな法人カードの中で最も人気のあるビジネスカードがセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードです。プラチナ法人カードのスペックになっています。
年会費は22,000円ですが、年間200万円以上の利用で年会費11,000円にまで下がります。それでいて、ポイント還元率は最大1.125%です。
こうしたスペックのため、年間200万円以上(月17万以上)のカード決済がある場合、年会費2,000円以下の安い法人カードではなく、セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードを利用したほうが圧倒的に得です。高還元率を実現できるため、結果として得をすることになるのです。
しかも、プラチナ法人カードなのでプライオリティ・パスがつきます。プライオリティ・パスは年会費429ドル(約43,000円)ですが、これが無料です。プライオリティ・パスは全世界の主要空港の空港ラウンジを利用できます。
また高額な海外旅行傷害保険補償が自動付帯ですし、コンシェルジュサービスも利用できます。月のカード決済額が月17万円の場合、早めにセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードへ乗り換えるといいです。
なお、審査書類に登記簿謄本の提出がないため、プラチナ法人カードにも関わらず審査基準が非常に低い法人カードになっています。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード | |
年会費 | 22,000円 |
還元率 | 1.125% |
ETCカード年会費 | 無料:複数枚発行可能 |
限度額 | 個別設定 |
国際ブランド | ![]() |
【キャンペーン情報】
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GMOあおぞらネット銀行(ビジネスデビット)
クレジットカードとは性質が異なりますが、法人デビットカードとしてGMOあおぞらネット銀行(ビジネスデビット)が知られています。
GMOあおぞらネット銀行を開設することにより、付属で発行できる法人デビットカードになります。
最大の特徴は「過去に自己破産をした完全ブラックの人」であっても審査に通過することです。デビットカードであり、カード決済した瞬間にお金が引き落とされるため、与信審査がないからです。
もちろん年会費は無料であり、さらには還元率1%と高いです。ETCカードの発行やその他の特典はないため、クレジットカードの発行と比べると特典は劣りますが、支払い遅延や自己破産を含め、すべてのブラックの人を受け入れてくれる法人デビットカードです。
なお、GMOあおぞらネット銀行はネット銀行の中でも最も送金手数料が安い銀行の一つであり、1口座開設につき20のサブ口座を保有できるなど、法人口座としての利便性が高く、メインバンクで利用している人も多いです。
また審査基準は非常に低く、Webサイトや事業内容説明書の提出をきちんとすれば、問題なく法人デビットカードを発行できます。クレジットカードの発行ができず、審査落ちに困っている人は法人デビットカードの発行を考えましょう。
GMOあおぞらネット銀行(ビジネスデビット) | |
年会費 | 永年無料 |
還元率 | 1% |
ETCカード年会費 | - |
限度額 | 1日1,000万円 |
国際ブランド | ![]() ![]() |